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11月29日<br /> 今日も曇り。雨雲はイベリア全土を覆っているようだ。テレビをつけると、美女が3人で朝の体操をやっている。運動不足気味だから、まじめに音楽にあわせ、足をばたばた。朝食をとりにレストランへ行く。窓の外は霧。しばらく外を睨んでいた添乗員さん、「この霧では、展望台へ行っても町は見えそうにないですね・・」あちこちで失望の声があがったが、とうとう取りやめとなり、バスは真っ直ぐ町の中へ向かった。<br /><br /> トレドの細い坂道を歩いている時だった。ふと見上げた街灯が素敵で、カメラを向けたら・・「あ~!!」ぐるりと景色が回って、私は地面に崩れていた。坂道の途中に石段があったのに気がつかなかったのだ。踏み出した足の下に地面は無く・・。仲間たちが飛んできた。「立てる?歩ける?」幸い、捻挫のようで、何とか大丈夫みたい。朝の体操やってて良かった。少し痛み出したので、あまり歩き回らないようにした。<br /><br /> カテドラル、そしてグレコの絵のあるサント・トメ教会、それから金細工ダマスキナードの土産屋と、コースは前回と同じ。自由に町を見て見たい。<br /><br /> 曇り空のマドリッドに到着。スペイン広場の木々は、黄色く色づき、オリーブの木は黒い実をたくさんつけている。プラド美術館は、閉館まぎわで空いていた。ガイドの説明が面白くて、足を引きずりながらついて回った。でも、さすがに痛みがひどくなってきて、もう歩きたくない。やっとこれからの自由行動を目一杯歩き回れると思っていたのに。<br /><br /> ホテルはビジネスホテル・タイプ。レストランで、大きな肉の塊りにげっそりして、野菜サラダに替えてもらう。レタスに玉ねぎのスライス、それにゆで卵とシーチキンの固まりが乗っかっている。後でルームサービスでホットミルクを頼もう。<br /> 部屋にて、ノックの音にドアを開けると、きりりと制服に身を包んだにこやかなナイス・ボーイ、部屋のテーブルまでグラスを運んでくれた。「グラシアス」チップを渡すとにっこり、「グラシアス。お休みなさい。」うん、ルームサービスってなかなかいいもんだ。ミルクは大きなグラスにたっぷり入っていて、舌が焦げそうなくらい熱かった。美味し~い♪<br /> 足の甲が腫れて変色している。明日のアビラ・セゴビア行きはやめて休養に当てることにした。<br /><br />11月30日<br /> 雨。足の腫れは幾分ひいて、痛みも和らいでいた。そっと歩いてみる。うん、大丈夫。もともと今日の日帰り旅行はキャンセルして、一人でマドリッドを楽しむつもりでいたけど、足のせいにして、一行を見送った。やっと手に入れた、丸一日フリーの貴重な日。部屋に戻ってしばらく窓の外を眺める。ビルの向こうに、黄色く色づいた森が見える。ベッドに寝転がり、灰色の霞んだ空に目を向け、少し開けた窓から流れ込む町の音を聞きながら、とろとろと眠った。<br /><br /> 時計を見たら12時20分。何か食べてこなくちゃ。この雨の中、出て行くのもおっくうだけど、ホテルのレストランでは食べられるものがないし、やっぱり町に出よう。傘を手に、いざ出発。<br /><br /> ホテルの玄関で、しばしたたずんで空を見上げる。思ったより雨はジャンジャン降っていた。タクシーを拾って、前にツァーで行った和食のレストランへ行ってみる。ひっそりと薄暗いところにあって、なんだかこの前と感じが違う。「いらっしゃいませー」お客はチラホラ、ウェイトレスたちはスペイン人で、なかの一人がメニューを持ってきた。鮭のバター焼きに冷奴、胡麻和え、味噌汁にご飯、こんなところにしよう。でも、冷奴は薄く切った豆腐がちょっぴりで、上にかかった鰹節が味を損ねていたし、胡麻和えなどは、歯が立たないくらいの春菊にゴマがちょっぴりかけられているだけ。鮭はバターが効き過ぎて、半分くらいで残したけど、ご飯と味噌汁はありがたかった。隣のテーブルに、年配のスペイン人の男が座り、「サシミ」とは何かと聞いている。生の魚で・・との説明に、慌てて別のを注文したようだ。<br /><br /> さて、少し歩いてみよう。プエルタ・デル・ソルはここからすぐ近く。雨も小降りになっていた。シェスタ・タイムに入っているので、どうせお店は開いていない。ホテルの方に向かって歩けるだけ歩いて、後はタクシーにしよう。思いがけないところに美しい広場があったりで、やはり町は歩いてみるべきだなと思った。<br /><br /> 無事ホテルに戻って、部屋で少し休み、売店でも覗こうかと下に降りていくと、誰かに名前を呼ばれて振り返った。ツァー仲間の一人、松本さんだった。後で思えば、これは運命的な出会い・・。彼女はご主人と一緒で、今日はやはり自由行動を楽しんでいたとの事。カフェテリアに入って、一緒にお茶を飲みながらお喋り。何度もスペインに来ていて、かなり詳しそうだった。<br /><br /> やがてツァー仲間も帰ってきて、今夜の食事はヘミングウェイも通ったというレストラン「カサ・ボディン」。壁にヘミングウェイ自筆の書が、額に入れられて飾られている。ウェイターたちも陽気で、料理もワインも最高。たちまち和やかな雰囲気になった。しばらくして、デザートが出る。丸い、カットされていないケーキが4つ。上にロウソクが乗っている・・?「実は、今日お誕生日の方がいらっしゃいます」なんと、昨日、今日、明日と、続けて4名の人が誕生日を迎えるというのだ。拍手と歓声が沸き、ツァー会社からプレゼントが渡され、店内のライトが消された中で、幸運な4人はろうそくの火を吹き消した。<br /><br /> 楽しいひとときの後、外に出ると、夜のマドリッドは全く違った表情を見せていた。あちこちのバルから灯りがこぼれ、人々で賑わっている。もっともっとこの町を見たい。<br /><br />

