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笠ヶ岳 2,898mに登りました。<br /><br />前日に乗鞍岳を登り、平湯温泉のひらゆの森500円に入浴後、20時頃、新穂高の登山者用駐車場に行くも、なんとこの時点でまったく空きがなく、完全な満車状態。やむを得ず、新穂高ロープウェイの有料駐車場に停めることにしたものの6時間で500円のため、出発直前まで駐車場外にて車中泊。ロングトレイルに備え朝2時30分に起床。駐車場に移動し、午前3時15分に出発。最低でも12時間以内に帰れると見て、駐車代金は1,000円以内に抑え、さらに翌日には焼岳も登っちゃおうと軽く見ていたのが大間違いであった・・・。<br /><br />ここ最近は、重たく堅い登山靴を避け、ローカットのトレランシューズで快適に登っていたが、今回はさすがにコースタイム13時間50分というロングトレイルということで、久々に登山靴の登場、さらにおニューのファイントラックのソックスと組み合わせて、用意万全のつもりが、はいてみていきなりなんかキツイ・・・。でもなんとかなるかと軽い気持ちで出発。これが悲劇というか苦しみの始まりであった。<br /><br />ヘッデンをつけまだ暗い林道をもくもくと進む。明日もあるので、ペースは抑えめにということで、笠新道についたのは4時18分。まずまずのペースということで、いよいよアルプス三大急登の一つ笠新道にとりかかる。7時8分に杓子平に、2時間50分で到着。ここでようやく笠ヶ岳登場。ここからは笠とそれに続く稜線がはっきりと見え、しんどいながらも快適な山歩きとなる。超早朝に出発したので、下山する人はいるが前に後ろにも登っている人はいない。この調子で今日の日帰り一番乗りは楽勝と思いこんでいると、稜線分岐の手前あたりから後ろを振り返ると、かなりのハイペースで登ってくる人が・・・。内心抜かれたくないと思いつつ、今回は明日もあるので、マイペースを維持する。8時12分、杓子平から約1時間で稜線分岐に到着。ここからは、快適な稜線歩きとなるが、笠はかなり遠くにある。ここから笠ヶ岳山荘までのコースタイムは1時間となっているが、結構キツイ設定ではないかと思います。ここでついにハイペースおじさんに抜かれてしまう。抜かれ際に、出発時間を聞いたところ、4時30分とのこと。僕よりはるかに遅い時間に出発して、この時点で抜かれるということは、僕が遅いのか、この人が早いのか…。8時41分抜戸岩に到着。9時10分に笠ヶ岳山荘到着。ここから一気に山頂を目指す。山頂手前の祠に9時23分に到着。そこから三角点のある山頂に9時28分にようやく到着。<br /><br />6時間10分にて登り終了。6時間を切りたいと思っていたのにこのペースはどうなんやろと思ったが、明日に向けてペースを抑えたからだと勝手に解釈していた。途中で抜かれたおじさんが涼しい顔で休憩している。話をしていると今回は4時間30分の登りタイムとのこと。いろいろ聞いているとすごい方であった。年は60歳を優に超えているものの、何十年来、北アルプスを歩き続けておられ、飛越トンネルから黒部五郎岳まで登り6時間、新穂高から水晶岳まで登り9時間で、楽々日帰りをこなし、槍・穂高はあらゆる周回ルートから日帰りができるなどまさに鉄人であった。その後、鉄人は下山し、そのあと、東京からきたあんちゃんと話をすると、途中まで鉄人と張り合っていたが、最後はちぎられて5時間30分だったという。今回はどうも早いペースの人がそろっているようだ。<br /><br />あまりの天気の良さに山頂に50分も長居してしまい10時18分に下山開始。10時46分抜戸岩に到着。11時18分稜線分岐。まだまだ調子がよかったので、色気が出て抜戸岳まで行くことにする。11時32分に抜戸岳到着。このあたりから急に調子が悪くなる。山頂で下りに備えて靴ひもをガチガチに締めたのが悪かったのか、足が、特に両親指が痛くなってきた。杓子平で靴ひもを緩めるも、すでに手遅れで一度痛くなった足は回復しない。なんとか12時30分に笠新道に到着。ここから急な下りが続くが、すでに足が悲鳴をあげている。コースタイムは3時間なので、なんとか我慢できるかなと思って歩くも、一歩進むたびに激痛が走り、さらにかばって歩くため、膝にまで痛みが走る。おまけにいつもの水不足に悩まされる。今回は2.5リットルを用意し、下山時に1.5リットルを残しているため、小屋で補給しなかったのだが、天気の良さが影響して下りで猛烈に水分消費してしまった。普段なら楽々追い抜くようなおじさんおばさんにまで次々と抜かれていく。それでも休憩なしでは歩けない。足の中で親指がどんな状態になっているのか不安でたまらないが、怖くて靴も脱げず、ただひたすらに下りていく。15時28分ようやく笠新道を下り切った。しばらく進んで、水場で一度靴下を脱いで調整するも、まったく改善の余地なし。引きずるように林道を下り、ついに16時30分、駐車場に到着。<br /><br />下山タイム6時間12分、登りより時間がかかってしまった。そして、12時間で楽々往復するはずが、13時間15分を要してしまった。すぐに温泉に行くつもりだったが、あまりにしんどく、すでに駐車料金も1,500円になっていたため、もういいやと車で2時間も眠ってしまった。ようやく回復して再び、ひらゆの森に行く。明日をどうしようかと思っていたが、平湯バスターミナルや奥飛騨温泉郷には、コンビニがなく、今晩の晩飯と明日の朝食、昼食が手に入らない。一度高山まで戻って再び、安房峠に戻ろうかと思ったが、今日の疲れからもはやその気力もなく、明日は滝巡りに変更するべく、無料となった安房トンネルを抜け、松本市の新島々に向かい、コンビニで遅めの夕食をとり、もよりの道の駅で車中泊となりました。<br /><br />表紙は笠ヶ岳からみた槍穂高。<br />

