イースター島旅行記(ブログ) 一覧に戻る
15時からツアーが始まる。雨が降りだしそうな天気だ。カメラバッグとレインコートを持って、ロビーに出ている。瓜生君も来た。「乾季だというから、安心して来たのに。まるで雨期みたい」とぼやくと、瓜生君がいうには異常気候で、イースター島はここずっと天気がわるいそうだ。「やだ〜、星空を撮ろうと思って、三脚まで持ってきたのに」<br /><br />瓜生君がツアーの日程表をくれた。<br />1日目(月):ラノ・カウ火口展望台→オロンゴ→タハイ<br />2日目(火):午前:アナ・カイ・タンガタ→博物館→教会<br />午後:ビナプ(タヒリ)→プナ・パウ→アキビ→テ・パフ<br />夜:トゥッティーさん宅でラパ・ヌイ・ディナー→レストラン・コパカバーナでグループ・ポリネシアのダンス・ショウ<br />3日目(水):バイフ(ハンガ・テエ)→アカハンガ→トンガリキ→ラノ・ララク(お弁当)→テ・ピト・クラ→アナケナ(アトゥレ・フキ、ナウ・ナウ)<br /><br />マイクロバスが来た。もう先客が乗り込んでいる。ツアーは私たちだけでなく、乗りあっていく。私たち2人以外は、VICTORという現地人ガイドがついている。ホテルをまわり予定の乗客が乗り込むとヴィクトールが挨拶をした。先ずは英語、続いてスペイン語、そしてフランス語・・そして私たちには「こんにちは。どうぞよろしく」と日本語で。<br />「発音もイントネーションもいいよ」と私が手を叩く。<br />「ありがとうございます」<br />彼はアメリカの大学を卒業して島に戻りガイドをしているが、7ケ国語が出来る。瓜生君に日本語を教えてくれと言っているそうだ。「教えてやんなさいよ。彼は語学のセンスがいいよ。」<br /><br />車は先ずコッテージから見えるモアイの並ぶタハイの遺跡へ。ハンガロア村の中心地を通って海岸へ。イースター島は火山島なので、周囲は断崖絶壁。この遺跡の近くが船揚場になっていてスロープになっている。でもこれでは大きな船は接岸できない。漁船のための船着場だろう、と思ったら、これは遺跡の当時を再現した船揚場で、実際には使っていないのだそうだ。<br /><br />ここには7体のモアイ像がある。左側にある5体がホテルから見えたモアイたちだ。<br />「はじめまして、モアイさん」<br />天気は悪いし、逆光ではあるし、撮影条件は最悪。<br />「ここの神さまはなんていうんだっけ?」と瓜生君に聞くと<br />「マケマケですね」<br />「じゃぁ、マケマケさま、どうかお天気にしてくださ〜い。少しでいいですから光をくださ〜い!」といつもの手を使い始める。ちいとも晴れない。「なにさ、マケマケ、せっかくお願いしてるのに」と今度は文句を言っている。<br /><br />広い草地にモアイだけ立っている。草地には放牧の馬たちが遊んでいる。ツアーはバスは一緒だが、私たちと瓜生君は別行動。ここは1968年にDR.ムロイによって復元されたところだ。左側の5体のモアイはアフ・バイ・ウリ、真ん中の1体がアフ・タハイ、右側に島でただひとつ目が入ったモアイのアフ・コテリク。この目は現代の職工がつくった目だ。アフとはモアイたちが並ぶ祭壇、墓でもある神聖な場所。タヒチのマラエと共通しているようだ。<br /><br />目が入ったアフ・コテリクのモアイはプカオをかぶっている。プカオは帽子のように見えるが、当時のラパヌイ人のまげということだ。赤っぽい岩石を切り出して頭にかぶせているのだ。<br />「この顔、目が入って、かえって間抜け面になったわねぇ。もうちっとまともにできなかったのかしら。目のないモアイって、現代彫刻みたいで精悍な感じがするでしょう。」<br />「そうですね、雑ですね。博物館に残っている目はきれいに磨かれた切れ長でいい目です。博物館にある目は、1978年、モアイ修復中に見つかったのです。白目は白珊瑚、黒目は赤色凝灰石で出来ています」<br />「うん、それ、新聞かなんかで読んだことがある。モアイには目があったんだ、って、かなりのニュースになっていたよ」<br />「僕はその年に生まれたんです」<br />「あらまぁ、若いのねぇ」<br /><br />アフの前も石がならんでいる。神聖な場所だから石が並んでいるところは入らないように、と注意された。<br />おや馬が聖地に入っていく。「ほら、馬が聖なる場所を踏んでいるよ」と私が余計なことを言う。<br /><br />

