2006/08/19 - 2006/09/19
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こまちゃんさん
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9月16日
今日、この日で新疆とお別れ。
14時55分の上海行きT54/51次列車で新疆とさようならする。
48時間13分。
この数字はクニクニも一生忘れないだろう。
上海行きの列車は、烏魯木齊発はT54次となるが、複数鉄路区間の連結なので、鄭州-上海間からT51次に変わる。
こう言うタイプの連結は、中国では日常茶飯事なのだが、出発時は「T54次」表示なのに、到着したら「T51次」になっており(鄭州を過ぎたら変わっているが)、知らない人は不思議そうにする。
出発日は烏魯木齊~哈密~柳園(深夜1時)まで。
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 観光バス タクシー
- 航空会社
- 中国国際航空
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-
昨日の雨は単発的だったようだ。今日は砂霞はあるものの良い天気。
昨日より6,7℃は下がり肌寒い感じだが、荷物運びが付き物の出発には丁度良い天候と言えそうだ。
爺ぃは相変わらず朝から絵を描いていた。
出発の日と言うのに、約束した絵を間に合わせるのに必死。
連日、昼も夜も友人との食事が入っているので、描き終えてもまた宿題がドンドン増えて行く。 -
辺りに居なくなったと思って居たら、友人と一緒に部屋に戻ってきた。
手には何と、20枚のナンと15kgの杏干(干し杏子)や葡萄干(干し葡萄)!
「大きなカバンとこれを送るから準備!」
と言って叩き起こされ、こまのスーツケースと爺ぃが買ってきた乾燥果物類を、箱にまとめ始める。
スーツケースの中身は殆ど整理が出来ていたので、若干の加減を行い完了。直ぐに駅の託運処に向かい、2件の荷物を発送手配。
烏魯木齊の托運発貨事務所は、手続きもらくらく簡単スムーズだった。
若い検査係から、こまのカバンの中身に「ビデオ類の高級品に当たるモノがある」と言う事で却下されかかったが、爺ぃが口で上手く丸め込んだ感じで無事通過。(^^;
ホテルに戻ってきてからも、沢山の手荷物まとめに追われる有様。。。 -
その間にも爺ぃの友人が入れ替わり立ち替わりやってくる。
もう慣れっこなので、気にせず爺ぃの分まで荷物をまとめる。
おデブで、お腹に立派な脂とお肉が出ている爺ぃは、スーツケースの整頓がイマイチ苦手だから、友人の相手をしていて貰う方が丁度良い。 -
さて、烏魯木齊発の14時55分発T54次に乗り、48時間かけて上海へ向かう。
特にこのシーズンの大西北地方は、「綿花」摘み作業の日雇い作業員として、地方農家の人間が老いも若きも入り混ざって大移動する。
駅前には、それらしき人が寝たり座ったりして凄まじい光景になる。 -
駅には1時間前に着いた。待合室でクニクニを見て居ると、彼は初めての長丁場に戸惑いを隠せないで居る感じ。
来た時は空いていた周りの様子も、20分前程から人でごった返す。
赤帽子(荷物のヘルパー)に案内された客が、ドンドン前側に詰め込まれてくる。同行者の人の多さに驚く様子が面白い。
時間が来ると、改札に並ぶ人が一斉に押し寄せる。
検札員がゲートを開ける為にやってくるので、その時間が判ると言う訳だ。 -
狭い改札通路内は、置かれていた荷物を抱える人と人とで「おしくら饅頭」選手権会場に早変わりする。
ゲートが開くと、まるで損壊した堤防の水の如く、コンコースに人が流れ込む。今度は障害物競走の会場に早変わりする。。。
いつ見ても凄まじいこの光景…。中国の夜明けなどまだ来ていないと感じる瞬間。
人には余裕が無く、自由席の席を奪う為に、我先にと急ぐ人で溢れかえる通路。でも、何故かみんな笑顔を絶やさないノダ。 -
現代中国を、発表される経済数字や経済理論だけで見ている人が多すぎる日本。そう言う立場の人に限って、接待訪問のような形でしか中国を訪れた事がない場合が多いようだ。若しくは付き添いが居るような、所謂VIP的な訪問。
そう言う人には、一度春節や9月の開学(学校始め)と綿花摘み、国慶節等の人民大移動時期に乗り合わせて、その矛盾を体験してみる事をお勧めする。
表面上を薄皮で繕われた国家に於いて、実際は50年前の中国人の営みが、未だそのまま息づいている事に驚くだろう。
そこで感じる「何故?」「どうして?」「未だに?」等の疑問が生じた段階で、彼らのこれまでの学習は全てムダだった事に気付くだろう。
