2006/02/10 - 2006/02/14
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radwynnさん
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・Paris Day 1
2月10日
パリ到着
・Paris Day 2
2 月11日
ルーヴル
・Paris Day 3
2月12日
ノートルダム〜サント・シャペル
サンジェルマン〜オルセー〜ポン・デュサール
・Paris Day 4
2月13日
中世博物館〜進化大陳列館〜ギュスターヴ・モロー美術館
・Paris Day 5
2月14日
エッフェル塔〜凱旋門〜モンマルトル
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パリの冬の朝は遅い。
街路に出て最初に感じたのはそれだった。
時計の針は既に9時。
天気は晴れ、しかし太陽はようやくシーツの間から顔を覗かせた、という風情。
オスマン通りを西へ、途中から南に下るカプチーノ通りへ入る。この道を下っていけば、その先にあるのが、オペラ・ガルニエ。所謂オペラ座。
昨日の夜、まるで映画のワンシーンのように照明に燦然と媚態と言って良いほどのグラマラスな姿を浮かび上がらせていたオペラ・ガルニエ。
今は起き抜けの美女のような朝のオペラ座。 -
朝の光の中で屋根の金の彫像が輝く。
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奇妙なオブジェを発見。なんなんだこれは?
どうやら地下鉄の入り口らしい。ガラス細工の鳥篭のような、メルヘンチック、というよりはなんとなく色付きの夢の中に現れそうな。それは決して楽しい夢ではないような。このグロテスクとメルヘンのあいのこのような感触は前にブリュッセルの夜の移動遊園地でも味わったなあ、と思い出す。ヨーロッパの美的感覚の根底にはどうもグロテスクが横たわっているような気がする。 -
ルーヴルの、ピラミッド。
美術館という非現実空間の為に造られた、いっそ異現実、とでも言いたいような空間。しかしそれは威容、と言うのでもなくましてや異様、でもない。歴史を重ねたルーヴルの館のどっしりと落ち着いた風格のある腕に抱かれ、軽やかに人を誘うすっきりと整った顔立ちのハンサムさん。非常に質の良い見目麗しいギャルソン。このギャルソンがこのカフェの売上に貢献しているのは間違いない。入る前からうきうきした気分にさせてくれる。
このピラミッド入り口から一旦地階に下り、そこからルーヴルの各翼へと入るシステムになっている。 -
列に並んで、持ち物チェックゲートを通る。空港にあるようなあのゲートをとおり、ピラミッドの内部へと進む。思ったよりも普通の階段を下り、見上げるとそこはガラスの空にスチールの骨組みの星が並んだ見事な景色だった。
写真の右半分を占領しているのは螺旋階段(一般には使用しない)、螺旋の中央には車椅子等の為にある昇降機。エレベーター、というより昇降機。この銀の筒そのものが、上がったり下がったりするのだ。まるでSF映画のように。 -
昨日は丸一日ルーヴルで使い切ってしまったので、本日やっと観光らしい観光に。
まずはノートルダム寺院へ向かう。
地下鉄を使おうと思って、ホテルの受付のお兄さんにどの駅で降りるのがいいのか聞いてみる。
そうすると「St.Michelで降りろ」とのこと。でも地図で見る限り、Site駅の方が近いと思うのだけど…。そう聞いてみたのだが「Siteは良くない。St.Michelの方がいい」と言うので、半信半疑ながら、St.Michel駅で降りることに。
駅に降りると、流石は観光都市、ちゃーんと「ノートルダムこっち」(とは書いてないが)の案内があっちこっちに(笑)。迷うことも無く、ノートルダムに最も近い出口に出ることが出来ました。
そして!
