2008/12/23 - 2009/01/06
7927位(同エリア8925件中)
ちゃおさん
半分崩れかかった巨大な石の門。この石門、南大門を潜った内側は広大な敷地を持つ嘗ての王宮「バイヨン」。
12世紀後半、カンボジア中興の祖ジャヤーヴァルマン7世は、一時チャンパ(ベトナム南部の国でカンボジアの宿敵)によって破壊されたアンコール・トム(第三アンコール)を再興し、その中心にバイヨン寺院を建造したのだった。
こうして栄えたアンコールも、一時的な繁栄に過ぎず、それから僅か150年も経たない内に、タイ・アユタヤ軍に荒されることになり、それから更に半世紀、15世紀初頭には遂にこの都を放棄することになり、以後、都はプノンペンに移り、この広大な遺跡群は深い森の中に覆われることとなった。
深い森の中からその全貌を現すに至ったのは、それから400年後、この国がフランスの保護下(植民地)に入り、フランスの力によりアンコール(シェリムアップ)及びパッタパンの両州がタイの占領から回復された20世紀初頭になってからであり、フランス人研究者によって、発見、発掘されるようになってからである。
この森の中にこの様な偉大な遺跡が眠っているとは、当のカンボジア人自身が彼等の記憶の中から抜け落ちてしまっていたのだった。当然ながら、この巨大な石のモニュメント、芸術性豊かなレリーフ、彫像、シンメトリックな建築美、その他、あらゆる工芸、技術は伝承されず、継承もされなかった。
付近に住んでいた土地の住民も、つい近年まで、彼等とは全く異なる民族集団が作り上げたものだと思い込んでいたのだった。確かに現在の粗雑なカンボジア人を見ていると、彼等と同じ血の民族が建設したことを想像するのはかなり困難なことでもある。
「バイヨン」の巨大な石造の顔。扁平な鼻が顔の中央にあり、その目は遠くを眺めている。どこを見ているのだろうか。いや、どこも見ていない。流れていく時間の流れの中に顔を向けているだけなのだ。何も考えていない。考える必要もない。諸行無常の世界、目はただ悲しみの色を湛えているだけだった。歴史がこうなることを予見でもしているように。
「眼差しや悲しみたたふ石の顔」
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