1972/08/06 - 1972/08/06
45位(同エリア45件中)
片瀬貴文さん
スイス383スーステン峠道で牛の行列と出会う
1961年8月6日(日)
自宅に武器を持っていても、危なくないものだろうか。
よく問い詰めれば、稀には事件があるらしい。
しかし自動車事故に比べれば、無視できるほどの頻度という。
スイスはもともと非常に貧しく、ヨーロッパ各地に傭兵として出稼ぎに出て、暮らしを立ててきた伝統がある。
スイス傭兵は戦争に強いだけでなく、忠節心も高くて、高く評価されてきた。
彼らの高い国際性は、傭兵経験によるところが大きいのだろう。
現在も、ヴァチカンのローマ法王親衛隊は、スイス人に限られていると聞く。
軍事国家の平和立国とは、示唆に富む話ではないだろうか。
今の軍事大国たちが、同じ軌跡をたどる可能性はあるのだろうか。
スイスが観光のスポットライトを浴びるのは、つい前世紀のことだ。
鉄道の発達がツーリズムを呼び、イギリスからツァーを組んでスイスに来るようになった。
ツァーに関しては、イギリスのトーマス・クックが、特に有名である。
昨日訪ねたミューレンなどの町には、イギリス人の足跡がたくさん残されていた。
バスはアーレの谷をさかのぼり、インナーキルヒェンで道が別れ、私のバスは道を左にとってスーステン峠に向かう。
右に行けば、グリムゼル峠を越え、ローヌ河谷のグレッチェに達する道だ。
このあたりさわやかな緑の牧場が広がり、遠くに真っ白な山々が見える。
首につけた鈴を「ガランガラン」と鳴らして、牛の列が通り過ぎる。
バスと牛が同じ道を仲良く譲り合いながら通っているのは、楽しい光景だ。
谷は次第に狭まり、ヘアピンカーブが続くようになって、グシュレッターの展望台に着いた。
PR
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
片瀬貴文さんの関連旅行記
マイリンゲン(スイス) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
0