ホテルのお兄さんに感謝。
彼がSt.Michel駅を勧めた理由が、出口を出た瞬間に判りました。
それが、この写真。
St.Michel駅の出口を出て、導かれるように右手を向くと、セーヌの対岸に建つノートルダムのこの姿が目に飛び込んでくるんです。
ありがとう!受付のお兄さん!人が少ない朝のうちだったこともあって、結構、感動できたよ! -
有名な(?)ノートルダムのガーゴイル。
数百年、パリの街を見下ろしつづけている彼らの目に、この街の移ろいは
どんな風に映っているんでしょうか。 -
朝9時、観光客もまだ少なく、寺院の中は、思わず声を潜め足音を気にして歩いてしまう程の静かさ。
あいにくの曇天で、薔薇窓を通る光も薄ぼんやり。でも反ってその薄暗さが神秘的な雰囲気を増しているのかもしれない。
そんなことを考えながら院内を巡っていると。
なんと、朝のミサが始まったのです!
静々と司祭様がお出ましに。聖歌隊は居なかったのですが、シスター(?)が2人、聖歌を歌っていました。カトリックの聖歌って古めかしくて好きだなあ。ミサの参加者も三々五々集まってきて、観光客は入れない内陣へ進んでは、跪いて十字を切り、椅子に座ります。
別に宗教を持ってるわけではないのだけれど、この、敬虔な空気、というのは、訳も無く好きなんですよ。思わず20分くらい、その場でじーっとミサを見続けました。
その後ようやく我に返って(笑)、重い扉を押して薄暗い院内から朝の光の中に出て行くと、ちょうど、鐘の音が鳴り響いていました。まだ観光客も少なく、ようやく観光バスが到着し始めたところ。団体さんが押し寄せる前に院内を観る事が出来てよかった〜。 -
ノートルダム寺院は実は後姿美人なんですよね。後方の橋のたもとから撮ったのがこの写真。
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そしてこの辺りのセーヌ川沿いの景色は正に私が思い描いていたパリ!
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ノートルダム寺院のあるセーヌの中洲シテ島には、もうひとつ、観光名所があります。
ステンドグラスが美しい、サン・シャペル。…って実はあんまり知らなかったんですがガイドブック見たらそんな風に書いてあったんで、すぐそこだし行ってみようか、と。
で、セーヌ沿いを歩いて数分、地図上にサン・シャペルと表示してある場所あたりまで辿り着いたが、教会らしき建物は無い。なんでー?ってそこらをうろついてみると、厳めしい建物の向こうに、教会の塔らしきものが見える。道を渡って行ってみると、どうやらサン・シャペルはこの厳めしい建物の敷地内にあるらしい。入り口らしきところを覗いてみると、なんと空港にあるような金属探知機を備えた警備室を通って入るらしい。なんかすごいなあ、って思ってたら、どうやら、この建物は、裁判所らしいのです。厳重な警戒の入り口を通って中庭に入ると、そこに、サン・シャペルが建っています。…が、外観は、はっきり言って幻滅でした。確かに中世の建造物で古いというのもありますし、多分この時期は観光の閑散期で、改修工事をするなら今のうちだからってんで工事現場状態になってる、ってのもあるんですが…。もともとの中庭が、あまりにも閑散としてるんですよ。なんだか打ち捨てられた場所のようで。ただ、四方を建物で囲まれた薄暗い場所に、崩れかけた古くて小さい教会が建ってる。なんというか、観光客のためだけにしょうがなく保存してあるみたいな雰囲気で…
ステンドグラスは確かに素晴らしいものでした。お土産物売り場と化した地階から、狭い石造りの螺旋階段(閉所恐怖症の人にはキツイかもしれないくらいの狭さ)を上がっていくと突然拡がる光の世界、という造りも面白かった。いや、私、この手の階段、大好きなもんで(笑)見ると上がりたくなる、ってなくらいで(笑)
ステンドグラスは、聖書の各シーンを現わしているそうで、ちゃんと日本語の解説リーフも置いてありましたよ!なるほど、日本の観光ツアーも、ここを訪れておりました。 -
