2008/09/27 - 2008/09/27
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Johnnieさん
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金山城跡を見学しにせっかく太田まで来たので、そのまま足利へも足を延ばしてみようということになりました。
金山城跡はこちら↓
http://4travel.jp/traveler/johnnie-travel-diary/album/10275041/
太田からは車で20分ほど、足利氏の館跡である鑁阿寺と、日本最古の総合大学と言われている足利学校を訪ねました。
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【足利学校】
足利学校の東側、国道293号沿いに太平記館があり、そこが観光駐車場となっています。
駐車場からはすぐに足利学校の堀が見えてきます。 -
【足利学校】
太平記館内の観光案内所で教えてもらったおいしい蕎麦屋さんを目指してまずは足利学校を素通りします。とても魅力的な雰囲気は漂っているのですが、あとでゆっくりと見学したいと思います。 -
【鑁阿寺 - 東門】
足利学校裏手にある蕎麦屋さんに行ってみたところ臨時休業・・・鑁阿寺付近まで来てしまったので、鑁阿寺を見学してしまうことに。見えてきたのは東門。 -
【鑁阿寺】
足利源氏の館址で、足利義兼が1196年に邸内の持仏堂に大日如来を祀ったことが始まりだそうです。
足利義兼の父は、足利氏の祖で源義家の孫にあたる足利義康です。
母は藤原季範の娘(源頼朝の叔母)とされていますが、実は季範の息子範忠の娘であったという説が有力のようです。
義兼は、父方でも母方でも頼朝に近い存在でした。
そのような家柄であっため、源将軍家の滅亡後、鎌倉時代を通じて足利氏は源氏の頭領と位置付けられていたようです。
まさにこの館は、室町の足利将軍家出生の地と言えるのではないでしょうか。 -
【鑁阿寺】
四方を土塁と堀が囲んでいます。 -
【鑁阿寺 - 鐘楼】
東門から入ると左手に古そうな鐘楼があります。
国の重要文化財に指定されています。 -
【鑁阿寺 - 大御堂】
右手に見えてくるのが大御堂です。
国の重要文化財に指定されています。 -
【鑁阿寺 - 大御堂】
1196年足利義兼により建立されたものです。
屋根の反りかえりがとても堂々とした印象を与えます。 -
【鑁阿寺】
大御堂から伸びる参道の向こうに見えるのが仁王門です。 -
【鑁阿寺】
大御堂の前にはとてもとても大きな銀杏があります。もう少しすると黄色く色づくのですね。 -
【鑁阿寺 - 一切経堂】
足利義兼が妻の供養の為創建し、現在残る建物は、1407年(応永14)関東管領足利満兼により再建されたものだそうです。
国の重要文化財に指定されています。 -
【鑁阿寺 - 蛭子堂(校倉)】
宝暦2(1752)年の再建で、元来は宝物庫だったものを、後に大黒天を祀ったのだそうです。 -
【鑁阿寺 - 蛭子堂】
同じく蛭子堂で、時姫堂とも言います。
足利義兼の妻、北条時子(源頼朝の妻北条政子の妹)が祀られており、安産の神様とされています。 -
【鑁阿寺 - 御霊屋】
鎌倉時代の創建ですが、徳川11代将軍家斉公の寄進により再建されています。
建物の中に、妻が目ざとく「葵の御紋」を発見したのですが、家斉公の再建だから「葵の御紋」なのでしょうね。 -
【鑁阿寺 - 多宝塔】
こちらは少し変わった形をしているように思います。
元禄5(1692)年、五代将軍綱吉の生母である桂昌院尼公が再建しました。
「大奥」系のドラマでは御馴染の女性ですね。 -
【鑁阿寺 - 大御堂・中御堂】
足利氏と言えばまず思い浮かぶのは「足利尊氏」ですが、この館で生まれ育ったとも、鎌倉で生まれ育ったとも言われています。
何となく鎌倉で生まれ育ったのでは、という気がしなくもないですが、せっかく来ているので、尊氏の生れ故郷としての気分を味わいながら歩いています。 -
【鑁阿寺 - 西門】
ここから一度外に出て、堀沿いを歩いてみたいと思います。
ちなみにこの門、現存なのだとか。
凄いですね。 -
【鑁阿寺】
戦いのための城とは少し違うからか、堀も浅く小ぶりですね。
武家の館としての威厳と同時に、雅さをも感じます。 -
【鑁阿寺】
堀沿いに左に曲がると、太鼓橋が見えてきました。
あの先に仁王門が続いているはずです。 -
【鑁阿寺 - 仁王門・太鼓橋】
南にあるこの楼門は仁王門(山門)で、1196年
(建久7)足利義兼による創建です。
その後火災にあい、1564年(永禄7)に足利幕府13代将軍足利義輝により再建されました。
上屋付きの反橋(そりばし)は太鼓橋で、江戸時代安政年間の再修されました。
これらも現存とのことですが、鎌倉→室町→江戸と続く雰囲気を感じることができますね。 -
【鑁阿寺 - 仁王門・太鼓橋】
