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6月5日、スリランカ旅行3日目の午前中は、アヌラーダプラから30分ほどの場所にある、仏教伝来の地ミヒンタレーの観光です。プルメリアの花が咲き乱れるなか、ひたすら階段を登っての見物です。スリランカの人々にとっては大事なこの場所も日本人はあまり観光に来ません。それはポロンナルワなどと異なり、形としてみれるものが少ないからです。しかし、仏教はそもそもが精神文化であって、インドの仏跡もほとんどが形に残ったものがないのです。その何も無いところを想像で埋め、その当時を回想しながら味わっていくところに仏教遺跡を見る楽しさがあります。<br /><br />さて、このミヒンタレーでは次のようなエピソードがあります。ある日、国王デーワーナンピヤ・ティッサは狩りをするため、このミヒンタレーの地を訪れます。すると、どこからともなく自分を呼ぶ声が聞こえてきました。王は姿が見えないから不安にかられますが、その声の持ち主こそインドのアショカ王の息子マヒンダです。マヒンダはインビテーション・ロックの上から王に話しかけていましたが、2人の位置関係が既にマヒンダが王より上の立場に立っていたことを物語っています。そして問答が始まります。<br />マヒンダ「王よ、この辺りにマンゴーの木はあるか?」<br />王「あります」<br />マヒンダ「どちらの方角にある?」<br />王「東南西北いずれの方角にもあります」<br />・・・<br />などのやりとりを通して、マヒンダは王の聡明さを知り、仏教を教えたのだそうです。ちなみに、ミヒンタレーとは現地の言葉で「マンゴーの林」を意味するそうです。<br /><br />ここはその後、一つの仏教の拠点となっていきますが、アヌラーダプラのアバヤギリ大塔と同じく、大乗仏教の拠点だったそうです。<br />

スリランカ仏跡参拝と自然の旅?【ミヒンタレー】

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2006/06/03 - 2006/06/12

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ぴぽぴぽぴっぽ

ぴぽぴぽぴっぽさん

6月5日、スリランカ旅行3日目の午前中は、アヌラーダプラから30分ほどの場所にある、仏教伝来の地ミヒンタレーの観光です。プルメリアの花が咲き乱れるなか、ひたすら階段を登っての見物です。スリランカの人々にとっては大事なこの場所も日本人はあまり観光に来ません。それはポロンナルワなどと異なり、形としてみれるものが少ないからです。しかし、仏教はそもそもが精神文化であって、インドの仏跡もほとんどが形に残ったものがないのです。その何も無いところを想像で埋め、その当時を回想しながら味わっていくところに仏教遺跡を見る楽しさがあります。

さて、このミヒンタレーでは次のようなエピソードがあります。ある日、国王デーワーナンピヤ・ティッサは狩りをするため、このミヒンタレーの地を訪れます。すると、どこからともなく自分を呼ぶ声が聞こえてきました。王は姿が見えないから不安にかられますが、その声の持ち主こそインドのアショカ王の息子マヒンダです。マヒンダはインビテーション・ロックの上から王に話しかけていましたが、2人の位置関係が既にマヒンダが王より上の立場に立っていたことを物語っています。そして問答が始まります。
マヒンダ「王よ、この辺りにマンゴーの木はあるか?」
王「あります」
マヒンダ「どちらの方角にある?」
王「東南西北いずれの方角にもあります」
・・・
などのやりとりを通して、マヒンダは王の聡明さを知り、仏教を教えたのだそうです。ちなみに、ミヒンタレーとは現地の言葉で「マンゴーの林」を意味するそうです。

ここはその後、一つの仏教の拠点となっていきますが、アヌラーダプラのアバヤギリ大塔と同じく、大乗仏教の拠点だったそうです。

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  • 駐車場に車を止めて、まず現れてくる大きな階段を一段落するところまで登ると、最初に見えるのは食堂跡です。食堂と言ってもここで食べるわけではありません。ここには最盛期には3000人の僧侶が住んでいたそうです。ですから、食事も大変です。3000人分のカレーとご飯を作り、それぞれ米櫃(写真一番手前に見えているもの)とカレー櫃にいれます。それをまずは長老の僧侶が、続いて小さな僧侶から順番にお皿にとり、最後に水を汲んで自室に持って帰り、食べていたのだそうです。<br /><br />

