2009/07/14 - 2009/08/05
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Weiwojingさん
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トルコに来てから、「セマ」という「旋舞の儀式」を見る機会が何度かありました。セマというのは、イスラム神秘主義のメヴレヴィ教団を創設したメヴラーナ・ルーミから受け継いだ宗教的な踊りです。
これまで見たものは観光客向けのもので、本格的なセマではありませんでした。本拠地のコンヤでは見ることができないだろうかと思っていたところ、いつもある訳ではなく、12月に開催されるとの話を聞きました。残念に思っていたところ、ホテルのロビーに今晩開催されるとのポスターが掲示されていました。場所はホテルからそんなに遠くもないローズガーデンというところで行われると出ていました。
早速出掛けてみました。公園内に野外ステージがあり、ここで1時間半程の公演が行われました(有料)。セリミエ・ジャミイを背景に、だんだん暗くなる中での旋舞の儀式は幻想的で、大変素晴らしいものでした。
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メヴラーナ博物館のすぐ隣にセリミエ・ジャミーがあります。ジャミーの南側には大きな公園があり、その一角にローズ・ガーデンがあります。ここで、旋舞の儀式が行われます。
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公園の中にはこのような水飲み場が設けられています。これまで各地で、街中や街道筋に置かれているのを目にしました。中世時代には水は貴重なものだったので、個人の家には井戸などなかったのでしょう。その名残として今でもこのように残っているのかもしれません。もちろん栓をひねれば、今でも水は出てきます。
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公演が始まるまでには時間があったので、公園内をぶらぶらしました。ローズ・ガーデンには様々なバラの花が植えられていますが、ただこの時期はもう盛りが過ぎたようで、花そのものはあまりたくさん見られませんでした。かろうじて、いくつか残っているものを紹介しましょう。
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香気が漂うような白い色のバラの花は何とも言えません。とても好きな色です。
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ピンクのバラも他の色と同様に素晴らしいですが、私には少々インパクトに欠けるような気がします。
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ビロードのようなつややかな色合いの深紅のバラは何か心引かれます。
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観客は約200人位いたでしょうか。外国人の姿はほとんどありません。この写真のような敬虔なイスラム教徒の方々が3分の1、そして、あとは地元の人々(かなり若い人々が目につきました)といった具合でした。
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いよいよ始まりました。最初に音楽を演奏する人々の登場です。
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次いで、踊り手たちが導師を先頭に登場してきました。半ば目を閉じ、瞑想でもしているかの風です。
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後に続く踊り手たちも神妙な様子です。
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音楽が始まると、踊り手たちは黒い上着を脱いで舞台わきに置き、最初は一列に並びながら、静かに踊り始めます。やがて徐々に舞台の中央に移り、大きく転回しながら激しい踊りへ変わっていきます。
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緩やかな音楽が徐々に速くなると、踊り手たちもその旋回に激しさを増し、やがて忘我の状態となり、神の世界に入っていきます。
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踊り手たちの長い帽子は墓標を表し、黒い上着は死を象徴します。脱ぎ捨てられた上着の下の白い衣装は、神による再生を意味するものだそうです。
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踊りが一通り踊ると、このような3人一組になって一列になり、しばし動きが止まります。
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やがて再び激しい踊りが再開されます。
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踊り手たちは右腕を上に上げ、左腕を下に向け、旋舞しながら反時計回りに動きます。
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音楽が聞こえてきませんか。しばし音楽に耳を傾けながら、踊りをご覧ください。トルコの伝統的な楽器が踊りに合わせて響いてきます。
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1時間以上もの間、旋舞の儀式は休むことなく続けられました。やがて激しかった音楽も静かになり、同時に踊り手たちも緩やかな動きへと変わり、導師を先頭に一人一人消え入るように退場していきました。
