2006/08/15 - 2006/08/15
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night-train298さん
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8月15日(火)Santiagoから~~~出発!
朝10時のバスで、いよいよサンティアゴを発つ。
私に合わせて、みんなも早く起きてくれた。バス ステーションまで見送ってくれるらしい。
すっかり支度を整えて、リビングルームにいると、ロベルトが一冊の本を持ってやってきた。
「これ、プレゼント」
見た事のない「北の道」のLa Costaのルートブックだった。
地図が大好きな私にはうれしいプレゼントだった。
私からは、ずっとリュックに付けていた、神社のお守りをあげた。
ビンゲンがシャワーを浴びているあいだに、外で話をしようとアルベルゲの前の石垣に座った。
私はロベルトにお礼を言いたかった。
長い道の過程で、どれだけお世話になったことか。言いたいだけ言って、ロベルトをどんなにか悩ませてきただろう。
巡礼初日に山の上で出会って、四人組たちと一緒になって、ルルデスが参加して、ビンゲン、ウシ、マリアと一緒に歩き、最後はアギーたちと一緒にサンティアゴまでやって来た。
自分のいいところも、悪いところもさらけ出し、それを受け止めてくれたロベルトは偉大な存在だった。
「私はこの『道』でたくさんの涙を流したわ。今までのカミーノでも、旅行でも、そんなことはなかったのに・・・・・・・。」
するとロベルトは
「涙はスマイルと同じなんだよ。」
話はそこから始まった。
「今の気分はどお?」
ロベルトが聞く。
「フクザツ。うれしさと別れの寂しさと。」
「それが人生だよ。人生とは momentだよ。その瞬間にどれだけ輝くことができるか。」
「僕はたくさん悩んでいることがあって・・・・・・・・」
(ジロリと疑いの目でロベルトを見ると・・・・)
「何でそう思うの?」
私には、ロベルトが悩むということが想像できない。
「僕は人間関係で悩んでいた頃があって、でも、今はその対処のしかたが、なんとかわかるようになったんだ。」
生まれついて、社交上手なのかと思っていたが、ロベルトもそんな時期があり、きっとその部分を直視し、真剣に解決の道を探したに違いない。
「この『道』で、たくさんのいい人と出会ったけど、私がこの「北の道」を歩いた理由は、あなたに出会うため、あなたの存在を知るためだったと思うの。」
「僕も同じだよ、いい経験だった。一緒にいて、いろいろ学んだよ。」
「ありがとう、人として、I love you だよ!」
ロベルトも、
「僕も人として、I love you だよ。」
「前に前世の話をしたことがあったよね。あなたは・・・・・・・・・・」
「ああ、そうそう、友達か兄弟だよね、きっと。」
「違うよ、パドレ(お父さん)だよ!」
そのうち、支度が整ったラウラとビンゲン、アギーが出てきた。
ラウラは一枚の紙をたずさえていた。
それは、私が頼んでおいた、Visaのための嘆願書だった。
巡礼仲間の推薦状も、Visaを延長するためにあった方が良いと考えたからだ。
しかし実際は、そんな時間もなかったので、あきらめていたのに、いつの間にか書いてくれていたのだ。
ラウラはスクリプトを書くくらいの文章力があり、ビンゲンは大いなる常識の持ち主であったので、この一枚の紙はとても貴重だった。
そこへロベルトのサインも書き加えられた。
素晴らしいプレゼントだった。
みんなでバス ステーションに向かい、短い時間しかなかったけど、最後の朝食を急いで食べた。
いつもは見送ることが多かったサンティアゴで、こうやって見送ってもらうのは慣れていない。
バスが動き出した。
あっけなくサンティアゴを出て、フランスの道を逆行してバスはひた走る。
歩いて来た、なつかしい景色を見ながら、ラウラが袋に詰めてくれたリンゴをかじった。
甘酸っぱい香りが口いっぱいに広がっていく・・・・・・・・・・・・・・・・。
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最後の朝食をバスステーションで
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バスの中で
ラウラが持たせてくれたりんご -
(写真byマティウス)
その後のみんなの近況。
この巡礼後のボランティアをした巡礼宿に、「フランスの道」で出会ったパキ、ラウラとミッチェル、マリアが遠路はるばる訪ねてくれ、そこに近所(30km)に住むフェルナンドも加わって、みんなで食事をしました。
特にフェルナンドにはこの地方の観光案内をしてもらったり、家に招待してくれたりと、お世話になりました。(すべて「フランスの道」で出会った人々)
その後、セビリアに行き、パキに再会。弟のアンヘルをはじめ、家族ぐるみでお世話になりました。
