2006/08/19 - 2006/09/19
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こまちゃんさん
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9月12日
朝起きると少し息苦しかった・・・列車は何処を走っているのだろう。
時計を見ると8時を回っていた。
「しまった!?」
朝日が見たかったので慌てたが、ここでは6時に値する事に直ぐに気付いて、窓のカーテンを開けてみると、、、
目の前には、沙漠とは全く違った戈壁灘山脈の続く風景が広がっていた。
列車が、やたらカーブを突き進んでいて、勾配による上下もかなり感じられる。
「あ!来る時にも通過した、あのスイスのような風景の所だ!」
ここでは列車が、まるで顧客サービスをするように、大きくΩ型を描きながら走ってくれる。今来た線路の架橋が直ぐ横に見えたり・・・
では、素敵な高山高原越えをご一緒に堪能して戴こう。
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 観光バス タクシー
- 航空会社
- 中国国際航空
PR
-
朝。
8時と言う事で驚いて飛び起きてみると、朝日は山陰に隠れたり出てきたり。 -
朝日に照らされた山並みは、カメラでは捉えきれないくらいの明るさ。
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ふと目を別方向に向けると・・・
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雪を被った山並み発見!
ここは喀什へ行く時にも印象深かった所。その時は天気がイマイチだったが、今回は天気が良く、遠くの雪山まですっきり見えていた。
標高は2000m以上有るのだろう、万年雪の雪山が、すぐそこまで迫って見えていた。 -
道理で苦しい訳だ。
万年雪の山頂は3800m以上はあるので、それをこんなに近くで見られるのだから。 -
雪山のクローズアップ。
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もう一枚。
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雪山が見える山頂の文托盖駅(デウェントゥガイ駅)。
万年雪に最も近い駅だ。 -
山岳地を駆け上る列車は、天山山脈山肌に敷かれた軌道を進むので、客車13輌と貨物車、機動車両が連結された長い長い列車は、オーム(Ω)の形を描きながら山肌を駆け進む。
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目の前に拓けた雪山を望む高原地帯は、草木こそ無いけれど、壮大な天山が織り成す情景は、恰もスイス地方の様相を呈しており、朝日に照らされて赤く輝く光と影の演出が、大自然の素晴らしい巨大パノラマ風景を次々に公開してくれた。
大きく偉大なこの光景、カメラには納めきれない。 -
先程通過した架橋を見ながらの走行。
うねうね走行で、色んな角度から何度も雪山を見られるので感動!
朝早すぎて、折角の雪山山頂の日照りが、まだ下のほうまで来て無くて残念・・・ -
朝日に輝く、天山からの恵みの泉が湧く川。
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流石にこの辺りでは衛星設備が必需品だ。
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では暫くは、N948次列車車窓からの「岩山景色」アンサンブルをお楽しみ戴こう。
朝日は山頂にのみ差し込み、その配下ではまだ人は目覚めていないような感じ。
あ、ここは鉄道作業員の家の跡だった・・・ -
朝焼けの光の中に立つ影は?・・・・・(^^;
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川縁の平原には草原が広がっている。
川は、所々に水はあるものの、このシーズンは干上がっている所が多い。 -
川縁には、色々な樹木も立ち並ぶ。
水、偉大な命の源。。。 -
沙漠と戈壁と、水と緑と・・・
天山山脈は命の営みそのものだ。 -
朝日に染められて、芽生えそうな生命・・・。
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沙漠と戈壁と、水と緑と、家畜と人と陽の光・・・。
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こうしてみると、岩山のスケールが良く判る。
しかし、色がとても単調で薄い地域だ。 -
転がり落ちてくるのだろう、大きな岩っころが沢山見える。
もう少し、場所を選んで家を建てたら良かったのでは・・・? -
朝日が高くなり始めた。
そろそろ目覚めの時が来る感じだ。 -
8時45分(6時45分)。
岩山山頂のクローズアップ。
色がしっかりし始めた。 -
朝焼けが弱まり、木々の緑を始め、自然の色が甦る時だ。
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沿線上に、枕木やレールが見えている。
鉄道工事の資材がそのままになっている。 -
朝日が眩しい。
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戈壁の山中にあった寂れた星源駅。
駅名が、とてもロマンチックなネーミングだ。
(通過中に撮影) -
