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 ハワイ4日目。今日の舞台は、マウナ・ラニGC。海の青、溶岩の黒、砕ける波の白、その風景の中を伸びる緑のベルト…。そのコントラストが、海や溶岩を巧みに取り入れたレイアウトに映えて、まさにマウナ・ラニ…天国の谷…と言われる空間にふさわしい美しさをかもし出している。漆黒の溶岩荒野に出現した緑の36ホールは、今、世界で一番美しいコースと言われている。<br /><br /> (この号は ハワイ・ゴルフ紀行その3です。 よろしければ、その1から お読み下さい。)<br /><br /> また、この旅の顛末は、http://homepage3.nifty.com/akira-i/World-Golf-Report/Hawaii2005-1.htm へ記しています。<br />

ハワイ・ゴルフ紀行 その3 マウナ・ラニGC、ヘリコプター・ツアー 

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2005/02/08 - 2005/02/17

3562位(同エリア3884件中)

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akkiy363672

akkiy363672さん

 ハワイ4日目。今日の舞台は、マウナ・ラニGC。海の青、溶岩の黒、砕ける波の白、その風景の中を伸びる緑のベルト…。そのコントラストが、海や溶岩を巧みに取り入れたレイアウトに映えて、まさにマウナ・ラニ…天国の谷…と言われる空間にふさわしい美しさをかもし出している。漆黒の溶岩荒野に出現した緑の36ホールは、今、世界で一番美しいコースと言われている。

 (この号は ハワイ・ゴルフ紀行その3です。 よろしければ、その1から お読み下さい。)

 また、この旅の顛末は、http://homepage3.nifty.com/akira-i/World-Golf-Report/Hawaii2005-1.htm へ記しています。

同行者
友人
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
レンタカー
航空会社

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  •  今日のマウナ・ラニGCのスタートは12時15分。午前8時とゆっくりめの朝食を取った僕たちは、キンカメのプライベートビーチと、その先の茅葺きの建物を見物しようと、中庭に出た。<br /> カマカホヌ(ハワイ語で「亀の目」という意味)と呼ばれている、キンカメのこのビーチは、波も穏やかで、小さな子供と一緒に海水浴を楽しむのも安心だ。この日も、まだ9時だというのに、何人もの人たちが波打ち際で遊んでいた。<br /> 入り江の先端にある、茅葺きの古風な建物は、実は古代神殿アフエナ・ヘイアウ。もともと、このキンカメ・ホテルが建っている土地は、ハワイ島を平定したキングカメカメハ大王が居を構えた場所だ。海に突き出た先端の地に、彼は神を祀り、神殿を築いて祈りを捧げていたのである。

     今日のマウナ・ラニGCのスタートは12時15分。午前8時とゆっくりめの朝食を取った僕たちは、キンカメのプライベートビーチと、その先の茅葺きの建物を見物しようと、中庭に出た。
     カマカホヌ(ハワイ語で「亀の目」という意味)と呼ばれている、キンカメのこのビーチは、波も穏やかで、小さな子供と一緒に海水浴を楽しむのも安心だ。この日も、まだ9時だというのに、何人もの人たちが波打ち際で遊んでいた。
     入り江の先端にある、茅葺きの古風な建物は、実は古代神殿アフエナ・ヘイアウ。もともと、このキンカメ・ホテルが建っている土地は、ハワイ島を平定したキングカメカメハ大王が居を構えた場所だ。海に突き出た先端の地に、彼は神を祀り、神殿を築いて祈りを捧げていたのである。

  •  簡単に、ハワイの歴史を振り返ってみよう。約70万年前、激しい火山活動によって海面の上に姿を現したハワイ諸島に、最初に移り住んだのは、南太平洋の非常に優れた航海術を持つポリネシア人だといわれている。星をナビゲーションにして航海をする知識を持ち、新天地を探すために食料や植物、家畜などを船に積んで航海に出た彼等は、大海のなかに点在するハワイ諸島を発見し、定住した後も故郷とハワイの間を幾度となく往復していたらしい。<br />

