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 日本人はいつ頃からお酒と接したのだろうか。それは、我が国で最も古い記録である『古事記』の中に、須佐之男命が足名椎・手名椎神に命じて造らせた八塩折の酒(何度も繰り返して醸成した芳醇で強い酒)をもって八岐大蛇を退治し、櫛名田比賣を救ったという神話に見られるのが最も早い例であるようだ。<br /> 応神天皇(在位:応神天皇元年(270年)1月1日 - 同41年(310年)2月15日)の御世には、朝鮮半島から次々と外国の文明が伝来したが、中でも応神天皇14年に秦造(はたのみやっこ)の祖、弓月君(ゆづきのきみ)が来朝したおりは未曽有の大移住であったと『日本書紀』に記されている。<br /> その秦氏によって大陸の酒造りの技術がもたらされた。また、秦氏は土木技術にも長けていたようで、灌漑工事に従事し松尾大社のある葛野あたりを開拓しているのだ。大宝元年(701)には秦都理が松尾大社の社殿を創建し、以後、松尾大社がお酒の神として崇敬されるきっかけとなっている。<br /> また、中国の歴史書で『魏志倭人伝』というのがあるが、この中に、「その坐起には、父子男女の別はない。人は酒好きである。・・・」という記述が見え、これからも3世紀には日本人は酒を飲む習慣をもっていたといえるようだ。しかし、それはもっと前には酒を飲んでいなかったということを証明したわけではない。<br /><br /> 松尾大社が所蔵する『酒由来の事』に、<br />「当社を酒の神とあがめ奉るは、神代の昔八百万の御神々、分土山(松尾山・別雷山)に集い給ひて、皇国の守護を分かち給う時、諸神加熱をなし給う。その時酒というものなく、ただ水を以て例を行い給う事、御神の御心にやすからすおほしめし、山田(嵐山)の米を蒸し東流の清水を汲み一夜に酒を造りて大杉谷の木をもって器をこしらへ、諸神達江饗応し給いけれは、諸神達よろこはせ給いてうたはせ給いける。尽くせしな甕の酒を汲み上げて豊の円居をするそたのしき。」<br />との記録があり、酒造りの起源は神代にさかのぼるとしている。<br /> また、同書に、酒造りにあたっては、心持を清浄にして、利欲を貪らず、正直を第一と信心して酒を造るべしと、酒造りに携わる者としての心すべき点を説き、『酒を醸するに用ゆる御酉の守札』を授与してきた。<br /> 総合すると、松尾大社は3世紀の後半にはすでに酒の神様として信仰を集めていたとみることができるようだ。<br /> 松尾大社本殿右奥に「亀の井」があり、今でも、こんこんと湧き出る良質の水を山からひいており、これを飲むと諸々の病を癒し命延び長くなると言い伝えられており、それを汲んで帰って酒造りに、生活の飲料水として持ち帰る崇敬者が後を絶たないという。<br /><br /> 僕はその松尾大社に2008年5月19日に初めて訪問する機会を得たのだ。残念ながらデジタルカメラの電池が働かなくなってしまったので、多くの写真を撮ることはできなかったけれど、しっかりとこの目に焼き付けてきたのだった。<br /><br /> 松尾大社にお参りしたあと、錦市場を見て歩いた。カメラが元気だったらいい写真が撮れた気がするんだけれど、残念ながら・・・。http://www.kyoto-nishiki.or.jp/ こちらが、錦市場の公式ホームページなので、こちらで錦市場の様子を見てください。<br /> 5月の初めにベトナムに行って、ベンタン市場という巨大な市場を見て回ったことが記憶に新しいのだけれど、この錦市場、通じるものがありますね。実に面白い。漬物やつくだ煮や生鮮食品まで多くの食材が並べられ、「買って行って!」という売り子の声が響く。ベンタン市場のエネルギッシュさには及ばないけれど、日本のおばちゃんたちだってがんばっているのだという姿がここにある。ビール片手に、試食させてもらいながら錦市場をうろうろして、バスに揺られて岡山で帰ったのでありました。<br /> そうそう、「有次(http://www.aritsugu.com/)」でおろし金を買いました。職人の手作業になるものはやっぱり違いますね。

