1972/09/26 - 1972/09/26
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片瀬貴文さん
1961年9月26日(火)
昨朝パリを発ち、リヨンに立ち寄って夕刻ヴァランスに着いた。
駅前のホテルに泊り、早朝の爽やかな空気の中、ホテル前の公園を散歩する。
ここに来た目的は、フランス国鉄で唯一つのプレストレスコンクリート橋「ラ・ヴルト橋」を見るためである。
プレストレスコンクリートは、コンクリートの中にピアノ線を通し、コンクリート桁の両端から引っ張ることで、桁を押し続けながらコンクリートの強さをフルに発揮させようとする斬新な発想だが、フランスに生まれ、戦後日本にも導入された。
私も1959年盛岡勤務時代、横黒線の第二和賀川橋でフランス式、鷲ノ巣橋でドイツ式のものを使ったことがある。
フランスでは鉄道工事が少なく、未だに一例しかない。
しかし規模といい、デザインといい、発祥の地にふさわしい立派な橋である。
この橋は、フランス技術の看板だけあって、訪問者が多い。
現場事務所には署名簿が用意されていて、私にもサインを頼まれる。
「向上しつつあるグループは計画的冒険を好み、衰退しつつあるグループは好まず」
と日本語で書き、フランス語訳を頼まれる。
今日案内してくれたC氏は、この橋の保守に責任を持つ人だが、とても親切でよくやってくれる。
私は今晩ギャップに泊るが、ヴァランスに住む彼は明日私に同行するために、早朝4時に出発しなければならないとのこと。
その苦労に、深く感謝する。
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