サン・シャペルから、サンジェルマン界隈を、サン・ジェルマン・デ・プレ教会に向かって歩くことに決め、セーヌを渡って右折する。しかし斜めの路や小路、岐路が多くて、いちいち地図を開いて確認するのもめんどくさいのでてきとーに「多分こっち」って方向を定めて歩いていたら、日曜日だからなのかこの界隈はこれが常なのか、朝市っぽい露店がいろいろ出ている通りに出た。面白いからあっちこっち見て回る。こういう庶民の生活感って大好き。
危なく当初の目的を忘れそうだったけど、角を幾つか曲がってたら大きな通りに出て、地下鉄の出口があったので確認したらそこがサン・ジェルマン・デ・プレだった(笑)
古くて小さい協会です。大通りに面していて回りは観光名所っぽい雰囲気になってるんですが、この教会だけはなんだか昔のまんま、っていう風情。それを求めてみんなやってくるんでしょうね。
えーっと、私の目的地は実はサン・ジェルマン・デ・プレ教会ではなく、ここは真の目的地を目指すための手がかりだったので、素通り。写真だけ撮った。 -
そう、このサンジェルマン界隈での私の目的は、サン・ジェルマン・デ・プレの南、噴水のある公園に面した、サン・シュルピス寺院。
目的地、とは言うものの、私は実はこの寺院に付いての知識はほとんど無く、外観を見たのも初めてで、思ったよりも大きく立派な建物に思わず吃驚してしまったほど。寺院の前の公園の噴水も豪華で、日和が良ければベンチで寛ぐのにもってこいの憩いの場だなあ、という感じ。 -
入ってまずおもむろに驚かされたのが鳴り響くパイプオルガンの音色。ガイドブックによるとこのパイプオルガンはフランス最大のもので、この寺院はこれで有名なんだとか。これまた日曜だからなのかこの寺院はこれが常なのか判らないのだけれど、パイプオルガンの演奏は延々と続いていました。そしてその音色の素晴らしさは、ガイドブックの味気ない文章からは想像もつきませんでした。高音部の繊細さはもちろんのこと、私は寺院中に鳴り響く低音部の重厚さに圧倒されました。観光客らしき団体の何人かが、思わず拍手していたほどです。
で、どうして、私がこの寺院を訪れたか、と言いますと。
『ダ・ヴィンチ・コード』紀行の一環なのですよ(笑)
物語中、この寺院には、「聖杯」を守護するための重要な仕掛けが施されています。そしてそれを狙う修道僧シラスを、私のお気に入り俳優のひとりである英国産キワキワ俳優ポール・ベタニーが演じるんですね。(…まあ、私の旅の衝動とか目的なんて言うのは概ねそういうもんだったりするんですよ) -
その‘重要な仕掛け’は、この寺院の中を貫く‘ローズ・ライン’に施されていたのです。
写真の手前から(椅子の下を通って)、奥のオベリスクに向かって伸びているのが、ローズ・ライン。
でも『ダ・ヴィンチ・コード』ネタが無くても、この寺院、好きかも。重厚さと古めかしさと庶民っぽさが巧い具合に交じり合ってて、ほんとに、ちょっと寄ってゆっくりしていこうか、っていう気になるんですよ。内部の作りはなんとなくイタリアを連想しました。 -
サン・シュルピスから再びサン・ジェルマン・デ・プレまで戻り、セーヌ河畔のオルセー美術館を目指す。今度は大通りを歩いたので殆んど迷わず。でもあんまし面白くなかった(笑)
オルセーは、元々ターミナル駅だった建物を改築して造った美術館なんだそうです。その内部は、駅だった頃を髣髴とさせる解放的なグランドフロアがつとに有名です。
…が…正直、私は、美術館としてのオルセーはあまり好きではありませんでした。グランドフロアは確かに開放的なんですが、上階はあまりにもせせこましく、素晴らしい絵画が展示されているのにも関わらず、観る楽しみをあまり味わえないんですよ。展示室にソファも無いし…
来て居る人も、なんだか美術館に来てる、っていう感じがあんまり無くて、なんというか、本当に、巨大な駅の待合、みたいな雰囲気になっちゃってるの。
…でも、まあ、私の好きなルドンの作品がいーっぱいあったんでゆるす(笑) -
駅時代の名残、大時計の間から見るモンマルトルの丘
本日のお昼は、オルセーの最上階のカフェ(学食スタイルの方)でロールサンドイッチを食べました。ひとりならこれで充分なんだよな〜。 -
オルセーから、橋を渡って、セーヌの対岸に下り、川沿いを暫く散歩しました。再び、シテ島を目指して。
