チェスケー・ブディェヨヴィツェ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
翌日。<br />テルチを見て、チェスキー・ブディヨヴィツェまで行くことにする。両方、チェコの美しい街として有名(らしい)。<br /><br />バスターミナルまで行くと、例によってオトイレが近くなってしまう。<br />WCのマークを探したどりつくと、げげげ、ヨーロッパによくある、有料トイレなのであった。<br />ご利用料金らしきものが、張り出されている。<br /><br />   ××(読めない)=3コルナ<br />   ■■(読めない)=5コルナ<br /><br />××3コルナは、御叱呼であろう。<br />でもって■■5コルナは、雲古に違いない。<br />(ちなみに1コルナは約6円)<br /><br />うら若い美女が番台のようなものに座り、トイレ番をしている。<br />銭湯の番台とそっくりなツクリである。向こう側の女性客がまるみえなのだ。<br />あちら側を、女性たちが小銭を次々に置き、入っていくのである。<br /><br />鯨は朝イチの雲古であるから、5コルナを置く。<br />すると、トイレ番の美女は、20センチばかりの灰色の紙を鯨に手渡すのであった。<br />レシートかと思ったが、違った。トイレットペーパーなのであった。<br />どうやら、これでシリをふけ、ということらしい。<br /><br />20センチ!<br />よほどの乾燥系雲古でなければ無理だ。<br />鯨は昨日、ビールを死ぬほど飲んで、オナカはゆるゆるなのだ。<br />しかも、一発勝負をしなくてはいけない。<br />二度ぶきは、許されないのである。<br /><br />というわけで、鯨はそのトイレで、10分近く妄想、苦吟した。<br />総員退艦を確認する、艦長の心持ちであった。<br /><br />「腸内、全員脱出したか」<br /><br />なんとか戦いは無事終わり。<br />トイレを出て、平和な気分を取り戻し、ゆっくり手などを洗っていると。<br />番台の向こう側を、若い美人が何人か、まとまって通過していった。<br />ある女性は3コルナ。ある女性は5コルナ。<br />5コルナ置いた女性に、鯨は戦友の情を感じてしまうのであった。<br /><br />「大変だとは思うが、なんとか頑張ってほしいものである」<br /><br />東洋から来たうすらバカ野郎スケおやぢは、うんうん、と深くうなずくのであった。

20センチで一発勝負する

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2008/08/01 - 2008/08/01

36位(同エリア112件中)

鯨の味噌汁

鯨の味噌汁さん

翌日。
テルチを見て、チェスキー・ブディヨヴィツェまで行くことにする。両方、チェコの美しい街として有名(らしい)。

バスターミナルまで行くと、例によってオトイレが近くなってしまう。
WCのマークを探したどりつくと、げげげ、ヨーロッパによくある、有料トイレなのであった。
ご利用料金らしきものが、張り出されている。

××(読めない)=3コルナ
■■(読めない)=5コルナ

××3コルナは、御叱呼であろう。
でもって■■5コルナは、雲古に違いない。
(ちなみに1コルナは約6円)

うら若い美女が番台のようなものに座り、トイレ番をしている。
銭湯の番台とそっくりなツクリである。向こう側の女性客がまるみえなのだ。
あちら側を、女性たちが小銭を次々に置き、入っていくのである。

鯨は朝イチの雲古であるから、5コルナを置く。
すると、トイレ番の美女は、20センチばかりの灰色の紙を鯨に手渡すのであった。
レシートかと思ったが、違った。トイレットペーパーなのであった。
どうやら、これでシリをふけ、ということらしい。

20センチ!
よほどの乾燥系雲古でなければ無理だ。
鯨は昨日、ビールを死ぬほど飲んで、オナカはゆるゆるなのだ。
しかも、一発勝負をしなくてはいけない。
二度ぶきは、許されないのである。

