山陰道をゆく?＜江崎宿～赤間宿（下関）＞

2009/05/22 - 2009/05/24

　いよいよ最終回になり、今回は戸田から以西の旧山陰道の脇街道である北浦街道～赤間関街道を進んで赤間関、現在の下関で終着とした。
　旧山陰道は三条大橋ー小郡までは３５宿ですが、前回は３１浜田宿（浜田市）、３３益田宿（益田市）、３４津和野宿へと進み山口から帰阪したが、今回は仏峠を越え、本州最西端の長門国を北浦街道と、響灘沿いの赤間関街道によって巡った。
　江崎の町並みを見て、西堂寺六角堂、大覚寺により、萩に入る。ここは有名な観光見所が多く、萩焼窯元熊谷家美術館、博物館、維新で活躍した、高杉晋作生家、木戸孝允旧宅、吉田松陰歴史館、松下村塾、松陰神社、伊藤博文旧宅、大照院、東光寺を見学。仙崎方面への途中、村田清風記念館、青梅島くじら資料館に寄り、仙崎の金子みすず記念館から角島大橋を渡り「四日間の奇蹟」礼拝堂、土井が浜人類学ミュージアムを見学。下関に入り、中山神社・愛新覚羅社と下関考古博物館を見て、唐戸市場でにぎり寿司に舌つづみを打ち、新幹線「新山口」から帰途に着いた。
　写真は萩城址、慶長９年（１６０４年）毛利輝元が築城。別名「指月城」と呼ばれた。

エリア 萩(山口)

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 観光バス 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩

西堂寺六角堂、一面4.26m、高さ11mの六角円堂、一重の裳階（もこし）付き、屋根は宝杉造り本瓦葺きで江崎湾内の突出した岩上に建っており偉観。裳階や内陣の柱は、すべて六角柱。大内から毛利の時代にかけて祈願所として信仰を集めた。又、地蔵尊は、使用人との許されぬ恋に落ち海に身を投げた娘の化身として伝えられる「子育て地蔵」と呼ばれている。

　ホルンフェルス断層、日本ではここだけしか見られない地質学上貴重な景観。砂岩や頁岩層からなる須佐層群が堆積したあと、その中の高温の火成岩体が貫入し、その熱の影響を受けて誕生した大断層。

大覚寺本堂、僧の永満が長久３年（１０４２年）開基。毛利に敗れた尼子義久の墓や天然記念物のビャクシンの巨樹がある。

　熊谷美術館、熊谷住宅。萩藩７代藩主毛利重就は、藩の財政立て直しに城下の商人の中から熊谷五右衛門芳充（１７１９〜１７９１）を選び、所帯方御用達とした。芳充は期待に応え活躍したのが始まり。２３０年間続き、現在は１０代当主五右衛門幸三に至っている。歴代当主の集めた美術品、文書類が公開されている。

　東光寺本堂、毛利家の菩提寺で、藩主の墓前に家臣が献じた数百の燈籠は圧巻。

　松下村塾、松陰神社境内にある。吉田松陰の叔父、玉木文之進が私塾を開いたのが始まりで、後に吉田松陰が引き継いで、幕末から明治にかけて活躍した多くの逸材を育てた。建物は瓦葺き平屋建て８畳、１０畳半の２室。

　伊藤博文旧宅、瓦葺き平屋建て。安政元年（１８５４年）に博文の父、十蔵が一家をあげて伊藤家に入家し、ここに居住して博文は１７歳より松下村塾に通った。

　大照院本堂、臨済宗南禅寺派。第２代藩主毛利綱広が荒廃したのを、亡父の初代秀就の菩提寺として再建。境内には萩時代の藩主、初代と、偶数代の藩主と夫人の墓がある。墓前には、藩士が寄進した５００余基の石燈籠が立ち並んでいる。

三隅山荘、明治維新の基礎づくりを成し遂げた村田清風の旧宅。清風（１７８３〜１８５５）は、長州藩代官・村田光賢の長男として生まれ、１０代藩主から５代の藩主に仕えた。長州の「天保の改革」に取り組み財政改革を行う。

　動揺詩人「金子みすず」の実家跡に書店「金子文英堂」を再現。
　日本の童謡の最盛期、大正後期に彗星のようにあらわれた美しい詩人金子みすず。みすずは詩人西条八十に「若き童謡詩人の中の巨星」と称賛されたが２６歳の若さでこの世を去り、いつしか「幻の童謡詩人」と語り継がれるようになった。

青梅島に架かる角島大橋、海上に架かる橋としては日本2番目の長さ。全長１７８０ｍ、2000年１１月3日完成。

　映画「四日間の奇蹟」の礼拝堂のロケセットが3年間の期限付きで残されている。

　土井が浜人類学ミュージアム。土井が浜遺跡は本州最西端に位置する山口県響灘に面する西海岸沿いにある弥生時代埋葬跡。

　中山神社、明治維新の先駆者で、明治天皇の叔父にあたる青年公卿・中山忠光を祀っている。

　愛新覚羅社、中国最後の皇帝、宣統帝（薄儀）の弟、愛新覚羅薄傑氏と、彼の妻である忠光の曾孫である浩夫人を祀る。