1962/03/13 - 1962/03/13
238位(同エリア322件中)
ソフィさん
1962年3月13日(火)
工事現場の視察が長くなり、空腹を抱えての昼食となった。
いつもフランス国鉄の現場視察でいただく料理は、その地方のトップクラスのもので美味しいが、今日はさらに一段と特別クラスのもののように思った。
どうもフランス国鉄幹部を日本に招待した際に手厚く遇したので、そのお返しなのかもしれないとも思う。
最初は、自家製のハム。
ここのハムは、薄切りではなくて塊だ。
その弾力性ある歯触り、鼻をつく燻製の芳香がたまらない。
この一皿だけでも、ランチとして十分なボリュームなのに、御馳走の入口に過ぎないのだ。
次の料理は、皿からはみ出すほど大きいイセエビの蒸し焼き。
そして次の皿、リードヴォー(子牛の胸線)で、感動はピークを迎える。
大きさは、200グラムはありそうだ。
サラダ、チーズをはさんで、デザートの味と量にさらに感動は深まる。
フワフワッとした卵焼きに、コアントローかグランマルニエか、甘いリカーがかかっていて、天にも昇りそうな美味しさなのだった。
ワインは、この地方に産するミュスカデ。
あっさりした味わいと、芳香が素晴らしい。
これだけで値段は幾らくらいかと訊ねてみたら、30フラン(約2千円)とのことだった。
その安さに驚く。
だが、食事中の会話は、料理の中味よりいっそう充実していた。
ファントンさんは、日本のことを深く知っておられて、私の知識ギリギリの議論が多い。
13歳の坊ちゃんも、大の日本びいきとのことだ。
パリに帰ったら、九谷焼の置物と日本の切手を送ろう。
食事中の会話について、私はこれまで場を楽しくするための儀礼程度に思っていたのだが、親しい仲間ではもっと深く、人生の送り方すなわち哲学の分野にまで展開する。
彼らに近づくには、自分の生き方をしっかり確立することが、何より大切だ。
また客の立場であっても、受け身の姿勢だけでなく、招待主に少しでも多くの満足を与えようとする、前向きの姿勢が望ましい。
こういったことを痛感した、今日一日だった。
次のスケジュールは、15時30分の列車でルアン行きだったが、楽しい食事の会話は出発時間ギリギリまで続いた。
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(片瀬貴文 79歳)
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