2008/10/12 - 2008/10/12
145位(同エリア164件中)
もろずみさん
せっかくの連休だし、シーズンなので、どこかの秋祭りに繰り出したいと思ってあちこち物色。
あるある!佐原・佐倉・鹿沼・所沢、さらに本門寺の御会式までありました。迷うなぁ・・・。
で、なぜか一番遠い「鹿沼ぶっつけ秋祭り」に遠征することにしました。
鹿沼といえば日光東照宮の流れを組む彫刻屋台(山車)です。町のキャッチフレーズも「屋台の町」。
屋根につけられた巨大な木彫りの懸魚飾りがとにかく見事。他のお祭りではまずお目にかかれません。
今年の鹿沼のお祭りは市制60周年ということで特に盛大でした。
もちろんお祭りだけでなく、鹿沼の町もあちこち見て歩きました。
- 交通手段
- JRローカル
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-
宇都宮までは順調に来ましたが、2両編成の日光線は通勤電車並のラッシュでした。
日光に向かう人が多いのかなぁ。1時間に1本しかないし・・・。
鹿沼の駅を降りると足元に屋台のタイルが埋め込まれています。
さすが屋台の町! -
はい、駅前には屋台が7台並んでお出迎えです。
惜しいことに一回目の「ぶっつけ」が終わって休憩タイムでした。
しかし立派な彫刻屋台です。 -
鹿沼の駅は町の中心から離れた所にあります。
次回の「ぶっつけ」までは待てないので、のんびりと歩き始めます。
コスモスが揺れる黒川の河川敷公園です。 -
川に沿って歩いていくと瀟洒な建物。
鹿沼市立の「川上澄生美術館」です。
川上澄生の木版画コレクションが収められています。
http://www.city.kanuma.tochigi.jp/Kyouiku_a/Kawakami/index_kawakami.htm
川上澄生の作品では南蛮船を描いた一連の作品が好きだなぁ。
本日はお祭りなので入館無料でした。 -
美術館の隣りの広々としたスペースは文化活動交流館の敷地です。
この辺りは鹿沼市の文化ゾーンになっています。
文化施設が充実していて良い町だなぁ。 -
これは一画にある深岩石造りの石蔵です。
再利用されて創作工房として使われています。
郷土資料展示室もあって、彫刻屋台の展示もされていますが、今日はお祭りなので出払ってます。 -
中心部を目指して行くとお囃子が聞こえてきます。
町の中を曳かれる屋台の行列に出くわしました。 -
思わず屋台について行ってしまいます。
次々と集まってくる屋台は全部で6台。
場所は地元デパートの福田屋さんの駐車場です。 -
鹿沼の屋台は操舵輪がついてないので方向転換が見せ場。
梃子でヨイショと屋台を持ち上げて人が潜り込みます。 -
屋台の下ではジャッキを使って車輪を浮かす作業。
ここを中心点にして屋台を回すのです。
今は油圧ジャッキが主流ですが、昔ながらのただの柱を差し込む屋台もあります。 -
こうして勢揃いした屋台には煽り手が乗って、いよいよ「ぶっつけ」が始まります。
「ぶっつけ」とはお囃子合戦のことで、屋台をぶつけ合うわけではありません。
そんなことしたら文化財級の彫刻を壊しちゃいますからね。 -
木彫りの彫刻は屋台全体にあります。
白木のままの屋台もあれば、彩色した煌びやかものもあります。
彫刻にも惚れ惚れしますが、屋根の上のお姉さんたちにも惚れ惚れ。(^^; -
ぶっつけ見物はこれくらいにして、そろそろ町歩きでも。
懐かしい佇まいの町並を適当に縫ってみます。
お米屋さんかな? -
続いて立ち寄ったのは「木のふるさと伝統工芸館」。
鹿沼は木工・建具の町としても有名です。もう一つはサツキかな。
日光東照宮の造営に携わった職人たちが、日光の寒さを避けて鹿沼に住み、木彫りの技を伝えたのが始まりとか。
左甚五郎直伝の技術というのも間違いではなさそう。
今日はお祭りらしく木札を。 -
和紙を使った紙人形で今日のお祭りを再現。良くできていますね。
普段は、この伝統工芸館は石橋町の極彩色の屋台が飾られているのですが、今日はもちろんここでも出払っています。
つまりお祭りでない時に来ても、郷土資料室や伝統工芸館で彫刻屋台を見ることができるわけです。 -
ここから真っ直ぐに今宮神社の参道が延びています。
