チェスキー・クルムロフ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
旅の五日目の予定であるが。<br />チェスキー・ブディヨヴィツェ<br />↓(バス)<br />チェスキー・クロムロフ<br />↓(バス)<br />チェスキー・ブディヨヴィツェ戻り<br />↓(バス)<br />ターボル<br />↓(バス)<br />プラハ<br />バスの乗り継ぎを4回こなして、この旅のゴール、ともいうべき、プラハに向うのだ。<br /><br />チェスキー・クロムロフは、チェコでも人気の世界遺産であって、どのガイドブックを読んでも、<br />「チェコで一番美しい町」<br />なのだそうである。<br />が、ネットの旅行記などを読むと、<br /><br />「街じゅうがお土産物屋」<br />「日本人ツアー客がニシンのように押し寄せる」<br />「食事も高い」<br /><br />などと、ワルクチがこれでもか、と書いてある。<br /><br />まぁ、これは仕方ない。<br />鯨もツアーではないが、ニシンの一匹には違いない。<br />ニシンの群の真ん中にいると、居心地がよくないだけである。<br /><br />作戦を立てた。<br />朝、7時45分のバスでチェスキー・ブディヨヴィツェを出。8時30分にクロムロフ到着。<br />2時間半じっくり見て、11時、ツアー客が到着する前に退散すればよい。<br /><br />朝食を早めに済ませ。洗ったパンツを取りこみ。<br />フロントをチェックアウトし、ただし、荷物は預かってもらい、バスターミナルに向かった。

ムンクに4回なった日

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2008/08/02 - 2008/08/02

305位(同エリア1016件中)

鯨の味噌汁

鯨の味噌汁さん

旅の五日目の予定であるが。
チェスキー・ブディヨヴィツェ
↓(バス)
チェスキー・クロムロフ
↓(バス)
チェスキー・ブディヨヴィツェ戻り
↓(バス)
ターボル
↓(バス)
プラハ
バスの乗り継ぎを4回こなして、この旅のゴール、ともいうべき、プラハに向うのだ。

チェスキー・クロムロフは、チェコでも人気の世界遺産であって、どのガイドブックを読んでも、
「チェコで一番美しい町」
なのだそうである。
が、ネットの旅行記などを読むと、

「街じゅうがお土産物屋」
「日本人ツアー客がニシンのように押し寄せる」
「食事も高い」

などと、ワルクチがこれでもか、と書いてある。

まぁ、これは仕方ない。
鯨もツアーではないが、ニシンの一匹には違いない。
ニシンの群の真ん中にいると、居心地がよくないだけである。

作戦を立てた。
朝、7時45分のバスでチェスキー・ブディヨヴィツェを出。8時30分にクロムロフ到着。
2時間半じっくり見て、11時、ツアー客が到着する前に退散すればよい。

朝食を早めに済ませ。洗ったパンツを取りこみ。
フロントをチェックアウトし、ただし、荷物は預かってもらい、バスターミナルに向かった。

同行者
カップル・夫婦
交通手段
高速・路線バス
  • 午前8時45分。バスがクロムロフに到着。<br />小さな町は、まだ開演前のお化粧をしている際中だった。<br />カフェのマスターは、丁寧にイスとテーブルをそろえていたし。<br />お土産物屋さんは、ちょうど店のカギを開けるところだった。<br /><br />例によって、街をぶらぶらと歩く。<br />お城の塔に登ってもみた。(鯨はおのぼりさんなので、高いところに登りたがるのである)<br />塔からの眺めは、なかなか味わい深いものがあった。<br />狭いところに赤屋根の家並みが詰まっていて、満員御礼、という感じである。<br />カニ通販でいえば、ハサミの先まで、カニ肉ギッシリ、というやつだ。<br />つまりはお買い得なのである。<br />ツアー客が街にやってくる時間を見計らって、ふたりはチェスキー・無事に夜店(勝手に漢字をあてている)に戻ったのである。

    午前8時45分。バスがクロムロフに到着。
    小さな町は、まだ開演前のお化粧をしている際中だった。
    カフェのマスターは、丁寧にイスとテーブルをそろえていたし。
    お土産物屋さんは、ちょうど店のカギを開けるところだった。

    例によって、街をぶらぶらと歩く。
    お城の塔に登ってもみた。(鯨はおのぼりさんなので、高いところに登りたがるのである)
    塔からの眺めは、なかなか味わい深いものがあった。
    狭いところに赤屋根の家並みが詰まっていて、満員御礼、という感じである。
    カニ通販でいえば、ハサミの先まで、カニ肉ギッシリ、というやつだ。
    つまりはお買い得なのである。
    ツアー客が街にやってくる時間を見計らって、ふたりはチェスキー・無事に夜店(勝手に漢字をあてている)に戻ったのである。