光と影のイベリアを行く ? 霧のトレド~マドリッド

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1989/11/23 - 1989/12/03

296位(同エリア300件中)

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1

アーマ

アーマさん

11月29日
 今日も曇り。雨雲はイベリア全土を覆っているようだ。テレビをつけると、美女が3人で朝の体操をやっている。運動不足気味だから、まじめに音楽にあわせ、足をばたばた。朝食をとりにレストランへ行く。窓の外は霧。しばらく外を睨んでいた添乗員さん、「この霧では、展望台へ行っても町は見えそうにないですね・・」あちこちで失望の声があがったが、とうとう取りやめとなり、バスは真っ直ぐ町の中へ向かった。

 トレドの細い坂道を歩いている時だった。ふと見上げた街灯が素敵で、カメラを向けたら・・「あ~!!」ぐるりと景色が回って、私は地面に崩れていた。坂道の途中に石段があったのに気がつかなかったのだ。踏み出した足の下に地面は無く・・。仲間たちが飛んできた。「立てる?歩ける?」幸い、捻挫のようで、何とか大丈夫みたい。朝の体操やってて良かった。少し痛み出したので、あまり歩き回らないようにした。

 カテドラル、そしてグレコの絵のあるサント・トメ教会、それから金細工ダマスキナードの土産屋と、コースは前回と同じ。自由に町を見て見たい。

 曇り空のマドリッドに到着。スペイン広場の木々は、黄色く色づき、オリーブの木は黒い実をたくさんつけている。プラド美術館は、閉館まぎわで空いていた。ガイドの説明が面白くて、足を引きずりながらついて回った。でも、さすがに痛みがひどくなってきて、もう歩きたくない。やっとこれからの自由行動を目一杯歩き回れると思っていたのに。