ここでちょっとうれしい出来事が。
記念撮影をしようと親子3人で試行錯誤していると、通りがかりの親切な外国人旅行者が3人入れて撮ってくれたのです。
足利に海外旅行で来るとはマニアだな〜、と思いましたが、かなり日本の歴史を勉強されてのことでしょうから、とても嬉しくなりました。 -
【鑁阿寺 - 仁王門・太鼓橋】
正面から見ると、このような形です。
仁王門からもう一度境内に入り、そろそろお腹の空きが限界に来ていたので、昼食をとるため鑁阿寺を後にしました。
足利氏の雰囲気を感じることが出来て、とても嬉しく思いました
(この後、NHK大河のDVD「太平記」を借りて来て、最初から見直しています!) -
【足利尊氏公像】
仁王門から南に伸びている大日大門通り沿いにある、足利尊氏公像です。
やはり足利市のシンボル的存在なんですね。 -
【足利学校 - 入徳門】
昼食は「大日大門通り」沿いにある「相田みつを」さんゆかりのお蕎麦屋さん、「めん割烹 なか川」でいただきました。
「大日大門通り」から「孔子様通り」に入りしばらく歩くと、足利学校の入徳門に辿り着きます。
入徳門は、寛文8(1668)年の創建で、天保11(1840)年に入徳の額が掲げられたそうです。 -
【足利学校 - 孔子像】
入ってすぐ左には、孔子像が。
やはり当時の学問に、儒教は欠かせなかったのですね。 -
【足利学校】
青空の下に映える足利学校の校舎。
ありし時代にタイムスリップしたような気持ちです。
足利学校の創建については様々な説があります。
平安初期に小野篁が創建したという説、鎌倉初期に足利義兼が創建した説、室町中期に上杉憲実が創建した説。
ですがどれが正しい説であるかは現在も解明されていません。
足利学校の歴史が明らかになるのは室町時代中期で、上杉憲実が関東管領になると学校を整備し、書籍の寄進や庠主(校長)を招き入れ、学生の養成をしました。
ですが、今回は足利氏の故郷を訪ねるのが目的ですので、足利義兼が創設したのだと思いながら巡りたいと思います。 -
【足利学校 - 遺蹟図書館】
足利学校が廃校になった以後、明治36(1903)年に遺蹟図書館が開設され、書物を継承し現在に引き継がれて来ているそうです。 -
【足利学校 - 学校門】
寛文8(1668)年の創建です。
足利学校のシンボル的存在ですね。 -
【足利学校 - 杏壇門】
入徳門、学校門から続く、第三の門である「杏壇門」です。
こちらも前述のニ門と同じく寛文8(1668)年の創建です。
明治25年に町の大火の飛び火により屋根門扉が焼け、同30年代に再建したものです。
「杏壇」とは、孔子が弟子たちを教えたところに、杏の木が植えられていたことに由来しているそうです。 -
【足利学校 - 孔子廟】
杏壇門の奥には孔子廟があります。
寛文8(1668)年、徳川幕府四代将軍家綱公の時に造営されたもので、中国明代の聖廟を模したものと伝えられています。
現存する孔子廟としては日本最古のものだそうです。 -
【足利学校 - 孔子廟】
暗くて見えにくいですが、奥には孔子様が祀られているようですね。 -
【足利学校 - 不断梅】
杏壇門を入って左手にあり、樹齢百年を超えています。
実が熟さないため、青い実が黒くなり冬まで枝に残っています。
常に実が断えないことから、その呼び名があるそうです。 -
【足利学校】
こちらは月桂樹でしょうか、日露戦争の英雄と言われる東郷平八郎閣下が植えられたものだそうです。 -
【足利学校 - 孔子廟】
孔子廟の屋根には鯱(?)の姿が。
武家の学校っぽさが表れていると思います。 -
【足利学校 - 字降松(かなふりまつ)】
足利学校の第7世庠主(しょうしゅ)(校長)玉崗(ぎょくこう)和尚は自ら九華老人と称したが、その頃廟の前に1本の松がありました。
学生が読めない文字に出合った時、紙に書いてこれを松の枝につけておくと、和尚が見てふり仮名や注釈つけてくれたので、誰いうとなく字降松と呼ぶようになり、遂には町の人々までこの松に教えをうけたと言います。 -
【足利学校 - 方丈・庫裡】
左が方丈、右が庫裏です。
庫裡は学校の台所ですね。 -
【足利学校 - 方丈】
学生の講義や学校行事、また来客のための座敷として使用されたところです。
再建ですが、この中は見学できるようになっています。 -
【足利学校 - 南庭園】
方丈の南にある庭園です。
学校に庭園というのは意外な気がしたのですが、今でも庭園や池のある大学はありますからね。
文化的にも進んでいた学校だったのでしょう。
学校とは思えないほど美しい庭園です。 -
【足利学校 - 衆寮】
学生が書物を書き写したり、生活したりしたところです。 -
【足利学校】
それでは再建された方丈見学に参りましょう♪ -
【足利学校 - 方丈】
広いですね。
たくさんの学生が入れそうです。 -
【足利学校 - 北庭園】
校舎の北側にある庭園です。
南庭園よりも格上なのだとか。 -
【足利学校】
「学校門]の額でしょうか?