  • そのままターミナルでバスを乗り継ぎ、ターボルまで移動。<br />・・・の、はずだったのだが。<br />ここで、鯨は信じられないポカをしてしまう。<br />アタマの中で、「ターボル」と「ブルノ」の町名が、いつのまにかひっくり返っていたのである。つまり、町の名前を間違えたのだ。といっても、「ル」しか共通じゃないんだけど。<br />ブルノは、いうまでもなく、鯨たちが、チェコで一番最初に降りた町である。<br />訪れる町の数が多くなり、オツムから「ターボル」の町名が、ぽたぽたとこぼれたらしい。<br /><br />早い話、ターボル行きに乗るはずが、ブルノ行きのバスに乗り込み、<br /><br />「早く出発しないかなぁ」<br /><br />とボンヤリしていたのである。<br />脳味噌のニューロンの一部が破壊されていた、といってよい。<br />気がついたのは、配偶者だった。<br />バスのエンジンがかかったとき、しごくのんびりと、彼女は言った。<br /><br />「このバス、ターボルも通るの」<br /><br />「・・・うん? ブルノだよ」<br /><br />「だって」<br />配偶者は鯨の顔をまじまじと見て、不思議そうにいった。<br />「私たち、ブルノから来たんじゃない」<br /><br />「どひぇぇぇぇぇぇ」<br /><br />鯨は、イスから飛び上がり、ハンドルを動かしかけていた運転手に、<br /><br />「ストォォーーーップ」<br /><br />と叫んだ。<br /><br />「ノッツ・ブルノ。ターボル」

    そのままターミナルでバスを乗り継ぎ、ターボルまで移動。
    ・・・の、はずだったのだが。
    ここで、鯨は信じられないポカをしてしまう。
    アタマの中で、「ターボル」と「ブルノ」の町名が、いつのまにかひっくり返っていたのである。つまり、町の名前を間違えたのだ。といっても、「ル」しか共通じゃないんだけど。
    ブルノは、いうまでもなく、鯨たちが、チェコで一番最初に降りた町である。
    訪れる町の数が多くなり、オツムから「ターボル」の町名が、ぽたぽたとこぼれたらしい。

    早い話、ターボル行きに乗るはずが、ブルノ行きのバスに乗り込み、

    「早く出発しないかなぁ」

    とボンヤリしていたのである。
    脳味噌のニューロンの一部が破壊されていた、といってよい。
    気がついたのは、配偶者だった。
    バスのエンジンがかかったとき、しごくのんびりと、彼女は言った。

    「このバス、ターボルも通るの」

    「・・・うん? ブルノだよ」

    「だって」
    配偶者は鯨の顔をまじまじと見て、不思議そうにいった。
    「私たち、ブルノから来たんじゃない」

    「どひぇぇぇぇぇぇ」

    鯨は、イスから飛び上がり、ハンドルを動かしかけていた運転手に、

    「ストォォーーーップ」

    と叫んだ。

    「ノッツ・ブルノ。ターボル」

  • 運転手さんは、エンジンを止めてくれた。<br />あやうく、チェコの旅の「振り出しに戻る」をやるところだった。<br /><br />・・・鯨は、ちょっと反省した。<br />ポカの原因は、「昼ビール」かもしれない。とりあえず、脳が劣化していると思われる。<br />気を引き締め、改めて、ターボル行きのバスに乗り直す。<br />が、かなり注意していたつもりだったのだが、ターボルのひとつ前の町でバスを降りてしまった。<br />降りた直後、街の名前がぜんぜん読めないことに気づき、<br /><br />「どひぇぇぇぇぇぇぇぇ」<br /><br />と、本日2回目のムンクの「叫び」のポーズをする。(あんなに痩せてないが)<br />が、バスは当然のように行ってしまったのだった。<br />配偶者は呆れて鯨を見ている。実に面目ない。<br /><br />「昼間にビールを飲むのはよす」<br /><br />この旅で初めて配偶者にあやまった。<br />それでも、なんとか路線バスを乗り継いで、ターボルにたどりついた。<br /><br />さて、ターボルである。<br />チェコにおける中世宗教戦争の拠点となった軍事都市だ。<br />街の北の高台に、いかにも実用一点張り、といった風情の城郭が構えられ、ぐるりと旧市街が残っている。<br />日本でいえば熊本城の雰囲気だ。(街はずっと熊本の方が大きいが)<br /><br />見どころは、ぐるりと広場を取りこんである、迷路のような旧市街だ。<br />道は、曲がり・畳まれ・行き止まり・遠回り・になっている。戦時用のつくりなのだ。<br />しかも、その街の下に、延々15キロの地下道がある。<br />鯨は塔に上るのも好きなのだが、地下道に潜るのも大好きなのである。<br />