 ホテルはビジネスホテル・タイプ。レストランで、大きな肉の塊りにげっそりして、野菜サラダに替えてもらう。レタスに玉ねぎのスライス、それにゆで卵とシーチキンの固まりが乗っかっている。後でルームサービスでホットミルクを頼もう。
 部屋にて、ノックの音にドアを開けると、きりりと制服に身を包んだにこやかなナイス・ボーイ、部屋のテーブルまでグラスを運んでくれた。「グラシアス」チップを渡すとにっこり、「グラシアス。お休みなさい。」うん、ルームサービスってなかなかいいもんだ。ミルクは大きなグラスにたっぷり入っていて、舌が焦げそうなくらい熱かった。美味し~い♪
 足の甲が腫れて変色している。明日のアビラ・セゴビア行きはやめて休養に当てることにした。

11月30日
 雨。足の腫れは幾分ひいて、痛みも和らいでいた。そっと歩いてみる。うん、大丈夫。もともと今日の日帰り旅行はキャンセルして、一人でマドリッドを楽しむつもりでいたけど、足のせいにして、一行を見送った。やっと手に入れた、丸一日フリーの貴重な日。部屋に戻ってしばらく窓の外を眺める。ビルの向こうに、黄色く色づいた森が見える。ベッドに寝転がり、灰色の霞んだ空に目を向け、少し開けた窓から流れ込む町の音を聞きながら、とろとろと眠った。

 時計を見たら12時20分。何か食べてこなくちゃ。この雨の中、出て行くのもおっくうだけど、ホテルのレストランでは食べられるものがないし、やっぱり町に出よう。傘を手に、いざ出発。

 ホテルの玄関で、しばしたたずんで空を見上げる。思ったより雨はジャンジャン降っていた。タクシーを拾って、前にツァーで行った和食のレストランへ行ってみる。ひっそりと薄暗いところにあって、なんだかこの前と感じが違う。「いらっしゃいませー」お客はチラホラ、ウェイトレスたちはスペイン人で、なかの一人がメニューを持ってきた。鮭のバター焼きに冷奴、胡麻和え、味噌汁にご飯、こんなところにしよう。でも、冷奴は薄く切った豆腐がちょっぴりで、上にかかった鰹節が味を損ねていたし、胡麻和えなどは、歯が立たないくらいの春菊にゴマがちょっぴりかけられているだけ。鮭はバターが効き過ぎて、半分くらいで残したけど、ご飯と味噌汁はありがたかった。隣のテーブルに、年配のスペイン人の男が座り、「サシミ」とは何かと聞いている。生の魚で・・との説明に、慌てて別のを注文したようだ。

 さて、少し歩いてみよう。プエルタ・デル・ソルはここからすぐ近く。雨も小降りになっていた。シェスタ・タイムに入っているので、どうせお店は開いていない。ホテルの方に向かって歩けるだけ歩いて、後はタクシーにしよう。思いがけないところに美しい広場があったりで、やはり町は歩いてみるべきだなと思った。

 無事ホテルに戻って、部屋で少し休み、売店でも覗こうかと下に降りていくと、誰かに名前を呼ばれて振り返った。ツァー仲間の一人、松本さんだった。後で思えば、これは運命的な出会い・・。彼女はご主人と一緒で、今日はやはり自由行動を楽しんでいたとの事。カフェテリアに入って、一緒にお茶を飲みながらお喋り。何度もスペインに来ていて、かなり詳しそうだった。

 やがてツァー仲間も帰ってきて、今夜の食事はヘミングウェイも通ったというレストラン「カサ・ボディン」。壁にヘミングウェイ自筆の書が、額に入れられて飾られている。ウェイターたちも陽気で、料理もワインも最高。たちまち和やかな雰囲気になった。しばらくして、デザートが出る。丸い、カットされていないケーキが4つ。上にロウソクが乗っている・・?「実は、今日お誕生日の方がいらっしゃいます」なんと、昨日、今日、明日と、続けて4名の人が誕生日を迎えるというのだ。拍手と歓声が沸き、ツァー会社からプレゼントが渡され、店内のライトが消された中で、幸運な4人はろうそくの火を吹き消した。

 楽しいひとときの後、外に出ると、夜のマドリッドは全く違った表情を見せていた。あちこちのバルから灯りがこぼれ、人々で賑わっている。もっともっとこの町を見たい。

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