というわけで、鯨はそのトイレで、10分近く妄想、苦吟した。
総員退艦を確認する、艦長の心持ちであった。

「腸内、全員脱出したか」

なんとか戦いは無事終わり。
トイレを出て、平和な気分を取り戻し、ゆっくり手などを洗っていると。
番台の向こう側を、若い美人が何人か、まとまって通過していった。
ある女性は3コルナ。ある女性は5コルナ。
5コルナ置いた女性に、鯨は戦友の情を感じてしまうのであった。

「大変だとは思うが、なんとか頑張ってほしいものである」

東洋から来たうすらバカ野郎スケおやぢは、うんうん、と深くうなずくのであった。

同行者
カップル・夫婦
交通手段
高速・路線バス
  • 地平線の見えるチェコの丘をいくつも越えて、冷房なし・満員・直射日光バスは走る。<br />湖のほとりに、ときどき小さな村があらわれる。<br />そして、森のはずれには眠っているようなお城が、バス窓から見え隠れする。<br />ブルーコメッツの歌みたいだ。(ブルー・シャトーですね)<br /><br />ブルー・シャトーは涼しげな歌であるが、テルチにつくと、やっぱり暑い。<br />けっきょく日陰を探し、カフェでビールを飲んでしまう。<br />配偶者はホワイトチョコレートドリンク。<br />オツマミにソーセージまで頼んで、60コロネ、360円。申し訳ないような安さだ。<br />でもって、ビールは例によってびっくり仰天のうまさなのだ。<br /><br />この村は、広場に面する街並みが歴史的にすばらしい、ということで世界遺産に登録されている。<br />が、広場、といっても、10分もあれば一周できてしまう。お手軽サイズの世界遺産なのである。<br />

    地平線の見えるチェコの丘をいくつも越えて、冷房なし・満員・直射日光バスは走る。
    湖のほとりに、ときどき小さな村があらわれる。
    そして、森のはずれには眠っているようなお城が、バス窓から見え隠れする。
    ブルーコメッツの歌みたいだ。(ブルー・シャトーですね)

    ブルー・シャトーは涼しげな歌であるが、テルチにつくと、やっぱり暑い。
    けっきょく日陰を探し、カフェでビールを飲んでしまう。
    配偶者はホワイトチョコレートドリンク。
    オツマミにソーセージまで頼んで、60コロネ、360円。申し訳ないような安さだ。
    でもって、ビールは例によってびっくり仰天のうまさなのだ。

    この村は、広場に面する街並みが歴史的にすばらしい、ということで世界遺産に登録されている。
    が、広場、といっても、10分もあれば一周できてしまう。お手軽サイズの世界遺産なのである。

  • 2時間滞在の後、今度は列車でチェスキー・ブディエヨブツエに移動することにした。<br /><br />ちなみに、チェコの国鉄では、窓口で行先を告げ、<br /><br />「タイムテーブル、プリーズ」<br /><br />といえば、パソコンで行先までの乗換案内を印刷してくれる。<br />小さな駅でも、キップ販売のおねえさんがいればやってくれるから、旅人には便利なのである。<br /><br />が、問題は、地名の発音だ。<br /><br />「チェスキー・ブディエヨヴィツェ」<br /><br />なんて、まともな日本人が、おぼえられるわけがない。<br />で、大きめのメモ帳を開いて筆談になる。<br />しかし。<br />いつまでも、筆談というのもあまりに芸がない。<br />というわけで、漢字をあててみることにした。(旅先の移動は、ヒマなのである)<br />どうしても覚えられない、「ブディエヨヴィツェ」の部分。<br /><br />「美女を打つで」<br /><br />うーん、ちょっとムリがある。<br />それに、鯨は女性にやさしいので、美女を打ちすえる、なんてことはできない。<br /><br />では、これでどうだ。<br /><br />「無事に夜店」<br /><br />口の中で10回繰り返すと、なんとなく「ブディエヨヴィツェ」に聞こえる気がした。<br />かつ、江成一樹ふうに口をすぼめて発音すると、より近く聞こえる、というのも発見した。<br /><br />というわけで、窓口のお姉さんに、江成一樹の口で、<br /><br />「チェスキー・無事に夜店」<br /><br />と言ってみた。<br />お姉さんは、「オーケー」とだけいい、パソコンをカタカタとたたき、プリントアウトしてくれた。<br />チェコって、いい国なのである。