日本酒の神様 松尾大社を訪ねて

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2008/05/18 - 2008/05/19

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山菜迷人

山菜迷人さん

 日本人はいつ頃からお酒と接したのだろうか。それは、我が国で最も古い記録である『古事記』の中に、須佐之男命が足名椎・手名椎神に命じて造らせた八塩折の酒(何度も繰り返して醸成した芳醇で強い酒)をもって八岐大蛇を退治し、櫛名田比賣を救ったという神話に見られるのが最も早い例であるようだ。
 応神天皇(在位:応神天皇元年(270年)1月1日 - 同41年(310年)2月15日)の御世には、朝鮮半島から次々と外国の文明が伝来したが、中でも応神天皇14年に秦造(はたのみやっこ)の祖、弓月君(ゆづきのきみ)が来朝したおりは未曽有の大移住であったと『日本書紀』に記されている。
 その秦氏によって大陸の酒造りの技術がもたらされた。また、秦氏は土木技術にも長けていたようで、灌漑工事に従事し松尾大社のある葛野あたりを開拓しているのだ。大宝元年(701)には秦都理が松尾大社の社殿を創建し、以後、松尾大社がお酒の神として崇敬されるきっかけとなっている。
 また、中国の歴史書で『魏志倭人伝』というのがあるが、この中に、「その坐起には、父子男女の別はない。人は酒好きである。・・・」という記述が見え、これからも3世紀には日本人は酒を飲む習慣をもっていたといえるようだ。しかし、それはもっと前には酒を飲んでいなかったということを証明したわけではない。

 松尾大社が所蔵する『酒由来の事』に、
「当社を酒の神とあがめ奉るは、神代の昔八百万の御神々、分土山(松尾山・別雷山)に集い給ひて、皇国の守護を分かち給う時、諸神加熱をなし給う。その時酒というものなく、ただ水を以て例を行い給う事、御神の御心にやすからすおほしめし、山田(嵐山)の米を蒸し東流の清水を汲み一夜に酒を造りて大杉谷の木をもって器をこしらへ、諸神達江饗応し給いけれは、諸神達よろこはせ給いてうたはせ給いける。尽くせしな甕の酒を汲み上げて豊の円居をするそたのしき。」
との記録があり、酒造りの起源は神代にさかのぼるとしている。
 また、同書に、酒造りにあたっては、心持を清浄にして、利欲を貪らず、正直を第一と信心して酒を造るべしと、酒造りに携わる者としての心すべき点を説き、『酒を醸するに用ゆる御酉の守札』を授与してきた。
 総合すると、松尾大社は3世紀の後半にはすでに酒の神様として信仰を集めていたとみることができるようだ。
 松尾大社本殿右奥に「亀の井」があり、今でも、こんこんと湧き出る良質の水を山からひいており、これを飲むと諸々の病を癒し命延び長くなると言い伝えられており、それを汲んで帰って酒造りに、生活の飲料水として持ち帰る崇敬者が後を絶たないという。

 僕はその松尾大社に2008年5月19日に初めて訪問する機会を得たのだ。残念ながらデジタルカメラの電池が働かなくなってしまったので、多くの写真を撮ることはできなかったけれど、しっかりとこの目に焼き付けてきたのだった。

 松尾大社にお参りしたあと、錦市場を見て歩いた。カメラが元気だったらいい写真が撮れた気がするんだけれど、残念ながら・・・。http://www.kyoto-nishiki.or.jp/ こちらが、錦市場の公式ホームページなので、こちらで錦市場の様子を見てください。
 5月の初めにベトナムに行って、ベンタン市場という巨大な市場を見て回ったことが記憶に新しいのだけれど、この錦市場、通じるものがありますね。実に面白い。漬物やつくだ煮や生鮮食品まで多くの食材が並べられ、「買って行って!」という売り子の声が響く。ベンタン市場のエネルギッシュさには及ばないけれど、日本のおばちゃんたちだってがんばっているのだという姿がここにある。ビール片手に、試食させてもらいながら錦市場をうろうろして、バスに揺られて岡山で帰ったのでありました。
 そうそう、「有次(http://www.aritsugu.com/)」でおろし金を買いました。職人の手作業になるものはやっぱり違いますね。

同行者
友人
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
高速・路線バス
  •  松尾大社本殿

     松尾大社本殿

  • 日本酒の神様らしく、菰樽が各地の蔵から奉納されているのだ。

    日本酒の神様らしく、菰樽が各地の蔵から奉納されているのだ。

  • 曲水の庭。作庭家の重森三玲晩年の作。

    曲水の庭。作庭家の重森三玲晩年の作。

  • 灰色の石と緑の草、その絶妙な組み合わせが素晴らしい。何時までも見ていたいそんな気分になりました。

    灰色の石と緑の草、その絶妙な組み合わせが素晴らしい。何時までも見ていたいそんな気分になりました。

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