列車開通と共に「用無し」になった臨時設営の集落も、朝日の恩恵を平等に受けている。
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その廃墟を有効に使って出来たような村。
元々あったのか、それとも居残り組で出来たものなのか・・・? -
こんな立派な集落でも、軌道が敷き終わると作業組は解散、村も解体するようだ。
なんだか惜しい気がする。 -
軌道敷作業場廃墟と天山山脈遠景。
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こうしてみている分は雄大だが、ここで数年間生活を強いられた人は、我が侭や理屈をこねる事も出来ない。
彼らのバックボーンが違いすぎるからだ。 -
不思議な感じの樹木が部分群生する戈壁灘の川縁。
すると、その先には村があった。 -
魚児溝で列車を降りて外の景色を眺めてみた。
ここは丁度塔克拉馬干から離れて北上し、先程の高原地を経て吐魯番へ向かう途中の駅。北手に望む山々が、今からまだどの位走れば良いのか…?と困惑を誘う。
しかし、ほんの2時間程走れば、美しい広大な盆地烏魯木齊のエリア内へと到達するのだ。 -
遠くに見える二段構えの山脈が圧巻だ。
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これからあの山脈を越えて行くのだ。
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向かうは吐魯番。
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さようなら、原始時代の歴史の標本たち・・・。
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烏魯木齊到着の前に吐魯番に停車する。列車はここでスイッチバックする。
先頭機動車両が切り離され、今まで最後部だった1号車の方に連結される。 -
ここで出会ったもう一便の喀什行き、8872/8873、8874/8871次各停列車。
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窓が全開できる緑色の車両、則ち空調無しの列車だ。蘭州から敦煌行きと同じ車両。これで真夏に移動したら大変だろう。
バスでも空調付きが走る今の中国で、空調無し列車はもう恥ずかしい・・と感じないのだろうか。
オリンピック開催予定国としてのプライドは有るのだろうか。
2008年まであと1年一寸。その後であっても、中国老百姓への目覚ましい発展がない事が手にとって判る感じがする。 -
しかも、十数分の停車で、もうこの有様だ・・・
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8872/3次と8874/1次の表記。
朝夕2便という感じだろう。 -
吐魯番駅。
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吐魯番駅。
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烏魯木齊到着前になると、列車員が来て切符を元のものに交換してくれる。
もうそろそろ到着という合図でもある。 -
またまた登場、達坂城の風力発電厰の風車たち。
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烏魯木齊の一つ手前の駅、烏拉泊(ウラボ)駅。
烏魯木齊まで9km! -
烏拉泊(ウラボ)駅に、しゃがんで孫を抱いているお爺さんが見えた。
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烏魯木齊までは、もうこのような山々は見えなくなる。
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線路沿いのカラフルな飾りは何なのだろう??
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烏魯木齊に向け、その到着を心待ちにしているクニクニ。
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クニクニ、何思う・・・?
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これは何の建物だろう???
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これは烏魯木齊市内のテナントビル。
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15時ちょうど、予定より数分だけ遅れて烏魯木齊駅に到着。
荷物を引き摺るクニクニ。 -
プレートを外している列車員。
決してオークションには出さないように! -
烏魯木齊駅舎再び。
今日から今回2度目の烏魯木齊滞在が始まる。
烏魯木齊駅には、また公安庁の友人の好意で彼の所の小蒋がアコードで迎えに来て呉れていた。
昨日連絡してあった上海への列車の切符は、今お金を受け取ってから引き取りに行って呉れると言う。 -
航空券を買うつもりで韓さんに預けていたお金を、直ぐに回収しなければならない。
そうでなければ我々は今、ほぼ無一文だからだ。(~~;
爺ぃは莎車に連絡し、ホテルに着いたらまた連絡すると言って電話を切った。 -
駅前広場のモニュメント。今、これまでで一番天気が良い!