日本百名山 新穂高から登る笠ヶ岳

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2010/07/18 - 2010/07/18

254位(同エリア453件中)

2

62

k39

k39さん

笠ヶ岳 2,898mに登りました。

前日に乗鞍岳を登り、平湯温泉のひらゆの森500円に入浴後、20時頃、新穂高の登山者用駐車場に行くも、なんとこの時点でまったく空きがなく、完全な満車状態。やむを得ず、新穂高ロープウェイの有料駐車場に停めることにしたものの6時間で500円のため、出発直前まで駐車場外にて車中泊。ロングトレイルに備え朝2時30分に起床。駐車場に移動し、午前3時15分に出発。最低でも12時間以内に帰れると見て、駐車代金は1,000円以内に抑え、さらに翌日には焼岳も登っちゃおうと軽く見ていたのが大間違いであった・・・。

ここ最近は、重たく堅い登山靴を避け、ローカットのトレランシューズで快適に登っていたが、今回はさすがにコースタイム13時間50分というロングトレイルということで、久々に登山靴の登場、さらにおニューのファイントラックのソックスと組み合わせて、用意万全のつもりが、はいてみていきなりなんかキツイ・・・。でもなんとかなるかと軽い気持ちで出発。これが悲劇というか苦しみの始まりであった。

ヘッデンをつけまだ暗い林道をもくもくと進む。明日もあるので、ペースは抑えめにということで、笠新道についたのは4時18分。まずまずのペースということで、いよいよアルプス三大急登の一つ笠新道にとりかかる。7時8分に杓子平に、2時間50分で到着。ここでようやく笠ヶ岳登場。ここからは笠とそれに続く稜線がはっきりと見え、しんどいながらも快適な山歩きとなる。超早朝に出発したので、下山する人はいるが前に後ろにも登っている人はいない。この調子で今日の日帰り一番乗りは楽勝と思いこんでいると、稜線分岐の手前あたりから後ろを振り返ると、かなりのハイペースで登ってくる人が・・・。内心抜かれたくないと思いつつ、今回は明日もあるので、マイペースを維持する。8時12分、杓子平から約1時間で稜線分岐に到着。ここからは、快適な稜線歩きとなるが、笠はかなり遠くにある。ここから笠ヶ岳山荘までのコースタイムは1時間となっているが、結構キツイ設定ではないかと思います。ここでついにハイペースおじさんに抜かれてしまう。抜かれ際に、出発時間を聞いたところ、4時30分とのこと。僕よりはるかに遅い時間に出発して、この時点で抜かれるということは、僕が遅いのか、この人が早いのか…。8時41分抜戸岩に到着。9時10分に笠ヶ岳山荘到着。ここから一気に山頂を目指す。山頂手前の祠に9時23分に到着。そこから三角点のある山頂に9時28分にようやく到着。

