ヴェネツィアのカーニヴァル(2000・冬）

2000/03/02 - 2000/03/05

　カーニヴァルの日程がいつもの年より遅かった事と、仕事の都合がいつもより早まった事で、念願のカーニヴァルに行けるぞ！と分かってからというもの、私の心中は尋常ではなかった。この時期のヴェネツィアのホテルが取れるとは思えないからだ。それもサン・マルコ付近ともなれば絶望的だろう。キャンセルのタイミングに、私の電話がもぐり込めれば・・・と言う奇跡的偶然に頼るしかない。これまでの様にメールやFAXには頼っていられないのだ。予測出来る会話の内容を思いつく限りメモを取り、あとは相手にどうか想像力と忍耐力がある事を祈ってダイヤルを回す。相手の言っている事は大方分からないので、とにかく私の話を聞いて貰って、イエスかノーかを答えてくれるように頼んだ。４件目が駄目だった時には、疲労も限界に来ていて、いっそリド島（ヴェネツィア本島の隣の島）で妥協しようかとも考えたが、もう一軒だけと電話をかけた（その前もそう思ってかけたのだが・・）。
　そして、努力と苦労と冷や汗の末、サン・マルコ広場近くの「モンテカルロ」４泊を手に入れた。「ふぅ〜っ。」

　さて、夢に見たカーニヴァルのヴェネツィアと言うと、世界中から集まった観光客と、思い思いに仮装した人々で、筆舌し難い雰囲気を醸し出し、国鉄サンタ・ルチア駅を降り立った時は面食らった。
　ヴァポレット（水上バス）に乗ってサン・マルコ広場までの移動の途中も、すれ違うゴンドラに、くぐり抜ける橋の上に、運河沿いのカフェテラスに、思い思いの衣装を纏った家族連れや恋人達が、まるで映画のスローモーションシーンのように私の目に飛び込んで来る。「ウッヒャァ〜！！これがカーニヴァルだよ！おっかさん！」私は既に夢の中にいた。

　　夜のサン・マルコ広場は、更にこの世のものとは思えない幻想的な光景だ。広場を囲む回廊の規則的なアーチに備え付けられた街灯は、柔らかい幻影となり、そこに存在する全てのものを現実から引き離す。特設ステージではアコーディオンの音楽に合わせて、アルゼンチンタンゴを情熱的に踊っている。アコーディオン弾きの巧みな指さばき、ダンサーの身のこなし、切れの良さ、ただものではない事は素人の私にも充分わかった。私はと言うと酒も飲まずに泥酔状態。「きれいだぁ〜。」

エリア ベネチア(イタリア)

サン・マルコ広場にて

サン・マルコ広場にて

サン・マルコ広場にて

この年の優勝作品“ベジタリアン”のグループ。頭部を覆う四角い箱がテーブルとなり、その上に色々な食材が乗っていた。なぜ、これが１位なのかは分からない。

サン・マルコ広場にて

隣町パドヴァから来た、パドヴァ大学の学生達と。この大学でガリレオ・ガリレイが１８年間教鞭を取った事は有名だ。

サン・マルコ広場にて。このようにアベックの仮装が目立つ。

サン・マルコ広場にて

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

これもパドヴァ大学の学生。

サン・マルコ広場にて。

昨年の覇者、“モーツァルトと踊り子”このピアノは可動式となっていて、広場をゆっくりと移動している。踊り子はピアノの上（次の画像）。当然、ピアノは生演奏。一番の人だかりを作っていた。

“モーツァルトと踊り子”の踊り子の方。背中に心棒が通っていて、これも可動式で、踊り子は自分で踊ると同時に、ゆっくり回っている。

“モーツァルトと踊り子”凛とした佇まいが更に人気を呼んだ。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

カメラマン。サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

サン・マルコ広場にて。

これがかの有名な“カフェ・ヒローリアン”カーニヴァルの期間中は仮装した人しか入れません。私はそのウインドーに顔を押し付けて覗いている。これって、中から見たら滑稽？

サン・マルコ広場にて。陽も落ちてくると、より幻想的。

サン・マルコ広場にて。

町中を闊歩している、妖精たち。

チョット東洋が入っている仮装。

サン・マルコ広場を鐘楼の上から見下ろす。