モアイに会いに7

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2004/01/17 - 2004/02/23

380位(同エリア392件中)

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buchijoyce

buchijoyceさん

15時からツアーが始まる。雨が降りだしそうな天気だ。カメラバッグとレインコートを持って、ロビーに出ている。瓜生君も来た。「乾季だというから、安心して来たのに。まるで雨期みたい」とぼやくと、瓜生君がいうには異常気候で、イースター島はここずっと天気がわるいそうだ。「やだ〜、星空を撮ろうと思って、三脚まで持ってきたのに」

瓜生君がツアーの日程表をくれた。
1日目(月):ラノ・カウ火口展望台→オロンゴ→タハイ
2日目(火):午前:アナ・カイ・タンガタ→博物館→教会
午後:ビナプ(タヒリ)→プナ・パウ→アキビ→テ・パフ
夜:トゥッティーさん宅でラパ・ヌイ・ディナー→レストラン・コパカバーナでグループ・ポリネシアのダンス・ショウ
3日目(水):バイフ(ハンガ・テエ)→アカハンガ→トンガリキ→ラノ・ララク(お弁当)→テ・ピト・クラ→アナケナ(アトゥレ・フキ、ナウ・ナウ)

マイクロバスが来た。もう先客が乗り込んでいる。ツアーは私たちだけでなく、乗りあっていく。私たち2人以外は、VICTORという現地人ガイドがついている。ホテルをまわり予定の乗客が乗り込むとヴィクトールが挨拶をした。先ずは英語、続いてスペイン語、そしてフランス語・・そして私たちには「こんにちは。どうぞよろしく」と日本語で。
「発音もイントネーションもいいよ」と私が手を叩く。
「ありがとうございます」
彼はアメリカの大学を卒業して島に戻りガイドをしているが、7ケ国語が出来る。瓜生君に日本語を教えてくれと言っているそうだ。「教えてやんなさいよ。彼は語学のセンスがいいよ。」

車は先ずコッテージから見えるモアイの並ぶタハイの遺跡へ。ハンガロア村の中心地を通って海岸へ。イースター島は火山島なので、周囲は断崖絶壁。この遺跡の近くが船揚場になっていてスロープになっている。でもこれでは大きな船は接岸できない。漁船のための船着場だろう、と思ったら、これは遺跡の当時を再現した船揚場で、実際には使っていないのだそうだ。

ここには7体のモアイ像がある。左側にある5体がホテルから見えたモアイたちだ。
「はじめまして、モアイさん」
天気は悪いし、逆光ではあるし、撮影条件は最悪。
「ここの神さまはなんていうんだっけ?」と瓜生君に聞くと
「マケマケですね」
「じゃぁ、マケマケさま、どうかお天気にしてくださ〜い。少しでいいですから光をくださ〜い!」といつもの手を使い始める。ちいとも晴れない。「なにさ、マケマケ、せっかくお願いしてるのに」と今度は文句を言っている。

広い草地にモアイだけ立っている。草地には放牧の馬たちが遊んでいる。ツアーはバスは一緒だが、私たちと瓜生君は別行動。ここは1968年にDR.ムロイによって復元されたところだ。左側の5体のモアイはアフ・バイ・ウリ、真ん中の1体がアフ・タハイ、右側に島でただひとつ目が入ったモアイのアフ・コテリク。この目は現代の職工がつくった目だ。アフとはモアイたちが並ぶ祭壇、墓でもある神聖な場所。タヒチのマラエと共通しているようだ。

目が入ったアフ・コテリクのモアイはプカオをかぶっている。プカオは帽子のように見えるが、当時のラパヌイ人のまげということだ。赤っぽい岩石を切り出して頭にかぶせているのだ。
「この顔、目が入って、かえって間抜け面になったわねぇ。もうちっとまともにできなかったのかしら。目のないモアイって、現代彫刻みたいで精悍な感じがするでしょう。」
「そうですね、雑ですね。博物館に残っている目はきれいに磨かれた切れ長でいい目です。博物館にある目は、1978年、モアイ修復中に見つかったのです。白目は白珊瑚、黒目は赤色凝灰石で出来ています」
「うん、それ、新聞かなんかで読んだことがある。モアイには目があったんだ、って、かなりのニュースになっていたよ」
「僕はその年に生まれたんです」
「あらまぁ、若いのねぇ」

アフの前も石がならんでいる。神聖な場所だから石が並んでいるところは入らないように、と注意された。
おや馬が聖地に入っていく。「ほら、馬が聖なる場所を踏んでいるよ」と私が余計なことを言う。

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