2006/02/06 - 2006/02/06
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片瀬貴文さん
白山山麓【7】もう一度ゆっくり訪ねたい一里野温泉
宿の用意が出来るのを待って、今晩の宿一里野温泉「ホテル・ケリエ」に向かう。
「ケリエ」とはフランス語で山吹のことで、Kerria(ケリィァ)又は Kerrie(ケリー)が訛ったものと思われる。
一里野温泉は、手取川ダム開発に伴う過疎地対策として、1973年に開発された。
旧尾口村では、手取川ダムで四つの集落が水没したが、水没しなかった集落の生き残り対策が必要だった。
初めは、上流の岩間温泉からの引き湯が考えられたが、出水によって工事は難航を極め、新しい泉源を発見する。
当時村長をされた北出甚章さんの著書「木偶のつぶやき」から、文章をお借りする。
『中の川湯谷の谷底にある源泉からの引湯は困難を極めた。
増水したり大水が出る度に折角作った引湯施設が壊され、湧出の場所まで変わってしまうのである。
正に賽の河原だった。』
『その内偶然にも山の中腹に手で触って若干暖かい場所が見つかった。
縋る思いで横ボーリング八十メートルを三回掘り込んでみた。
仲々成功せず議会の皆さんから随分とお叱りを受けたが、もう一本だけと無理に頼み込み傾斜を変えて掘ることにした。』
『七十メートルほど掘った時だった。
突然真っ黒い泥水が噴き出し、みるみる内に温度が上昇し七十五度を記録、泥水も澄んできた。
翌日、弾む思いで現地に入ると、辺り一面濛々たる湯煙が立ち込めており、周辺の草木が枯れていた。
湧出口に温度計を差し込んだところ百度を超えているではないか。』
『賽の河原から開放された瞬間だった。
同道してくれた人たちと思わず万歳を叫んで喜びあった。』
一里野温泉は、スキー場もあり、自然が豊かで空気の澄んだ、都会人のパラダイスと見る。
機会があれば、再訪したい。
山菜を摘み、星を眺めて、ゆっくり心身を癒したいものである。
「ホテル・ケリエ」の、自家製ベーコンの入ったサラダは、秀逸だった。
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