     簡単に、ハワイの歴史を振り返ってみよう。約70万年前、激しい火山活動によって海面の上に姿を現したハワイ諸島に、最初に移り住んだのは、南太平洋の非常に優れた航海術を持つポリネシア人だといわれている。星をナビゲーションにして航海をする知識を持ち、新天地を探すために食料や植物、家畜などを船に積んで航海に出た彼等は、大海のなかに点在するハワイ諸島を発見し、定住した後も故郷とハワイの間を幾度となく往復していたらしい。

  •  1777年、英国人キャプテン・ジェームス・クックが北西航路を探索する航海中に偶然ハワイ諸島を発見し、ハワイは世界地図に登場することになるが、当初、友好的であったハワイの人たちとクックたちとの間には次第に争いが起こり、ついに1779年クックは住民によって殺害されてしまう。また、この西洋との出会いによって、西洋人が持ち込んだ天然痘、はしか、百日咳などの新しい伝染病のため、免疫のなかったハワイでは人々が次々と倒れ、人口が激減した。ハワイと西洋との出会いは、ちょっと悲劇的だ。<br /> <br /><br />← キング・カメハメハ・ホテルの壁面に掲げられている、ハワイの歴代大王・女王の肖像画

     1777年、英国人キャプテン・ジェームス・クックが北西航路を探索する航海中に偶然ハワイ諸島を発見し、ハワイは世界地図に登場することになるが、当初、友好的であったハワイの人たちとクックたちとの間には次第に争いが起こり、ついに1779年クックは住民によって殺害されてしまう。また、この西洋との出会いによって、西洋人が持ち込んだ天然痘、はしか、百日咳などの新しい伝染病のため、免疫のなかったハワイでは人々が次々と倒れ、人口が激減した。ハワイと西洋との出会いは、ちょっと悲劇的だ。
     

    ← キング・カメハメハ・ホテルの壁面に掲げられている、ハワイの歴代大王・女王の肖像画

  •  ハワイ島の王だったカメハメハ(1世)は1736年(または1758年という説も)にハワイ島のコハラ地区で生まれた。西欧の文明と武器・戦術を取り入れてマウイ島、ラナイ島、モロカイ島を次々と平定、そして権力のもう一つの中心地であったオアフ島をヌアヌ・パリの戦いで支配下に置き、全島を統一した。オアフ島に居を構えてハワイに君臨したカメハメハ1世が、晩年の余生を過ごしたのが、今、キンカメが建っている故郷のハワイ島カイルア・コナである。<br /><br />← カメハメハ1世。カメハメハ大王は、ハワイ島の王からハワイの全島を征服したこの1世を初めとして、その孫の5世まで、実は5人いる。

     ハワイ島の王だったカメハメハ(1世)は1736年(または1758年という説も)にハワイ島のコハラ地区で生まれた。西欧の文明と武器・戦術を取り入れてマウイ島、ラナイ島、モロカイ島を次々と平定、そして権力のもう一つの中心地であったオアフ島をヌアヌ・パリの戦いで支配下に置き、全島を統一した。オアフ島に居を構えてハワイに君臨したカメハメハ1世が、晩年の余生を過ごしたのが、今、キンカメが建っている故郷のハワイ島カイルア・コナである。