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パリで最初の鉄の橋、ポン・デュサール。歩行者専用の、歩道橋。橋の上には寛ぐ人語らう人写真を撮る人通り過ぎる人、色んな人が。
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ポン・デュサールから写した、ポン・ヌフ。
映画の舞台になったことで有名ですが、パリで一番古い石橋だそうです。 -
本日は雨。よってモンマルトルは明日。
今日は美術館・博物館巡り。
まずは、元のクリュニー、中世博物館へ。
学生街カルチェ・ラタンのソルボンヌ大学にほど近いこの博物館は、15世紀に建てられたという建物自体も貴重な文化財。
敷地内のローマ時代の遺跡も、そのまま展示されている。 -
外観からは想像できないくらいの豊富な展示物。
まさにその名の示す通り、中世好きには堪らない博物館です。
『一角獣と貴婦人』のタペストリーは、写真で見たよりもずっと神秘的で美しく、ずっと眺めていたい気持ちにさせる。
『一角獣と貴婦人』の展示室には、日本語で書かれた説明もありました。 -
進化大陳列館。
見かけと内部が此れ程違う博物館も珍しいのではなかろうか。
外見はローテク。むしろ「…うらぶれてる?」と思わせる様な佇まい(笑) -
内部はハイテク。
動物の生態系や進化の様子、人間と自然環境・動物の関係、等が、標本や剥製で展示されている。
いろいろ仕掛けがあって、ボタンを押したり、説明書きを引っ張り出したりしながら、自分の興味のある物について調べる楽しみが味わえるつくりは、是非日本の博物館も見習って欲しい。
子供連れなら、ここはお勧め。言葉がわからなくても、見てるだけでも十分楽しめると思います。 -
本日のトリはギュスターヴ・モロー美術館。
モローの自宅兼アトリエをそのまま美術館にしてしまった、モローファン垂涎の美術館。
ほんとにふつうの家。「どこにあるんだろう」と一瞬戸惑ってしまった。
しかし、小さな建物だが内容は濃い。壁を埋め尽くす作品の数々ももちろん圧巻だが、この美術館の真髄は、膨大な量のデッサン!窓際の棚に収められたデッサンを隅から隅までじっくり観尽くす、それはそれは至福の時間を過ごしました。
満腹、ゴチソウサマ、って感じです。 -
最終日、なんとか天気も持ちそうなので、残りの観光地へ。
シャイヨー宮のテラスから写したエッフェル塔。
朝ということもありやや寒々しい写真になってしまった。 -
シャイヨー宮からエッフェル塔まで歩く。
思ったより距離があった、というか、途中の道路渡るのが結構大変…。 -
脚の下に、展望台への入り口。
第1展望台、第2展望台、第3展望台(天辺)と、それぞれ料金が違う。
一番安い第1展望台でも、十分パリの風景を堪能できました。
…しかしちょっと寒かった… -
凱旋門。
買い物に興味が無いのでシャンゼリゼ通りは素通り(笑) -
モンマルトル。
サクレクール寺院。この写真を撮った時はうまい具合に青空をバック、になったのだけれど、この後、急に曇って寒くなる。
サクレクール寺院の印象は…残念ながら、今回の旅行で訪れた寺院・教会の中で最悪。
ちょうどミサの時間で、それを観光客に邪魔されたくないのは判るのだけれど、それならばその時間に観光客を入れなければいいのでは?
観光客側のマナーの悪さも確かにあるのだろうが、それを“取り締まる”男性がなんとも感じ悪かった。 -
アトリエ洗濯船跡。
小さな広場に面した建物の1階。ピカソやモリジアニがここをアトリエとして活動していた。今はウィンドウにその頃の思い出が飾ってあるだけ。
広場にはベンチもあって、気候が良ければのんびりできそう。…この時はちょっと寒かった。
そして、モンマルトル、ガイドブックにある通り、坂が多くて、しんどかったー。 -
かの有名なムーランルージュ。
…でもネオンの点いていない、曇天の昼間、に見たのでは、あまりにも淋しすぎますね(笑)
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