中国悠久３０００年の旅（４）青島「東海の海」

2009/03/20 - 2009/03/25

秦の始皇帝が不老長寿の仙薬を求め、この地に何回も足を運び、目の前に広がる海の、遥か遠い先にあると信じられた「蓬莱山」に徐福を遣わせてから既に２０００年の年月が経っている。

「東海の海」。

大河・黄河の南、山東半島は始皇帝が訪ねる遥か以前から中国の人々にとっては東海の海であり、冬暖かく春は長閑。人々の憧れの土地でもあった。

今この福山の頂、小魚山公園に立つ四層の展望台から眺める青島の海岸、東海の海は、薄く黄砂に霞み、春の暖かさが漂っている。

始皇帝も登ったかも知れないこの丘に立ち、遥か先の日本を想像し、目の下の青島の繁栄を実感する。２０００年の歳月を越えてこの島、この街はここにある。

１時間かけ大桟橋を歩き、更に１時間、日が沈むまで海岸線を往復し、各地から集まってきている中国人観光客にもまれ、西海に日が沈むのを惜しむ人々の感傷にも触れ、今日の繁栄、嘗ての混乱と困窮、更にそれ以前の偉大な帝国の時代、３０００年の間の人々の営み、その継続の偉大さ、今日のこの街の平和な情景。

「東海の島」青島は、歴史の中に今もあり、今日もまた多くの中国の人々を魅了して已まない夕景の中にあった。

エリア 青島(中国)

福山「小魚山公園」に立つ展望台。

展望台から眺める青島の町。太平山に立つテレビ等。

青島に７つあり海浜の内の一つ、第一ビーチ。

小船と軍艦。庶民も兵隊と海では皆一緒。

磯遊びする人々。

寒い北国の人々は暖かな春を待ち構えていた。

海と都市と人々。この街では人と自然の調和が上手く取れているようだ。

沖合いを走航する大型フェリー。

日が沈むのも忘れ、波打ち際に興ずる人々。

平和で豊かな情景がこの街にはあった。