いぶれすさんのクチコミ全2件

２０１１年１２月１１日の規則改訂により、原則として乗車前の切符購入が大前提となりました。パスのヴァリデーションは、国際列車での入国を含め、使用開始日を含め自分で記入しておけば良い旨確認していますが、窓口が閉まっている場合はどのように対応するのか不明です。2012年2月21日現在、窓口での営業時間も表示されません。何らかの対応策は取る筈ですが、現在は想像するだけです。以下は昔話です。

ジュネーブ空港駅では夜中近くまで遠距離列車が発着しているのにもかかわらず、窓口は午後８時で閉まってしまいます。ジュネーブで宿泊するのであれば市内への公共交通料金は無料になりますから何の問題もありません。しかし、当日中に遠くまで行きたい場合はどうでしょうか。日本でスイスパスを手配済であれば、ヴァリデーションは車掌さんがやってくれますし、スイスパスをスイスで購入したい場合やスイス国内でしか購入できない半額カードを利用したい場合でも、実は、大丈夫なのです。
列車内でのみ販売している特別な切符があります。『予約付切符』（Billet d'abonnement)と呼ばれるもので、一旦、車内で正規料金を支払った上で、翌朝、最寄の主要駅で前日を初日とするスイスパスなり半額カードを予約切符を提出して購入する際、精算されるものです。当然ながら、スイスパスなら全額精算、半額カードなら半額が精算されます。

このシステムは、夜遅く出発する列車だけでなく、昼間にドイツ、イタリア等の周辺国からスイス国内への直通国際列車を利用する際にも利用できます。せっかくの直通列車なのにパスを買うだけの為に国境駅で降りなければならないのでは直通列車の意味が無くなるからです。さらに、スイスパス等を宿に置き忘れた場合でも同様に利用できます(この場合のみ手数料がかかります。調べたところ2011年８月時点でCHF5です）。
http://www.sbb.ch/en/station-services/services/sbb-customer-service/travelling-without-a-ticket.html

私が、利用したのは1999年ですから随分昔の話ですが、未だに列車内でスイスパスなり、半額カードを直接購入できるという話は聞いたことがありませんので、現在でもこのシステムが通用するのは確かでしょう。

二等スイスパスを購入し、込み合う時間帯、荷物を持った時など好きな時に一等に格上げできます。しかも、10日間程度の行程なら、たとえ全ての区間で格上げしたとしても全体の料金は一等スイスパスを買うより安くなります。
例えば、チューリッヒ空港からベルンまでの格上料金は、僅かにCHF17.00
運賃の高い私鉄を含むチューリッヒ空港からツェルマットまででもCHF39.50
二等から一等への格上げの代金は、乗車する区間の運賃での差額ではなく、意外にも半額カードと同等に、差額の半額になるのがこんなに安い理由です。
格上切符は指定の日、区間のみ有効で、乗車前なら何時でも買えますし、窓口だけでなく自動販売機でも購入できます。

一般的な例で、チューリッヒ→グリンデルヴァルト→ツェルマット→ルツェルン→チューリッヒ空港を４日間フレキシーパスを使ったとして比較してみましょう。
一等と二等のパスの差額は、約\15,000ですが、たとえ全行程で格上げしたとしても、追加料金の合計は約\9,000で済みます。

私は、スーツケースを抱えている旅行初日と最終日のみ４年連続で格上切符を購入していますが、一度だけジュネーブ駅で若い駅員が間違えて半額とせずに全差額を請求してきたことがありました。事前に半額料金での１等と２等の料金差額を確認しておくことをお勧めします。