汽車の切符手配や爺ぃの友人交流の都合による滞留。この時期切符は、今日言って明日取れない。なので滞在日が延びる訳だが、爺ぃの友人攻撃にはほとほと困っている。好意なのだが、その為に我々の旅行時間が制約される事になるから、「毎日」は勘弁願いたい。でも、また「毎日」何だろうなぁ…。
烏魯木齊に来ても相変わらず砂の霞は多かった。観光も特にしないので、雨さえなければそれで充分なのだが。。。
懸念していた寒気は、昨日から暖かさが戻ったと言う事で、前回の寒波で酷い目に遭った超低温は去っており助かった。
それでも、この時期で夜は既に15度前後まで下がるが、昼間は25度前後と半袖で充分な気温。湿気が少ない地方では、25度は秋の心地よさを堪能できる素晴らしい天気なのだ。 -
モニュメントのアップ。
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今回の宿泊は、烏魯木齊市内中心北手、揚子江路にある新運賓館。
新疆運輸公司の経営するホテルで、今までの交通大厦が新運大厦と名称変更したホテル。
壁面にネット用LANの差し込みと、賓館指南にはダイアルアップの紹介もされていたので、ここはリーズナブルだ〜!と喜んだのも束の間、フロントに電話で聞いてみると、「只今設備構築中でして、館内配線は終了しましたが、設備導入待ちになっておりまだ使えません」との事。「じゃあダイアルアップは?」と聞くと、「誠に申し訳ありませんが、こちらも設備待ちですので使えません」との事。
と言う事で、現在内部成長中につき全てが使えないと言う事だったが、電話の対応が素晴らしく特に残念な感じが無く心地よくて感心した。
先週来た時のホテルは4星だったが、そこと比べても、この星無しホテルのしつけの良さには及ばなかったのが可笑しい。 -
既に郵便局へ発送しているお金を受け取る為、爺ぃの妹、韓さんの奥さんへ連絡。
ホテル名と部屋番号を伝えたが、郵便局経由では本日の回収が間に合いそうにないらしい。結果的には、爺ぃの機転で地元の女性友人の銀行口座へ転送し、
その人に回収して貰った。爺ぃが戻ってきたら、その女性と一緒だったので、そこで初めて一部始終が判った。
一緒に来た彼女は、2003年に上海に遊びに来ていた人でボクも知っている人。
その時、オーストラリアに住んでいるお兄さんに会い、自分も移民するべく手配したものの、結果的にお兄さんの保証人資格が、銀行残高の要求額不足で行けなかった人だ。
彼女を見た途端、当時色々大変だったのを思い出した。
新疆は北京管轄なのに、爺ぃが上海に居ると言う事で、何かと都合が良く便利だから上海へ来て仕舞ったのだ。
上海で手続きし、上海から出発するつもりだったのでエアチケットも購入。上海の領事館で手続きに挑んだが、管轄違いから受け付けられずに断られ、その時に初めて管轄違いを知り、それから北京へ行ったものの、大使館での説明が良く判らず、ビザが下りたものとして上海に戻ってきたのだ。
画像は可愛い車、奇瑞汽車公司の「QQ」 -
爺ぃもビザが下りていないとは気が付かずに、既に上海発のエアチケットを持っていた事から浦東空港に向かった。そこで初めてビザが下りてない事が判り、色々手間と時間を掛けたのだが、骨折り損で出国出来なかった・・と言うややこしい経緯がある。結局その後も行けなかったそうで、烏魯木齊で細々と生活しているようだった。
そんなかなり大変な事が有った筈だし、費用もかなりムダにした筈なのに、この人はそんな事を全く感じさせない明るい人。
この人の好意で何の問題もなくお金の移動が出来た。友人というものは有り難い。ホテル宿泊者への送金は、金額制限や身元確認、田舎機関独特の面倒な事も考えられるので、個人口座への送付が確実,安全,スムーズな最も良い方法だ。受け取ったお金を早速小蒋に手渡すと、彼は直ぐに出掛けて呉れた。切符を夜に受け取ると、座席は中鋪2つと上鋪1つだった。
9月と10月の大西北地方の移動は、困難が重なる覚悟が居る。
7月も良いけど、メロン類の時期に合わないので、どうしても9,10月に立ち寄る事が多い。美味しい果物を食べたいならこの時期が最高だが、交通機関切符取りの困難さに関しては100%覚悟が必要だ。
明日の2日目へと続く…。
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