    駐車場に車を止めて、まず現れてくる大きな階段を一段落するところまで登ると、最初に見えるのは食堂跡です。食堂と言ってもここで食べるわけではありません。ここには最盛期には3000人の僧侶が住んでいたそうです。ですから、食事も大変です。3000人分のカレーとご飯を作り、それぞれ米櫃(写真一番手前に見えているもの)とカレー櫃にいれます。それをまずは長老の僧侶が、続いて小さな僧侶から順番にお皿にとり、最後に水を汲んで自室に持って帰り、食べていたのだそうです。

  • ここには68の石窟があります。それが各個人がいた場所です。この岩の下では優に20人以上は寝泊まりができそうです。

    ここには68の石窟があります。それが各個人がいた場所です。この岩の下では優に20人以上は寝泊まりができそうです。

  • そこから更に階段を登り、途中でお供え用の蓮の花を買ってからようやくミヒンタレー仏跡の中心アムバスタレー大塔にたどり着きます(写真撮るのを忘れてしまいました)。この大塔がある場所がティッサ王が立っていた場所です。写真は大塔の所からの眺め。<br /><br />

    そこから更に階段を登り、途中でお供え用の蓮の花を買ってからようやくミヒンタレー仏跡の中心アムバスタレー大塔にたどり着きます(写真撮るのを忘れてしまいました)。この大塔がある場所がティッサ王が立っていた場所です。写真は大塔の所からの眺め。

  • そして最終的に国王との会話でマヒンダが立っていた場所、インビテーション・ロックに登ります。ここは風が非常に強く、足場も岩の上を直に歩いて行く感じなので、結構怖いです。頑張って登りきると、遠くに広がるマンゴーの林をバックに、マハー・サーヤ大塔がきれいに眺めることができます。<br /><br />

    そして最終的に国王との会話でマヒンダが立っていた場所、インビテーション・ロックに登ります。ここは風が非常に強く、足場も岩の上を直に歩いて行く感じなので、結構怖いです。頑張って登りきると、遠くに広がるマンゴーの林をバックに、マハー・サーヤ大塔がきれいに眺めることができます。

  • 遠くの景色を見た後は、しばらく階段を下ったところにあるカンタカ・チェーティヤに行きました。紀元前60年頃に建てたというこの建物がミヒンタレーでは一番古い建物です。東南西北四方にガードストーンが彫られています。これは四方どちらの方向にも開かれていることを表し、仏教というのは何者をも拒まない教えなんだよということを意味しています。その東南西北のガードストーンには、それぞれゾウ、牛、馬、ライオンがモチーフとして刻まれています(写真はゾウ)。四方の方角はお釈迦様の四門出遊のエピソードにもあるように、それぞれ老・病・死・聖をも表しているように思います。一つの建築物で色々なことが表されているようです。

    遠くの景色を見た後は、しばらく階段を下ったところにあるカンタカ・チェーティヤに行きました。紀元前60年頃に建てたというこの建物がミヒンタレーでは一番古い建物です。東南西北四方にガードストーンが彫られています。これは四方どちらの方向にも開かれていることを表し、仏教というのは何者をも拒まない教えなんだよということを意味しています。その東南西北のガードストーンには、それぞれゾウ、牛、馬、ライオンがモチーフとして刻まれています(写真はゾウ)。四方の方角はお釈迦様の四門出遊のエピソードにもあるように、それぞれ老・病・死・聖をも表しているように思います。一つの建築物で色々なことが表されているようです。

  • 以下、おまけの写真。<br />アムバスタレー大塔の横に作られた大仏です。インビテーション・ロックからの眺めです。

    以下、おまけの写真。
    アムバスタレー大塔の横に作られた大仏です。インビテーション・ロックからの眺めです。

  • マハー・サーヤ大塔。真下からの写真です。

    マハー・サーヤ大塔。真下からの写真です。

  • カンタカ・チェーティヤ。彫刻が秀逸です。

    カンタカ・チェーティヤ。彫刻が秀逸です。

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