    ← カメハメハ1世。カメハメハ大王は、ハワイ島の王からハワイの全島を征服したこの1世を初めとして、その孫の5世まで、実は5人いる。

  •  午前中、コナ・コーヒー農園へ行ってみたいとヤスヱが言い出した。<br /><br />← コナ・コーヒー・ショッピングセンター<br /><br /> ハワイ島コナ・コーヒーの歴史は、日本人移民の汗と希望と苦難の物語である。カイルア・コナから南へ20〜30分、ファラライ山麓一帯に広がるコーヒー農園から産出されるコーヒーは、弱酸性の火山性土壌、海からの温かい風と山からの冷たい風、適度な雨が育てるブランドである。1800年代の終わり頃、ハワイに移ってきた日本人入植者たちは、溶岩の荒野にコーヒーの苗木を植えて辛抱強く手をかけて育てた。1910年頃には、コナ・コーヒー栽培農家の90%が日本人であったという。その後、世界大恐慌や第2次世界大戦などの荒波を受け、コーヒー相場は決して安定したものではなかった。零細な資本で営む移民農家の経営が、楽でなかったことは想像に難くない。<br />

     午前中、コナ・コーヒー農園へ行ってみたいとヤスヱが言い出した。

    ← コナ・コーヒー・ショッピングセンター

     ハワイ島コナ・コーヒーの歴史は、日本人移民の汗と希望と苦難の物語である。カイルア・コナから南へ20〜30分、ファラライ山麓一帯に広がるコーヒー農園から産出されるコーヒーは、弱酸性の火山性土壌、海からの温かい風と山からの冷たい風、適度な雨が育てるブランドである。1800年代の終わり頃、ハワイに移ってきた日本人入植者たちは、溶岩の荒野にコーヒーの苗木を植えて辛抱強く手をかけて育てた。1910年頃には、コナ・コーヒー栽培農家の90%が日本人であったという。その後、世界大恐慌や第2次世界大戦などの荒波を受け、コーヒー相場は決して安定したものではなかった。零細な資本で営む移民農家の経営が、楽でなかったことは想像に難くない。

  • ← マウナ・ラニ・リゾートの中に広がる36ホール「マウナ・ラニGC、ノース&サウスコース」。【パンフレットより】<br /><br /> ハワイ島の溶岩の上に広がる、目を奪われるほどにきれいなコースだ。

    ← マウナ・ラニ・リゾートの中に広がる36ホール「マウナ・ラニGC、ノース&サウスコース」。【パンフレットより】

     ハワイ島の溶岩の上に広がる、目を奪われるほどにきれいなコースだ。

  •   カ−トに乗って1番ティまで、右も左も溶岩が積み上げられた月世界のような荒涼たる景色の中を、ロングホール1ホール分ほど走ると、目にしみるような緑の芝生が現れた。1本の雑草もなく刈り揃えられた、美しいことこの上ない芝のようすである。<br /> 1番412Yパー4、ティグラウンド前に据えられた溶岩の巨石が、なんとなく邪魔である。章くんのティショットは、右ドックレッグのコースの右角を越えて、残り160Yを切るナイスショット。セカンドを7番アイアンで難なく乗せてパー。簡単じゃないか…とスタートしたのだが…。

      カ−トに乗って1番ティまで、右も左も溶岩が積み上げられた月世界のような荒涼たる景色の中を、ロングホール1ホール分ほど走ると、目にしみるような緑の芝生が現れた。1本の雑草もなく刈り揃えられた、美しいことこの上ない芝のようすである。
     1番412Yパー4、ティグラウンド前に据えられた溶岩の巨石が、なんとなく邪魔である。章くんのティショットは、右ドックレッグのコースの右角を越えて、残り160Yを切るナイスショット。セカンドを7番アイアンで難なく乗せてパー。簡単じゃないか…とスタートしたのだが…。

  •  17番は、周りをぐるっと取り囲む溶岩のすり鉢の底にグリーンを据えた119Yパー3。このコースの名物ホールである。<br /> ピッチングウエッジで打った章くんのショットは、ピンの奥7mに乗った。<br /> 触っただけのパットが3メートルほどオーバーして、返しが入らずボギー。この美しいホールでのパーを逃して、残念無念である。

     17番は、周りをぐるっと取り囲む溶岩のすり鉢の底にグリーンを据えた119Yパー3。このコースの名物ホールである。
     ピッチングウエッジで打った章くんのショットは、ピンの奥7mに乗った。
     触っただけのパットが3メートルほどオーバーして、返しが入らずボギー。この美しいホールでのパーを逃して、残念無念である。