    2時間滞在の後、今度は列車でチェスキー・ブディエヨブツエに移動することにした。

    ちなみに、チェコの国鉄では、窓口で行先を告げ、

    「タイムテーブル、プリーズ」

    といえば、パソコンで行先までの乗換案内を印刷してくれる。
    小さな駅でも、キップ販売のおねえさんがいればやってくれるから、旅人には便利なのである。

    が、問題は、地名の発音だ。

    「チェスキー・ブディエヨヴィツェ」

    なんて、まともな日本人が、おぼえられるわけがない。
    で、大きめのメモ帳を開いて筆談になる。
    しかし。
    いつまでも、筆談というのもあまりに芸がない。
    というわけで、漢字をあててみることにした。(旅先の移動は、ヒマなのである)
    どうしても覚えられない、「ブディエヨヴィツェ」の部分。

    「美女を打つで」

    うーん、ちょっとムリがある。
    それに、鯨は女性にやさしいので、美女を打ちすえる、なんてことはできない。

    では、これでどうだ。

    「無事に夜店」

    口の中で10回繰り返すと、なんとなく「ブディエヨヴィツェ」に聞こえる気がした。
    かつ、江成一樹ふうに口をすぼめて発音すると、より近く聞こえる、というのも発見した。

    というわけで、窓口のお姉さんに、江成一樹の口で、

    「チェスキー・無事に夜店」

    と言ってみた。
    お姉さんは、「オーケー」とだけいい、パソコンをカタカタとたたき、プリントアウトしてくれた。
    チェコって、いい国なのである。

  • 午後5時。チェスキー・無事に夜店(通じたので、以降この表記で統一)に到着すると、まずは駅前にホテルを確保。<br />そのまま、夕方の旧市街に出かける。<br />教会・市庁舎をブラブラし、広場のカフェでビールを飲む。(またかよ)<br /><br />と、広場に面した市庁舎の入口に行列ができていた。<br />「なんだなんだ」と近づくと、今晩8時からコンサートあり、と張り紙にある。<br />コンサートの中身はわからない。だってチェコ語なんだもの。<br /><br />が、並んでいる方々は、年齢・性別・美醜・すべてバラバラなのであった。<br />パンクのお兄ちゃんもいれば、ヨレヨレで、どう見てもそろそろ1世紀、というおばあちゃんもいる。<br /><br />なにごとならん。<br /><br />ということで、鯨と配偶者は、夕食も摂っていないのに、その列に並んだのである。<br /><br />午後8時に、門があいた。入場料150コルネ。<br />観衆は、みんなニコニコと市庁舎の中庭に移動する。<br />小さな特設ステージに、マイク3本、ギター2本セットされた。<br />席数300ほどが、ほぼ満員である。<br />客席の後ろには、ビールも売っている。<br />

    午後5時。チェスキー・無事に夜店(通じたので、以降この表記で統一)に到着すると、まずは駅前にホテルを確保。
    そのまま、夕方の旧市街に出かける。
    教会・市庁舎をブラブラし、広場のカフェでビールを飲む。(またかよ)

    と、広場に面した市庁舎の入口に行列ができていた。
    「なんだなんだ」と近づくと、今晩8時からコンサートあり、と張り紙にある。
    コンサートの中身はわからない。だってチェコ語なんだもの。

    が、並んでいる方々は、年齢・性別・美醜・すべてバラバラなのであった。
    パンクのお兄ちゃんもいれば、ヨレヨレで、どう見てもそろそろ1世紀、というおばあちゃんもいる。