    運転手さんは、エンジンを止めてくれた。
    あやうく、チェコの旅の「振り出しに戻る」をやるところだった。

    ・・・鯨は、ちょっと反省した。
    ポカの原因は、「昼ビール」かもしれない。とりあえず、脳が劣化していると思われる。
    気を引き締め、改めて、ターボル行きのバスに乗り直す。
    が、かなり注意していたつもりだったのだが、ターボルのひとつ前の町でバスを降りてしまった。
    降りた直後、街の名前がぜんぜん読めないことに気づき、

    「どひぇぇぇぇぇぇぇぇ」

    と、本日2回目のムンクの「叫び」のポーズをする。(あんなに痩せてないが)
    が、バスは当然のように行ってしまったのだった。
    配偶者は呆れて鯨を見ている。実に面目ない。

    「昼間にビールを飲むのはよす」

    この旅で初めて配偶者にあやまった。
    それでも、なんとか路線バスを乗り継いで、ターボルにたどりついた。

    さて、ターボルである。
    チェコにおける中世宗教戦争の拠点となった軍事都市だ。
    街の北の高台に、いかにも実用一点張り、といった風情の城郭が構えられ、ぐるりと旧市街が残っている。
    日本でいえば熊本城の雰囲気だ。(街はずっと熊本の方が大きいが)

    見どころは、ぐるりと広場を取りこんである、迷路のような旧市街だ。
    道は、曲がり・畳まれ・行き止まり・遠回り・になっている。戦時用のつくりなのだ。
    しかも、その街の下に、延々15キロの地下道がある。
    鯨は塔に上るのも好きなのだが、地下道に潜るのも大好きなのである。

  • で、市庁舎横のミュージアムにノコノコ行って、地下道を見せてくれ、と頼み込む。<br />が、一人ではキケンであって、ツアーでないとダメ、とゆわれてしまう。なるほど、ガイドブックにも「ひとりで潜ると遭難する」と書いてある。<br />仕方なくツアーを申し込み、大枚50クローネを支払う。<br />で、始まりの時間を確認すると、<br />「ファイブ・オクロック」<br />といった。時間まで40分ほどある。<br /><br />が。<br />5時ちょうどにミュージアムに行くと、すでに正門が閉まっていた。<br /><br />「どひぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」<br /><br />本日3回目のムンクをやり、ドンドンとドアを叩く。<br />優しそうなお姉さんが顔を出し、鯨のチケットを確認し、<br /><br />「4時半から5時ね。残念だったわねぇ、また明日ね〜」<br /><br />と、ニッコリ言いながら、ドアを閉めてしまった。<br />つまり「ファイブ・オクロック」は、ツアー開始ではなく、終了の時間であった。<br /><br />鯨は、しおしおになっしまう。こんな失敗が続く日も、珍しい。<br />が、これだけでは、この日は、まだ終わらない。<br />駅にたどり着いて、荷物の受取所に行くと。<br />受付は閉まっており、カギがかけられていた。<br /><br />「どひぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」<br /><br />本日4回目、もう鼻血も出ないのだった。<br />

    で、市庁舎横のミュージアムにノコノコ行って、地下道を見せてくれ、と頼み込む。
    が、一人ではキケンであって、ツアーでないとダメ、とゆわれてしまう。なるほど、ガイドブックにも「ひとりで潜ると遭難する」と書いてある。
    仕方なくツアーを申し込み、大枚50クローネを支払う。
    で、始まりの時間を確認すると、
    「ファイブ・オクロック」
    といった。時間まで40分ほどある。

    が。
    5時ちょうどにミュージアムに行くと、すでに正門が閉まっていた。

    「どひぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

    本日3回目のムンクをやり、ドンドンとドアを叩く。
    優しそうなお姉さんが顔を出し、鯨のチケットを確認し、

    「4時半から5時ね。残念だったわねぇ、また明日ね〜」

    と、ニッコリ言いながら、ドアを閉めてしまった。
    つまり「ファイブ・オクロック」は、ツアー開始ではなく、終了の時間であった。

    鯨は、しおしおになっしまう。こんな失敗が続く日も、珍しい。
    が、これだけでは、この日は、まだ終わらない。
    駅にたどり着いて、荷物の受取所に行くと。
    受付は閉まっており、カギがかけられていた。

    「どひぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

    本日4回目、もう鼻血も出ないのだった。

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