  •  11時30分を少し回ったころ、ワイコロア・ヘリポートに到着。<br /> やがて章くんたちのフライト時刻がきた。係の女の子に教えられて、先ほどの客が入れていった救命具を箱から拾い出してしっかりと身につけ、名前を呼ばれるのを待つ。ヘリは6人乗り、6人ずつが1チームになって、1つのヘリに乗り込むわけだ。<br />

     11時30分を少し回ったころ、ワイコロア・ヘリポートに到着。
     やがて章くんたちのフライト時刻がきた。係の女の子に教えられて、先ほどの客が入れていった救命具を箱から拾い出してしっかりと身につけ、名前を呼ばれるのを待つ。ヘリは6人乗り、6人ずつが1チームになって、1つのヘリに乗り込むわけだ。

  •  ブルンブルンとプロペラが回り、パイロットのおじさんが操縦桿をグィッと引くと、ふわりと浮き上がった。やにわに機種を東へ向けてマウナケァ山の山腹を横切り、一路キラウエア火山を目指す。ヘリは機体を揺らすこともなく、抜群の安定性だ。左にマウナケァ山(4205m)、右にマウナロア山(4169m)、足の下には大草原地帯を望みながら、時速200Kmでヘリは行く。<br /><br />

     ブルンブルンとプロペラが回り、パイロットのおじさんが操縦桿をグィッと引くと、ふわりと浮き上がった。やにわに機種を東へ向けてマウナケァ山の山腹を横切り、一路キラウエア火山を目指す。ヘリは機体を揺らすこともなく、抜群の安定性だ。左にマウナケァ山(4205m)、右にマウナロア山(4169m)、足の下には大草原地帯を望みながら、時速200Kmでヘリは行く。

  •  やがて前方に幾筋かの噴煙が見えてきた。70万年前にハワイ諸島を誕生させた地球の息吹が、今なお地表へと噴出するキラウエアの噴火口、ハレマウマウ火口だ。<br /> ヘリは火口の上を、角度を変えて2〜3度旋回する。ハレマウマウ火口は、ハワイの人々に恐れられる火の女神ペレの棲み家。彼女は非常に美しいけれど身勝手で、気に入った男性が思い通りにならないと噴火を繰り返すという。

     やがて前方に幾筋かの噴煙が見えてきた。70万年前にハワイ諸島を誕生させた地球の息吹が、今なお地表へと噴出するキラウエアの噴火口、ハレマウマウ火口だ。
     ヘリは火口の上を、角度を変えて2〜3度旋回する。ハレマウマウ火口は、ハワイの人々に恐れられる火の女神ペレの棲み家。彼女は非常に美しいけれど身勝手で、気に入った男性が思い通りにならないと噴火を繰り返すという。

  •  巨大なクレーターの真ん中から、赤いマグマが噴出している。このクレーターは車で周遊ができるようになっているが、火口をのぞくにはヘリで行くしかない。<br />

     巨大なクレーターの真ん中から、赤いマグマが噴出している。このクレーターは車で周遊ができるようになっているが、火口をのぞくにはヘリで行くしかない。

  •  ヘリは火口を見物したあと、溶岩の流れに沿って海岸へと向かう。溶岩は、約10kmほどを流れ下って太平洋に到達。高温の溶岩が海水に落ち込み、水蒸気をあげている。風下側のところ、水蒸気が風に飛ばされたところでは、真っ赤な溶岩が流れ落ちるのが見られた。面積1万5000平方?のハワイ島は、今なおキラウエアから流れ出る溶岩によって成長し続けている。その最先端の現場が、この海岸線なのだ。<br />