その「疑問」の全てが現実なのだから。 -
日本のようにホームに並んで、先に来た人に優先権が発生するというシステムはなく、改札で待つので人が溜まり、開放されてからのホームまでのコンコース上では、虚しい戦いが繰り広げられるのだ。
進歩しないソフト。もう少し頭を使えよ!中国鉄道局。 -
さあ、時間との戦いが始まった。
この区間の車窓から見える景色は、今回数回往復している。
画像は、軌道の枕木で作られた柵。 -
こっちも。
一寸万里の長城みたいに並べられていた。 -
またも、達坂城風力発電厰の風車群。
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この先には達坂城古城風景区がある。
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その地形は結構複雑な形状。
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自然の彫刻にも見える。
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17時05分、吐魯番に到着。
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手にとって、何となくソーセージを見つめる爺ぃ。
3個買ったが不味かった・・・
有名ブランドのだったが、味が違う気がして何となく怪しい。買う時に、訝しげに見ていた爺ぃの予感は当たった・・・。(ーー; -
日陰で黒く輝く列車の車体。
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吐魯番駅の表示周辺には、売り子さんが沢山居た。
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こんな感じで車を転がしてやってくる。
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出発すると、まだ自然の彫刻は見られた。
無理矢理2枚横繋ぎ。 -
遠く長く連なる天山山脈。
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排ガスまき散らし状態の工場煙突。
出発後暫くして、急に眠気が襲ってきた。
6時前に横になった途端、9時まで爆睡してしまった。列車では兎に角眠りやすい。 -
21時40分、哈密到着。
辺りはもう真っ暗。夏期は10時まで明るい大西北も、立秋を過ぎると途端に日が短くなる。
・・とは言っても、8時までなら完全に明るいけど。 -
乗客が、思い思いに何か買い求めている。
-
哈密駅の駅舎。
ライティングが乏しく、ハンドではこれが限界だった。 -
間もなく柳園駅に到着する。
列車は赤くなった夜空の中、ホームへと滑り込んで行く。 -
敦煌駅へのレールのポイントが交錯する所。
0時40分、柳園(敦煌)に到着した頃にはくにくにも他のお客もご就寝。 -
爺ぃとこまは、柳園站に居る知人で、託運荷物責任者の張さんに会う為に、急いで19号車(18号車両の次は貨物用車両)まで向かう。
敦煌から烏魯木齊へ向かう時、張さんは腰を痛めて病院へ行っていたので、前回の柳園站では会えなかったから、どうしても一目会っておきたかった。
画像に見えている列車横付けの車は、荷物運搬車両。
勘は鋭かった!!正しく彼が、そこで荷物のチェックなどをしていた!! -
1年ぶりの再会に大喜びするのも束の間、停車時間が短く作業の邪魔にもなるので、次の再会を約束してお別れし、自分の14号車へと引き上げた。
次は何時会えるか判らないけれど…。 -
車両位置案内の掲示板。
曖昧すぎるので、先の方だと、丁度の位置は殆ど判らない。 -
14号車両前にて。
顔が見えません。 -
この日の夜間担当の列車員と。
爺ぃは色々話しをしていた様子。
話し好きが居ると、彼女たちも暇つぶしになるだろう。 -
我々にとって何かと思い出の多い敦煌なので、こう言った出会いと別れも少なくはない。
くにくには、喀什と莎車での出会いと別れが心に残ったようだった。
長い長い列車の旅では、人それぞれ頭に旅の回想シーンが過ぎっては、微笑ましかったり感慨無量になったりと、複雑極まりない気分を味わうのだ。
出発して10時間が経過。
48時間列車の旅は、まだ始まったばかりだ・・・
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