鳥居を神輿がくぐっているのが見えますね。
古式の則った装束で担がれて来た宮神輿が帰還したところです。
ちょっと遅かったので間近で見ることはできませんでした。残念! -
参道沿いに建っていた洋館風の木造建物。
この種の古い建物をいくつか見かけました。
洋館好きには興味深い町ではないでしょうか。 -
餅つきに遭遇しました。
搗きたての柔らかい餡ころ餅は500円で売ってます。
「これが最後だよ」と言われると手が出ますね。
そろそろお昼ですし。 -
鹿沼の秋祭りは市民祭ですが、元々は今宮神社の祭礼です。
ちゃんとお詣りしなくては来た意味はありません。
昨日はこの神社に彫刻屋台が宮入りしました。「繰り込み」です。
勢揃いした屋台はお祓いを受けて、夕刻になると提灯に火を入れて町へと戻りました。それが「繰り出し」。
その様子もいつか見てみたいものです。 -
神社の前で記念撮影してました。
はい、ご当地ヒーローの「カヌマン1号」です。わかりやすい名前だなぁ。(笑)
2号や3号もいるらしいけど、1号は特産品の苺畑で発掘された仮面で変身したそうな。
最近各地でヒーローが誕生しているようです。
一番有名なのは秋田の「超神ネイガー」ですね。
興味のある方は「超神ネイガー」で検索してみてくださいね。 -
今宮神社脇の坂道を登っていくと御殿山。
山を越えて道なりに進めば千手山に着きます。
高台に立派な仁王門とその奥に観音堂があります。 -
門を潜れば石仏がいくつか迎えてくれます。
山の下からはお囃子の音が聞こえてきて、しっとりとした雰囲気ではありませんが落ち着きます。 -
町には人が大勢いますがここは別世界。
コスモスの背景に千手観音堂を入れてみました。 -
さすが鹿沼ですね。
彫刻屋台かと思えるような華麗な千手観音座像です。鎌倉末期の作。
紫雲山千手院というのがこのお堂の寺号です。 -
観音堂の更に上は千手山公園があります。
観覧車やミニ汽車がある遊園地ですが、あまり流行ってはいないようです。
春には桜やツツジが咲く名所だそうです。 -
そろそろ屋台が集合する時刻。
山を下って例幣使街道に出ます。
日光東照宮に詣でる勅使が通った街道で、鹿沼はその宿場町でした。
どことなく風情がありますね。 -
あれ、屋台パレードが始まったみたい。
先を急ぎましょう。
今日の例幣使街道は完全交通規制が敷かれてます。 -
道路は曳き手と屋台に埋め尽くされ、沿道も見物人がびっしり。
いよいよ今日のメインイベントの始まりです。 -
豪華絢爛な黒漆塗りの彫刻屋台。
舞台の脇には扇子の煽り手が乗っています。
お囃子は舞台の後方の御簾の中から聞こえます。 -
白木の彫刻屋台の屋根にも煽り手が舞います。
だんだん盛り上がって来ました。
神輿祭りに比べると山車屋台祭りはスケールが大きいですね。 -
今回は市制60周年ということで市内・近郊の28台もの屋台が繰り出しています。
普段なら例幣使街道に一列に並べるのですが、その倍以上あるかな。
交差する道路にも屋台が並びます。 -
メインステージのお祭り広場は「屋台のまち中央公園」。
屋台展示館があるので入ってみます。
もちろん屋台は外で曳かれているので中は空っぽ。
入口に聳え立つ見事な木彫りの柱に唖然。
主題は竜・狛犬・鳳凰というのが彫刻屋台の3点セット。
トップ写真には竜をクローズアップしてみましたが、全体はこんな様子。 -
木彫りの過程を示した展示物です。
匠の技ですね。一片の木っ端から見事な竜が掘り出されます。 -
お祭り広場の隣りには日本庭園があります。
掬翠園と言って、明治・大正期に財をなした名士が造ったものだそうです。
茶室もあってお茶会が催されていました。
モミジはまだ青々としていますが、来月になると良さそうです。 -
こちらは「仲町屋台会館」で、少し紅葉してました。
町内毎に立派な屋台蔵を持っているところが凄いです。 -
そろそろクライマックスが近づいてきます。
再び通りに出て屋台見物に専念しましょう。
鹿沼の彫刻屋台はほぼ全面彫刻で覆われています。
屋根の懸魚部分だけでなく、下の方の車隠し部分にも注目。 -
白木もあれば豪華な彩色もあります。
屋根の懸魚の彫刻は一際立派です。
見たことないけど、夜になると懸魚は外されて提灯が乗るのかな?