6時間10分にて登り終了。6時間を切りたいと思っていたのにこのペースはどうなんやろと思ったが、明日に向けてペースを抑えたからだと勝手に解釈していた。途中で抜かれたおじさんが涼しい顔で休憩している。話をしていると今回は4時間30分の登りタイムとのこと。いろいろ聞いているとすごい方であった。年は60歳を優に超えているものの、何十年来、北アルプスを歩き続けておられ、飛越トンネルから黒部五郎岳まで登り6時間、新穂高から水晶岳まで登り9時間で、楽々日帰りをこなし、槍・穂高はあらゆる周回ルートから日帰りができるなどまさに鉄人であった。その後、鉄人は下山し、そのあと、東京からきたあんちゃんと話をすると、途中まで鉄人と張り合っていたが、最後はちぎられて5時間30分だったという。今回はどうも早いペースの人がそろっているようだ。

あまりの天気の良さに山頂に50分も長居してしまい10時18分に下山開始。10時46分抜戸岩に到着。11時18分稜線分岐。まだまだ調子がよかったので、色気が出て抜戸岳まで行くことにする。11時32分に抜戸岳到着。このあたりから急に調子が悪くなる。山頂で下りに備えて靴ひもをガチガチに締めたのが悪かったのか、足が、特に両親指が痛くなってきた。杓子平で靴ひもを緩めるも、すでに手遅れで一度痛くなった足は回復しない。なんとか12時30分に笠新道に到着。ここから急な下りが続くが、すでに足が悲鳴をあげている。コースタイムは3時間なので、なんとか我慢できるかなと思って歩くも、一歩進むたびに激痛が走り、さらにかばって歩くため、膝にまで痛みが走る。おまけにいつもの水不足に悩まされる。今回は2.5リットルを用意し、下山時に1.5リットルを残しているため、小屋で補給しなかったのだが、天気の良さが影響して下りで猛烈に水分消費してしまった。普段なら楽々追い抜くようなおじさんおばさんにまで次々と抜かれていく。それでも休憩なしでは歩けない。足の中で親指がどんな状態になっているのか不安でたまらないが、怖くて靴も脱げず、ただひたすらに下りていく。15時28分ようやく笠新道を下り切った。しばらく進んで、水場で一度靴下を脱いで調整するも、まったく改善の余地なし。引きずるように林道を下り、ついに16時30分、駐車場に到着。

下山タイム6時間12分、登りより時間がかかってしまった。そして、12時間で楽々往復するはずが、13時間15分を要してしまった。すぐに温泉に行くつもりだったが、あまりにしんどく、すでに駐車料金も1,500円になっていたため、もういいやと車で2時間も眠ってしまった。ようやく回復して再び、ひらゆの森に行く。明日をどうしようかと思っていたが、平湯バスターミナルや奥飛騨温泉郷には、コンビニがなく、今晩の晩飯と明日の朝食、昼食が手に入らない。一度高山まで戻って再び、安房峠に戻ろうかと思ったが、今日の疲れからもはやその気力もなく、明日は滝巡りに変更するべく、無料となった安房トンネルを抜け、松本市の新島々に向かい、コンビニで遅めの夕食をとり、もよりの道の駅で車中泊となりました。