踊りが行われている間一言も言葉は発することはありませんでした。すべて無言です。 -
見学を終え会場を後にしようとすると、すぐ近くにライトアップされたメヴラーナ博物館の姿が見えました。夜空に浮かび上がる建物はとても美しいです。
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セマを見た後、公園の近くのレストランで遅めの夕食をとりました。先ず、スープ、野菜サラダ、パン(いつもどこでもパンは無料です)です。
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これは「フルン・ケバブ」というコンヤの名物料理です。フルンというのは、オーブンのことで、羊の肉をオーブンでじっくり焼いたものです。それをパンの間にはさんで食べるようです。
他の都市では、メニューにビールやワインが出ていて自由に飲めるのに、コンヤではそれがありません。宗教的な規制が強いのでしょうか。
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この旅行記へのコメント (5)
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- しきんさん 2009/09/30 00:50:16
- 神秘的
- Tamegaiさん こんにちは
こちらにお邪魔しました。
この表情は、どう形容したらいいのでしょうか。すばらしいでは、不謹慎でしょうか。
イスラムの神秘主義は、なかなか、接触する機会もなく、また想像するのも難しかったのですが、いくつかイスラム教の入門書(新書ですが)を読んで、「厳しい」イスラムの教えの中でも、またアッラーの前でも、あって自然なものなのかと思えてきたところでした。
そして、この写真、この踊り、この表情です。
この儀式は、これで規模的には、大規模なものになるのでしょうか。
Tamegaiさんのように、教壇の中心地で、この舞踊を見る機会を持って見たいものです。
貴重な写真をありがとうございました。
しきん
- Weiwojingさん からの返信 2009/10/03 23:39:03
- RE: 神秘的
- しきんさん、こんにちは。
私はイスラム教に関しては全くの知識がありませんが、今回コンヤでこのような踊りを見る機会を得て、これまでのイスラム教に対する認識を多少違う面から捉えることが出来たかなぁと思います。
この儀式は(私が今回見たものは)そんなん大規模なものではありません。踊り手は6〜7人、音楽を演奏する人が5人でしたので、小規模といつてもよいのではないのでしょうか。あるいはこれが普通なのかもしれません。
これまでほとんどこの儀式に関する予備知識はありませんでした。ただこのような踊りがあるということを本で読んだだけでしたので、ただ瞑想的、神秘的といった印象が強く、どのような意味が込められているのかという点は分かりません。今後また行くときにはしっかり事前に予備知識を得て行きたいと思います。
この儀式が見られたのは偶然です。ホテルにポスターがはってあるのを見て行ったのです。メーラ二教団の中心地で見られたのは大変貴重で、幸運だったと思います。しきんさんも行く機会があれば、ぜひご覧になって見てください。ただいつもやつているようではありません。今回の企画は夏に行われるようです。
いつも見ていただいてありがとうございます。
Tamegai
- しきんさん からの返信 2009/10/05 00:46:37
- RE: RE: 神秘的
- Tamegaiさん こんにちは
丁寧なご回答をありがとうございます。
私も、トルコへの関心から最近、イスラム教について、少し「勉強」を始めた程度です。
きちんと導師がついて、長い時間、踊りが続いていたので、本格的なものなのかと思いますが、総勢10人ほどでは規模的にはそれほどでもないということでしょうか。
それでも、アラーに近づこうという?踊りの様子は、Tamegaiさんの写真が上手なおかげですか、写真からだけでも、怖いくらいのものがありますね。
(たぶん教団の開祖ルーニーの命日にあわせて)12月に行われるというものが、どんなものかとても興味が増しました。
その時期は航空券も安いし、だいぶ背中を押された感じです。
ありがとうございました。
しきん
- しきんさん からの返信 2009/10/05 00:54:50
- RE: RE: RE: 神秘的
- Tamegaiさん こんにちは
確認してアップしているのに、たいへん失礼なコメントになっていて申し訳ありません。
訂正させてください。
誤)Tamegaiさんの写真が上手なおかげですか
正)Tamegaiさんの写真が上手なおかげですが
本当に申し訳ありませんでした。
しきん
- Weiwojingさん からの返信 2009/10/07 20:06:12
- RE: RE: RE: RE: 神秘的
- しきんさん、たびたびのご訪問ありがとうございます。間違いなど気にしないでください。
しきんさんもあちこち海外を旅行されているのですね。改めて旅行記を見させていただきました。トルコをはじめとして、インド、台湾、フランス、イタリア、スロベニアを旅しているのですね。私もスロベニアを除いて、行ったことがありますが、まだ台湾以外は旅行記をアップしていません。インドが何といっても圧感ですね。また行きたくなりました。
トルコももう一度行ってみたいですね。でもいつになるかは分かりません。あの人なっこいトルコの人々に会いたいですね。食べ物も最高でした。世界三大料理と言われるのも納得できます。
今私は中国で働いています。この9月から福建省のある大学で日本語教師をしています。中国での仕事はこれで2回目ですが、広い中国ですので何かと戸惑うことが多いです。しきんさんも中国旅行をされてみてはいかがですか。
では、また。
Tamegai
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