そんな構造の屋台もありました。 -
屋台祭りの魅力は皆で力を合わせて曳くところ。
かなりの重量だし、安定も良くないので非常に危険な作業です。
それだけに動いている屋台を見るだけで力も入ってきます。 -
広い通りをいっぱいに使ってのパレードです。
交差点を曲がるときは梃子やジャッキを使って新調に方向転換します。
そんな動作も楽しいし、神輿より見所も多い気がします。 -
屋根の上の煽り手も大きな掛け声を張り上げて最高潮。
やはり祭りは熱くならねば面白くないです。 -
次々と現れる豪華な屋台は見飽きないですね。
バックの御殿山の緑も効いています。
鹿沼に来て良かったなぁと思う瞬間。 -
ひと通り見て満足。そろそろ屋台も町内へと帰っていきます。
市制60周年記念ということもあって盛り上がったお祭りでした。 -
町中に張り出されているポスターもなかなかの傑作。
小さな町ですがお祭りの規模は大きいです。
毎年この時期が本祭ですからまた来てみましょう。 -
ということで黒川を渡って駅に向かうことにしました。
すっかり旅気分の一日でした。
帰りの日光線も行楽疲れで眠り込んでいる乗客でいっぱい。
やはり日光に観光に行った人も多かったのでしょうね。
日光もそのうちに訪ねてみたいものです。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- NODAさん 2008/10/19 20:54:54
- 僕も行きました
- こんばんは。
鹿沼のぶっつけ、去年だったか、僕も行きました。
車で行ったので駅前の駐車場に停めて歩いて会場へ。
午前中に着いてしまったので、開会宣言や市議会議員やら何やらの挨拶を聞かされ、ようやくぶっつけが始まるのかな、と思ったら、それは夕方6時くらいから。日差しが強く暑い日だったので、まだまだ何時間も待っていられない、と、屋台をひととおり見て帰ってきてしまいました。
それにしてもあの屋台は立派ですね。それぞれ色もデザインも個性的で、遠くからでも見に行く価値があると思います。もろずみさんのレポートを見て、来年はまた行ってみようか、と思いました。
- もろずみさん からの返信 2008/10/19 21:59:19
- RE: 僕も行きました
- NODAさん、
良いですよね、鹿沼の屋台。
好きなお祭りはいくつかありますが鹿沼はそのうちのひとつです。
いつぞやNODAさんに栃木のお祭りを案内してもらいましたね。
栃木は立派な人形山車ですが、豪華な彫刻屋台も捨てがたい。
北関東は小さな町でも大規模なお祭りがあるので、もっといろいろ行きたいです。
ついでに町歩きも楽しむというのが理想です。
ぶっつけは夜がメインですが午前中にも小規模ながらあるんですよ。
市民祭なので市のHPにスケジュールが出ています。
現地に行けばパンフもあって案内所でも詳しく教えてくれます。
事前に押さえて出掛けるのが正解です。
それと土曜日に今宮神社に山車が大集合するので、次回は土曜日を狙ってみたいと思ってます。
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