     ヘリは火口を見物したあと、溶岩の流れに沿って海岸へと向かう。溶岩は、約10kmほどを流れ下って太平洋に到達。高温の溶岩が海水に落ち込み、水蒸気をあげている。風下側のところ、水蒸気が風に飛ばされたところでは、真っ赤な溶岩が流れ落ちるのが見られた。面積1万5000平方?のハワイ島は、今なおキラウエアから流れ出る溶岩によって成長し続けている。その最先端の現場が、この海岸線なのだ。

  •  キラウエア火山を後にしたヘリは、東海岸を北上してヒロの町を目指す。ヒロ空港で一度降りて休憩を取るのだ。足元に、一昨日章くんたちがハワイ島一周のドライブをした、11号線が続いている。<br /> やがてヒロの町が見えてきた。島の東側は雨が多く緑の樹木に覆われているが、ヒロ周辺では「○○ファーム」などと名前がつけられた植林事業が行われていて、整然と立ち並ぶ木々の様子を望むことができる。<br /> ヒロ空港で15分ほどの休憩。自動販売機でコーラとピーナツを買ってお腹を補い、出発だ。

     キラウエア火山を後にしたヘリは、東海岸を北上してヒロの町を目指す。ヒロ空港で一度降りて休憩を取るのだ。足元に、一昨日章くんたちがハワイ島一周のドライブをした、11号線が続いている。
     やがてヒロの町が見えてきた。島の東側は雨が多く緑の樹木に覆われているが、ヒロ周辺では「○○ファーム」などと名前がつけられた植林事業が行われていて、整然と立ち並ぶ木々の様子を望むことができる。
     ヒロ空港で15分ほどの休憩。自動販売機でコーラとピーナツを買ってお腹を補い、出発だ。

  •  ほどなくヘリは、島の北東端…道路のない…原始世界が展開するワイピオ渓谷へ差し分け入った。<br /> この一帯、海岸線は高さ300mの断崖絶壁が続き、その台地が数十万年の浸食を受けて、深い谷が刻まれている。古代には王族の別荘地があり、ここは特別の大地の力がみなぎる聖なる土地であると考えられていた。ハワイ島の王であったカメハメハはハワイ全島制圧への戦いを、この地から興したのである。<br /> 今なお、急峻な自然が道路建設を拒むこのワイピオは原始の面影を色濃く残していて、映画「ジュラシックパーク」の撮影現場であることでも知られている。

     ほどなくヘリは、島の北東端…道路のない…原始世界が展開するワイピオ渓谷へ差し分け入った。
     この一帯、海岸線は高さ300mの断崖絶壁が続き、その台地が数十万年の浸食を受けて、深い谷が刻まれている。古代には王族の別荘地があり、ここは特別の大地の力がみなぎる聖なる土地であると考えられていた。ハワイ島の王であったカメハメハはハワイ全島制圧への戦いを、この地から興したのである。
     今なお、急峻な自然が道路建設を拒むこのワイピオは原始の面影を色濃く残していて、映画「ジュラシックパーク」の撮影現場であることでも知られている。

  •  海岸の断崖沿いに台地へ回りこんだヘリは、深く掘り刻まれた渓谷のひとつに分け入り、その奥深くを落ちる巨大な滝を見に行く。左右から迫る絶壁…、やがて行く手も断崖にさえぎられた最奥部に着くと、右手の崖からも、左手と前の崖からも巨大な水の柱が流れ落ちていて、はるか下の密林へ吸い込まれていった。<br />

     海岸の断崖沿いに台地へ回りこんだヘリは、深く掘り刻まれた渓谷のひとつに分け入り、その奥深くを落ちる巨大な滝を見に行く。左右から迫る絶壁…、やがて行く手も断崖にさえぎられた最奥部に着くと、右手の崖からも、左手と前の崖からも巨大な水の柱が流れ落ちていて、はるか下の密林へ吸い込まれていった。

