TOTOさんさんのクチコミ全6件

藤原新也さんの自伝小説「鉄輪」を読んで以来、訪ねてみたいと思っていた鉄輪温泉。町のいたるとこで熱湯がほとばしり、湯煙がもくもく。猫の写真を撮ろうとしゃがんだら、排水溝から立ち上る湯煙で、お尻が熱～い。こんな地熱パワー全開の温泉地ははじめて。こんな場所で藤原さんは思春期を過ごしたんですね。年月はずいぶん経っているけれど、写真にあった「谷の湯」や「廃屋」、「商店」などを見つけてうれしくなりました。

まずは、豪壮な木造2階建ての建物に目を見張りました。中に入ると高い天井、浴場は一段下がった場所にあります。シャワーやカランはなく、大き目の浴槽が一つ。お湯が熱いのなんのって。なんとか体を沈めます。熱～い。でも名物風呂に入ったという満足感に包まれます。湯上りは周辺をぶらぶら。すぐ隣がピンク系の歓楽街だったり、あの西鉄ライオンズの稲尾投手の生誕地との幟がそよぐ神社があったり、興味津々。町歩きもなかなか楽しいです。

格安素泊まりプランなので、あまり期待はしてませんでしたが、とてもコストパフォーマンスの良い宿でした。外観とロビーは洋風で、アロハシャツを着た若いスタッフが迎えてくれ、好感がもてます。客室は和室。予約は山側の部屋でしたが、空きがあったからか、海側の部屋に案内されました。さりげない心配りがうれしいですね。客室は和風。別府湾の眺めも良く、寛げます。ベランダや外観は少し古い感じですが、館内は清潔。展望大浴場は6階にあり、「二條泉」と称される名湯があふれています。泉質は炭酸水素塩泉。柔らかなお湯で、湯上がりもさっぱり。部屋では無線LANEも使え、インターネット環境も良好でした。

鬼怒川で温泉に入る前に、昼食もとりたいと思い、下今市で途中下車。駅から5分ほど歩くと国道119号、その左手の分岐点・追分に、大きな追分地蔵尊が鎮座していました。可愛らしいお地蔵さんというより、威風堂々とした大仏様みたい。高さ約２メートル、丸彫り石地蔵の坐像としては東日本有数とか。地蔵尊をお参りをし、国道を200mほど日光方面に向かった左手には造り酒屋（渡邊佐平商店）が。生酒の小瓶を購入したら、これが私好みの味でご機嫌。昼食は、国道から会津西街道の旧道を入ったところで見つけた茶そばの「やぶ定」。ここも美味しくて大満足。地味だけどまた訪れてみたい町です。

昭和3年に湯宿として開業した「東海館」。廃業後はその貴重な木造建築を後世に伝えるための文化施設(日帰り温泉入浴もできます)になっています。館内に足を踏み入れると、廊下や階段、客間の入口などに施された和風の建築美に目を見張ります。館内を見学した後は、裏に流れる松川畔の散歩道がおすすめ。東海館から通りに出て、橋を渡って少し上流に行くと川沿いに下りる階段があり、そこから散歩道が続いています。川沿いから眺める東海館はなかなかいい感じで、かつての湯宿の風情が漂っています。

ヨガなどを行い、体調を整え、美味しいものを食べのんびりすることで、元気になれる宿泊施設です。目の前に富士山、眼下に甲府盆地が望める絶景のロケーションで、建物はアジアンテイストのユニークな木造建築。日帰り、一泊二日、二泊三日、長期滞在など色々なプランがあり、それぞれで独自の健康増進プログラムを設定できます。整体の先生が肩こりを解消するための正しい枕の使い方をアドバイスしてくれたり、オプションでは、森林セラピストと森の中を歩く森林セラピーや、自立神経バランスや末梢神経循環バランスを器械で調べ、精神保険福祉士がライフスタイルカウンセリングをするものも。旬の素材を生かした「セラピーランチ」も絶品。ヘルシーでとにかく体が喜ぶ優しい味です。