オリジナルという説明だったと記憶しています。 -
【足利学校】
するとこちらは「杏壇門」の額?
確かこちらもオリジナルとの説明だったと思います。 -
【足利学校 - 木小屋】
庫裡と方丈の見学を終え、裏手のほうへまわってみると、まず、薪木や農具置場、漬物などの食料を保管した木小屋があります。 -
【足利学校 - 土蔵】
こちらの土蔵は、書籍以外で大切なものを納めていたようです。 -
【足利学校 - 方丈】
一回りして、南庭園から方丈を眺めてみました。
綺麗に復元された茅葺きの建物とこの青空。
1000年の時を超えて、同じ景色を見ている可能性もあるわけですよね。 -
【足利学校 - 裏門】
方丈から南庭園を挟んであるこの裏門、学生や一般の人の通用門として使用されていました。裏門というと建物の裏手にあるイメージなのですが。 -
【足利学校】
征夷大将軍を生んだ足利の地。
「足利」と言う名前は全国区でありながらも、訪れるのは今日が初めてでした。
現存が多く残る足利氏館跡(鑁阿寺)と、ほとんど何もない所から復元・整備された足利学校。
対照的な2つの遺構でしたが、日本史に大きな影響を与えた足利の、深い歴史を感じることが出来ました。
次の機会には、山の方も含めて町全体を見学したいものです。
今日は時間切れということで、これから妻の実家へ戻ります。
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この旅行記へのコメント (5)
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- 高級和牛の会のかいさん 2008/11/16 23:09:22
- ようこそ足利へ
- Johnnieさん、はじめまして。
足利在住のかいと申します。
このたびは足利にお越しくださいましてありがとうございます。
また、すばらしい旅行記を作成してくださいまして重ねて御礼申し上げます。
鑁阿寺(足利市民は親しみを込めて「大日様」と呼んでいます。)は鎌倉時代の建物が残されている貴重な史跡でありながら、市民に開放されていて身近に歴史を感じられるお寺です。
足利の歴史の一端に触れていただき、また、外国人の方とも触れ合うことができたとのこと、足利市民として嬉しく思います。
足利再訪の機会があることを心待ちにしております。
- Johnnieさん からの返信 2008/11/16 23:27:09
- RE: ようこそ足利へ
- かいさん、初めまして。
このたびはご訪問・ご投稿いただき、誠にありがとうございます。
歴史が好きなので以前から興味があったのですが、今回の訪問が初の足利となりました。
鑁阿寺のような鎌倉時代の歴史的建造物が残っているのは素晴らしいことだと思います。
また、観光案内所等の方々がとても親切な対応で、観光にも力を入れている町なんだな、と感じました。
妻が藤の季節にフラワーパークに行きたいと言っているので、また訪れたいと思います。
その際は、かいさんの旅行記を参考にさせていただきます。
今後ともよろしくお願い致します。
Johnnie
- 高級和牛の会のかいさん からの返信 2008/11/19 00:47:15
- RE: ようこそ足利へ
- Johnnie様、お返事ありがとうございます。
足利をお褒めくださいましてありがとうございます。
フラワーパークの藤はオススメです。
ぜひお越しくださいませ。
私の旅行記では情報が少ないかもしれませんが、
メールでも結構ですのでお問い合わせくださればお役に立ちたいと思います。
またよろしくお願いいたします。
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- airpentaroさん 2008/10/06 01:19:42
- 太田と足利
- Johnnieさん
はじめまして、airpentaroです。
いつも楽しく拝見してます。
今回、金山城跡、鑁阿寺と足利学校を拝見しました。
金山城跡は機会があれば行こうと思っていたので大変参考になりました。
8月に太田には行ったんですが、金山城跡にまで行く時間がなく断念してました。
山城の雰囲気がいいですね。
石垣や石敷きの通路や日ノ池・月ノ池は見応えありそうですね。
それに物見台からの眺めを自分の目で確かめたくなりました。
鑁阿寺と足利学校もいいですね。
武家文化の凛とした雰囲気がまたまた。
そうそう、外国人の方が日本の歴史や文化に関心を持ってくれることに嬉しくなる気持ち分かります。
ただの観光じゃなくて、真剣に日本の歴史や文化を学ぼうとしている姿を見ると誇らしい気持ちになりますよね。
それにしても、大河ドラマを見直しているJohnnieさんもすごいですね。
では、またお邪魔します。
- Johnnieさん からの返信 2008/10/06 22:27:12
- RE: 太田と足利
- airpentaroさん、はじめまして。
ご訪問&ご投稿、ありがとうございました。
山城は見どころが少ないのではないかという先入観を持っていたのですが、金山城跡のおかげで山城への興味も上昇中です。
次に太田へ行かれた際は、ぜひ金山城跡を訪れることをお勧めします。
よろしかったら、また遊びに来て下さい。
Johnnie
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