  •  ヘリポートを出たのが3時前。まだ日は高い、章くんたちはマウナケァ山への登山道サドルロードを登ってみることにした。<br /> サドルロードは、ハワイ島西海岸の北部コハラ・コーストから東海岸のヒロまで、ハワイ島の中央部を横断する全長55マイル(約88Km)の舗装道路である。しかし、激しいアップダウンや舗装のはがれているところがあったり、夜は照明がなくて野生の動物が横切るなど事故の多い道路なので、レンタカー会社では走行を禁止したり保険を適用しないと定めているところが多い。<br />

     ヘリポートを出たのが3時前。まだ日は高い、章くんたちはマウナケァ山への登山道サドルロードを登ってみることにした。
     サドルロードは、ハワイ島西海岸の北部コハラ・コーストから東海岸のヒロまで、ハワイ島の中央部を横断する全長55マイル(約88Km)の舗装道路である。しかし、激しいアップダウンや舗装のはがれているところがあったり、夜は照明がなくて野生の動物が横切るなど事故の多い道路なので、レンタカー会社では走行を禁止したり保険を適用しないと定めているところが多い。

  •  サドルロードはアメリカの道路としては道幅が狭い。それに舗装が薄くて、表土の凹凸がタイヤへ敏感に伝わる。路肩はところどころ舗装がはがれたりしているので、車は中央の白線をまたいで走っている。前から来る車が見えると、右側斜線へ戻るのだ。全線の半分の約40Km余はずっと登りである。この登り、章くんが借りたレンタカーはトップ・ギァだと馬力不足でスピードが出ない。それほどの傾斜のある登りなのである。<br /> 約40分、登り続けた道の左手に建物が見えてきた。米空軍のトレーニングセンターだ。<br /> 門の前の道へ車を停めて写真を撮っていたら、門番小屋から銃を構えた番兵が出てきた。ヤスヱが「逃げて!」と叫ぶ。<br />

     サドルロードはアメリカの道路としては道幅が狭い。それに舗装が薄くて、表土の凹凸がタイヤへ敏感に伝わる。路肩はところどころ舗装がはがれたりしているので、車は中央の白線をまたいで走っている。前から来る車が見えると、右側斜線へ戻るのだ。全線の半分の約40Km余はずっと登りである。この登り、章くんが借りたレンタカーはトップ・ギァだと馬力不足でスピードが出ない。それほどの傾斜のある登りなのである。
     約40分、登り続けた道の左手に建物が見えてきた。米空軍のトレーニングセンターだ。
     門の前の道へ車を停めて写真を撮っていたら、門番小屋から銃を構えた番兵が出てきた。ヤスヱが「逃げて!」と叫ぶ。

  •  キンカメへ戻ったのは5時を少し回ったころ。シャワーを浴びて着替えたのち、章くんたちが夕食に出たのは7時になろうとしていた時刻であった。<br /> 今夜のお目当ては、コナのオーシャンフロントでは最も古い歴史を持つ、レストラン「ハゴス」。<br /> 章くん、ハワイ島最後のロブスターを頼んだのだが、ここでも蒸し焼きにしただけのものが出てきて、章くんが納得できるロブスターの味にお目にかかることはできなかった。<br /> でも、ウエイトレスのキャシーの美しさが、ロブスターの物足りなさを補って余りある。つい、チップを20ドルもはずんでしまった。<br /><br />(その4へつづく)

     キンカメへ戻ったのは5時を少し回ったころ。シャワーを浴びて着替えたのち、章くんたちが夕食に出たのは7時になろうとしていた時刻であった。
     今夜のお目当ては、コナのオーシャンフロントでは最も古い歴史を持つ、レストラン「ハゴス」。
     章くん、ハワイ島最後のロブスターを頼んだのだが、ここでも蒸し焼きにしただけのものが出てきて、章くんが納得できるロブスターの味にお目にかかることはできなかった。
     でも、ウエイトレスのキャシーの美しさが、ロブスターの物足りなさを補って余りある。つい、チップを20ドルもはずんでしまった。

    (その4へつづく)

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