そしてマドリッドに行きイワン(2005年「銀の道」)のお宅にお世話になり、今年出会ったマドリッド出身の、四人組(マティルダ、ベロニカ、ドリー、カルロス)とルルデスがイワンの家の近所に集合し、みんなでbarで盛り上がりました。
(その日は残念ながら、バレンシアに住むロベルトは、バスク地方の友人の結婚式で参加できませんでしたが、電話では話しました。)
とうとう最後まで会えなかったマテウスは、私がサンティアゴに到着した日に、マヨルカ島に帰っており、後で道中のたくさんの写真を見せて(ホームページで写真を)くれました。マテウスも、たくさんの新しい仲間に囲まれて、楽しそうでした。
ビンゲンとはサント・トリビオの道を歩き始めた時に電話で話しました。彼も同じ道を歩く予定があるという情報が入ったためでした。
ロベルトとラウラは12月にドイツを訪ね、ウシとマリアと再会したそうです。
ラファは、マドリッドに行って仲間たちと再会。その一人の仲間と最近ロンドンに行ったそうです。
ぼんやりと・・・・・・三年連続で三つの道を巡礼できたらいいなぁ〜、と思っておりましたが・・・・・・・・・・・・
とうとう三つの道を歩いてしまいました。
一歩、歩き始めたら、止まらなかった・・・・というのが実情なんですけれど、その原動力となったのは、寝食を共にし、苦楽を共にした仲間との出会い、地元の人々の応援の笑顔、道に咲いている花や草、景色でした。
三つの道を歩くということは、そんなに深い意味のあることではなかったんです。
ただ、歩くなら『違ったスペイン』を歩いてみたいと思うだけで。
道を歩く事は、制覇でもなんでもない。
結果的には、どれもサンティアゴを目指す道でありながら、それぞれの「道」の顔が、全く異なったものであったことは、私にとっては幸運でした。
思い出すと、ウキウキするような「フランスの道」。ここでは今も続く大切な仲間と巡り会うことが出来、新鮮な感動の連続でした。愛と優しさに満ちた幸せな道でした。
どの道よりも暑さと距離の長さで苦労した「銀の道」では、数少ない出会いの全てが魂を揺さぶられるような、熱い経験であり、肉体的にも、精神的にも自信を持つことができました。
一番景色が良かった「北の道」では、自分の弱さと向き合い、もがいていた「道」でしたが、救ってくれたのは、地元の人々の優しさと、どんな時も見放さないでいてくれた仲間たちの存在でした。
「旅は人生の縮図」なんて言いますが、この一ヶ月に及ぶ巡礼は、まさにそのもの。期待と絶望の繰り返しでした。
三年前に、初めての巡礼の「あとがき」に書いた言葉、
『 この先も自由な気持ちで、生きていけそうである。
そして、何かに行き詰まっても、先には道が開けているのだ。 一歩足を踏み出す勇気があれば、誰だって扉を次々と開いていくことが できるのだ。』
三回の道を通して感じたことは、進歩がないようですが、「同じ」なのです。
でも、この言葉に込められた意味の深さが違います。
その言葉が、半信半疑から、本物の確信となって、私の背中を押し続けてくれると思うのです。
巡礼は生まれ変わるためのもの・・・・・今年の「道」で出会ったラウラは、「脱皮」だと言っていましたが、今は、新しい希望の扉を開けたような、そんな新鮮な気持ちでいっぱいです。
巡礼中に、アギーはこう言ってくれました。
「あなたは人を輝かすことが出来る人。」
オラヤとユリアは
「あなたは私たちの太陽よ。」
どちらの言葉も、今回の私の「道」では、ほど遠いものでしたが・・・・・・・。
輝かせてくれる人がいて、自分も輝く。
自分も自ら輝いて、誰かを輝かす。
そんな切磋琢磨をして成長し合った仲間たちは、今は小さな妖精となって、私の回りにいつも寄り添ってくれています。
長きにわたり、日記を読んでくださった皆様、また、三年前から読んで下さった皆様、ありがとうございました!
紙上で一緒に歩いて下さった皆様にも、きっと妖精たちが肩の上あたりに何人か乗っかっているはず!!!
見回してみてください。
ここのところ、掲示板への掲載のため、毎日日記を書いていたら、もう数ヶ月も前のことなのに、生々しく思い出が蘇っていました。
特にたくさん登場したロベルト、日記を書いて整理したお陰で、ますます「いい人」へ格上げされて、どうしているかなぁ???と思っていたら・・・・・・・、通じるものですね。
昨日の夜の11時半のことでした。ロベルトから電話があったのです。
スペインを離れてから、一度も声を聞いていなかったので、三ヶ月ぶり。
あの頃は、仕事場がなくなって困っていましたが、今は順調で、以前よりも良くなったり、日本人のbio dancerの友人が、もうすぐバレンシアに行く予定だったり、良いニュースがたくさんありました。
なんか私まで力がモリモリ湧いてくるような、そんなエネルギーをもらいました。
そしてまた今日、「イワンは最近ちっともメールをくれないなぁ」電車の中で、ぼんやり考えていたら、10分くらい前に、メールが届いていました。
思えば通じるものなんでしょうか。
念力の力?
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