表紙は笠ヶ岳からみた槍穂高。

同行者
一人旅
交通手段
自家用車
旅行の手配内容
個別手配

PR

  • 3:15<br />駐車場

    3:15
    駐車場

  • 4:07<br />笠新道手前の水場

    4:07
    笠新道手前の水場

  • 4:18<br />笠新道入口

    4:18
    笠新道入口

  • かえるがいました

    かえるがいました

  • 5:10

    5:10

  • 5:25

    5:25

  • 5:38<br />杓子平までの中間地点

    5:38
    杓子平までの中間地点

  • 5:58

    5:58

  • 7:08<br />杓子平

    7:08
    杓子平

  • 笠ヶ岳がきれいに見えます。

    笠ヶ岳がきれいに見えます。

  • 笠ヶ岳へは、手前の尾根を越えないといけません。

    笠ヶ岳へは、手前の尾根を越えないといけません。

  • 8:12<br />稜線分岐

    8:12
    稜線分岐

  • 笠に続く尾根道

    笠に続く尾根道

  • 抜戸岩が見えてきました

    抜戸岩が見えてきました

  • 8:41<br />抜戸岩。結構幅があります。

    8:41
    抜戸岩。結構幅があります。

  • ガンバ

    ガンバ

  • 9:10<br />笠ヶ岳山荘

    9:10
    笠ヶ岳山荘

  • 9:23<br />祠

    9:23

  • 9:28<br />山頂

    9:28
    山頂

  • 三角点

    三角点

  • これまで登ってきた尾根道と槍ヶ岳。<br />

    これまで登ってきた尾根道と槍ヶ岳。

  • 乗鞍岳・焼岳

    乗鞍岳・焼岳

  • 奥穂高

    奥穂高

  • 槍ヶ岳・大キレット・穂高岳

    槍ヶ岳・大キレット・穂高岳

  • 槍ヶ岳

    槍ヶ岳

  • 稜線

    稜線

  • 水晶岳・鷲羽岳・黒部五郎岳

    水晶岳・鷲羽岳・黒部五郎岳

  • 中央奥に見えるのが立山・剣岳

    中央奥に見えるのが立山・剣岳

  • 白山

    白山

  • 白山アップ

    白山アップ

  • あまりの天気の良さに50分も山頂にいました。

    あまりの天気の良さに50分も山頂にいました。

  • 10:18<br />下山開始

    10:18
    下山開始

  • サヨナラ

    サヨナラ

  • 10:46<br />抜戸岩

    10:46
    抜戸岩

  • 抜戸岩は十字に切れてました。

    抜戸岩は十字に切れてました。

  • 稜線から新穂高方面を望む

    稜線から新穂高方面を望む

  • 同上

    同上

  • 11:18<br />稜線分岐

    11:18
    稜線分岐

  • 11:27<br />雲がかかってきました

    11:27
    雲がかかってきました

  • 11:32<br />抜戸岳

    11:32
    抜戸岳

  • 抜戸岳からも槍穂高がきれいに見えます。

    抜戸岳からも槍穂高がきれいに見えます。

  • 抜戸岳から北に大ノマ岳、弓折岳への縦走路が続きます。

    抜戸岳から北に大ノマ岳、弓折岳への縦走路が続きます。

  • 雲がかかりはじめました。このころから調子も下り気味

    雲がかかりはじめました。このころから調子も下り気味

  • 笠にも雲がかかって来ました。

    笠にも雲がかかって来ました。

  • 12:31<br />杓子平と笠新道の分岐<br />いよいよ地獄の下りが・・・。

    12:31
    杓子平と笠新道の分岐
    いよいよ地獄の下りが・・・。

  • 13:30

    13:30

  • 下山途中の槍穂高。大きな雲がかかってます。天気とタイミングはばっちりだったのに、体調は最悪・・・。

    下山途中の槍穂高。大きな雲がかかってます。天気とタイミングはばっちりだったのに、体調は最悪・・・。

  • 15:14<br />1,450m地点

    15:14
    1,450m地点

  • 15:28<br />笠新道入口到着<br />完全にへろへろです。<br />しかしまだここから約1時間の林道歩きがあります。

    15:28
    笠新道入口到着
    完全にへろへろです。
    しかしまだここから約1時間の林道歩きがあります。

  • 16:22<br />林道ゲート<br />

    16:22
    林道ゲート

  • 16:30<br />無事?かろうじて駐車場に到着。<br />この後、しばらく動けず、炎天下の中2時間も寝てしまいました。

    16:30
    無事?かろうじて駐車場に到着。
    この後、しばらく動けず、炎天下の中2時間も寝てしまいました。

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この旅行記へのコメント (2)

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  • どーもくんさん 2010/08/15 10:01:23
    足が痛いのは辛かったですね
    笠ヶ岳の登りは、長くて大変ですね。
    私は電車・バスで山に行くことが多いので、新穂高温泉側は行きにくいので、とても憧れの場所です。
    お天気に恵まれ、何よりです。このところ、山に出かけようかなと思うと、天候が悪くて見送っていたりなので、お天気の稜線の写真、楽しませていただきました。

    k39

    k39さん からの返信 2010/08/15 12:04:03
    コメントありがとうございます
    登山はやはり登りより下りがキツイということを思い知りました。
    でも天気が良くて最高でした。
    コンデジの写真でも、天気が良ければ良く見えるものですね。
    ぜひ、いい天気の日に行ってきてくださ〜い。

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