1996/12/26 - 1997/01/03
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ミラネーゼさん
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アランフェス協奏曲はスペインのロドリーゴが作曲したギター用のコンチェルトであるが、
ジャズの好きな私はマイルスデイビスやジムホールの演奏を思い出す。
あの哀愁のメロディを聞くたびに、遠いアンダルシアに思いを馳せた旅をいつかしたい
と胸に秘めていた。
クリスマス休暇は極寒のミラノを避けて、いつも南下することにしている。
今回はマラガまで空路で、そこを起点にクルマで海岸沿いをジブラルタルまで、
そしてセビリア、コルドバ、グラナダと時計廻りでドライブすることになった。
私はスペイン語が出来ないが、旅行程度の会話ならイタリア語で押し通しても差支え
ないだろう。 相手はスペイン語で話し、私はイタリア語てもコミュニケーションが
図れるだろう。 イタリア語はイタリア人だけが話すマイナーな言葉だから、英語のよう
に普遍性がなく、他の言語と比べると有用性は少ないと言われているが、
実際にヨーロッパ各地を旅行して英語よりイタリア語に汎用性があるように思える。
その昔には貧しかったイタリア人が、外国へ出稼ぎに行って、彼地に根をおろしているので、
イタリア語を話す人間の一人や二人はどんなヨーロッパの田舎に行ってもいる。
反対に英語が通じないところがヨーロッパには多い。スペイン語とイタリア語はある
程度は互換性があるので、スペイン語圏も含めれば、イタリア語は立派な
国際語と言えないこともない。
今回の旅行で唯一の英語圏(?)であるジブラルタルを訪れた。対岸はアフリカ大陸で
狭い水路になっている。 第二次世界大戦ではこの海峡をドイツのUボートが通り抜ける
ため英国の監視所になっており、今でもその廃墟が山頂にある。ここは英国が300年前に
スペインから強奪した英国領で、今でも重要な軍事的重要拠点であり返還には至っていない。
当然国境もありスペインから入国する際にはゲートでパスポートの提示が必要だ。
一歩中に入るとリトル大英帝国で英語の看板、標識で通貨は英国ポンド、
赤いダブルデッカーのロンドンバスまで走っている。狭い領土のわりにはとてつもなく
だだっ広い駐車場がある。聞けば有事の際にジェット戦闘機の発着場になるらしい。
さてパスポートを提示して再びスペインに入国して一路セビリアを目指す。
アンダルシア特有の寂寥たる眺めが延々と続く。どんよりとした雲が垂れ込めた、荒涼な
風景がアンダルシアに来た、実感を倍加する。シチリアとよく似ているが、ここはもっと
風景が冷たく、人々の笑いも少ないようだ。
コルドバはイスラムの世界でメスキータと呼ぶとてつもなく大きい回教寺院がある。
石造りで偉大な建物であるが、手入れがされていないので外から見ると遺跡のようだ。
内部に入ると窓がないので真っ暗だが、目がなれると無数の大理石の柱が壮観だ、
その上のまだら模様のレンガのアーチが見えてくる。建物の隙間からレザー光線の
ように太陽光が射し込み、積もったほこりが舞い上がっているのがよくわかる。
街中を歩いて、道すがらのぞいた、家々の庭には必ずパティオがあった。その周り
にはたくさんの花鉢が飾られ、きれいに手入れされている。そこの住人と目が合うと、
もっと見てやってくれと自慢しているようだ。
今回の旅のハイライト、グラナダに到着する。名曲「アルハンブラの想い出」アルハンブラ宮殿は
あの曲想にぴったりの、美しい建物だった。
箱根細工のような寄木箱を売っているみやげ物屋がたくさん並んでいる坂道を
上がった丘の上に位置しているが、建物の側面が深い谷になっているので、
谷の下から見上げる宮殿が一番美しい。特に真っ赤な夕陽に染まった姿が美しいが、
その昔、血なまぐさい闘争がここで繰り広げられた栄枯盛衰の歴史を呼び起こさせる。
この宮殿の敷地内にはパラドールがあり、ガイドブックには何ヶ月も前に予約しないと
泊まれないと書いてあった。 だめもとで、飛び込みで頼んでみたら家族用の一室がある
とのこと、他のホテルの3泊分くらいの値段だったが今夜はここに泊まるしかないと決めた。
確かに高いだけ価値のあるホテルだった。花と緑あふれる庭、広いテラスのある部屋、
夜のとばりにつつまれると漆黒の闇と静寂さはいっそう増し、「アランフェス」の美しい
メロディが聞こえてくるようだ。
ここで500年前にイスラム教とキリスト教の悲惨な戦いがあり落城した物語など、
イマージュは頭の中をかけめぐった。
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