    なにごとならん。

    ということで、鯨と配偶者は、夕食も摂っていないのに、その列に並んだのである。

    午後8時に、門があいた。入場料150コルネ。
    観衆は、みんなニコニコと市庁舎の中庭に移動する。
    小さな特設ステージに、マイク3本、ギター2本セットされた。
    席数300ほどが、ほぼ満員である。
    客席の後ろには、ビールも売っている。

  • 鯨と配偶者は、ちょっとガッカリした。<br />町民のクラシックコンサート、と予想していたのだ。<br />唯一あいていた一番前の席の右橋に、おとなしく腰かけた。<br /><br />まぶしいライトの下、登場したのは、30年前のイルカ、かまやつひろし、吉田拓郎であった。<br />つまりは、地元のお姉さんがリードボーカルの、フォークコンサートなのであった。<br /><br />開演直後、鯨のほうを見ながら、吉田拓郎(⇒リーダーらしい)が、<br /><br />「今夜は日本からスカウトも来ているぜ。はりきっちゃうよ」<br /><br />なーんてことを言った。会場がどっと沸いた。<br />鯨たちは唯一の異邦人にして部外者、しかも最前列であるから、イジラれたのである。<br />が、日本男児、イジラレっぱなしとあっては、大和魂がゆるさぬ。<br /><br />ここで立ち上がり、まずは「川中島」など唸って相手の度肝を抜き、つづいて、<br /><br />「この3人は、ヨーロッパを代表するフォーク・グループとして日本人も注目しております。<br />よって、はるばる海を渡ってスカウトに・・・」<br /><br />とやれば主役を食えるのだが、何しろチェコ語はさっぱりなのでどうもいけない。<br />東洋人はナゾの笑いを浮かべるしかないのである。<br /><br />しかし、さすが小さな町で会場を満員にするグルーブだけあって、3人のコーラスは美しく、声量も豊かなのであった。<br />コンサートは2時間におよび、アンコールの拍手の中、鯨たちは会場を後にした。<br /><br />外に出ると、小さな町である。レストランはすべて閉まっていた。<br />夕食抜きを覚悟したが、遅くまであいていたカフェの夜店を見つけ、ふたりでピザをかじった。<br /><br />なるほど、「無事に夜店」なのであった。

    鯨と配偶者は、ちょっとガッカリした。
    町民のクラシックコンサート、と予想していたのだ。
    唯一あいていた一番前の席の右橋に、おとなしく腰かけた。

    まぶしいライトの下、登場したのは、30年前のイルカ、かまやつひろし、吉田拓郎であった。
    つまりは、地元のお姉さんがリードボーカルの、フォークコンサートなのであった。

    開演直後、鯨のほうを見ながら、吉田拓郎(⇒リーダーらしい)が、

    「今夜は日本からスカウトも来ているぜ。はりきっちゃうよ」

    なーんてことを言った。会場がどっと沸いた。
    鯨たちは唯一の異邦人にして部外者、しかも最前列であるから、イジラれたのである。
    が、日本男児、イジラレっぱなしとあっては、大和魂がゆるさぬ。

    ここで立ち上がり、まずは「川中島」など唸って相手の度肝を抜き、つづいて、

    「この3人は、ヨーロッパを代表するフォーク・グループとして日本人も注目しております。
    よって、はるばる海を渡ってスカウトに・・・」

    とやれば主役を食えるのだが、何しろチェコ語はさっぱりなのでどうもいけない。
    東洋人はナゾの笑いを浮かべるしかないのである。

    しかし、さすが小さな町で会場を満員にするグルーブだけあって、3人のコーラスは美しく、声量も豊かなのであった。
    コンサートは2時間におよび、アンコールの拍手の中、鯨たちは会場を後にした。

    外に出ると、小さな町である。レストランはすべて閉まっていた。
    夕食抜きを覚悟したが、遅くまであいていたカフェの夜店を見つけ、ふたりでピザをかじった。

    なるほど、「無事に夜店」なのであった。

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