蘇州在住6年、数えきれないくらい高速鉄道に乗りました。慣れがあって、旅行者の目線になっていない部分もあると思いますが、高速...
続きを読む鉄道の切符の買い方についてご参考になれば。
先ず、上海を出て蘇州を通る高速鉄道には2路線あります。城際高速鉄道(=都市間高速鉄道)と呼ばれる上海と南京を結ぶ路線と、京沪高速鉄道(=北京・上海間高速鉄道)と呼ばれる遠距離鉄道です。上海~南京は最短で1時間半ほど、上海~北京は最短で5時間ほどです。
とは言いながら、これらの新幹線は支線にも乗り入れていますので、南京や北京以外の都市へ向かう高速鉄道もあります。中国では、在来線と高速鉄道のゲージ(レール幅)が同じですので、新幹線から在来線に乗り入れることが簡単にできます。主に新幹線区間のみを走るのが高鉄(Gで始まる番号)、在来線にも乗り入れるのが動車組(Dで始まる番号)です。その反動として、せっかく新しく作った新幹線と在来線のダイヤが直接に関係・干渉しますので、どこかでダイヤの狂いが生じると、回復のための調整が非常に難しくなります。これが、2年ほど前にあった衝突事故の遠因になっています。
さて、京沪高速鉄道は、商都上海と政都北京を高速で結ぶのが目的ですので、少し都市を外れたところを通っています。蘇州では、蘇州北駅という蘇州の中心から10kmほど離れたところに止まります。駅の周囲は昔の岐阜羽島駅のようで、観光客には関係のない駅でした。しかし、2013年の末に地下鉄2号線が開通する予定ですので、そうすれば4元(=65円)くらいで蘇州市内へ行けます(途中で蘇州駅も通ります)。ですから、これからは蘇州北駅も嫌う必要はありませんが、鉄ちゃんでない観光客の方は、城際高速鉄道(=上海と南京間高速鉄道)を選択下さい。1時間に4本くらいの便があります。他の方のクチコミにもありますが、蘇州駅は旧蘇州の街を囲む堀と城壁のすぐ北側にあり、到着から蘇州の雰囲気が味わえます。
もう1つ、蘇州にも蘇州駅と蘇州北駅があったように、上海にも上海駅と虹橋駅があります。地図で確認下さい。上海駅は繁華街である南京路や観光地の外灘に近く、虹橋駅は虹橋空港(羽田から直行便のある空港)に隣接しています。出発便の数に大差はないので、便利の良い方を選びましょう。
本題の切符の買い方です。
中国では、高速鉄道の切符を買う際には、身分証明書を提示しなければなりません。在来線では不要です。この目的は、政都である北京に、短時間に反政府勢力が終結するのを防止するためと言われています。以前に、法輪功事件というものがありましたので。
中国人は、クレジットカードと同じくらいの大きさの身分証明書を持っていて、これを自動販売機に通すことにより、自販機で切符を買えます。しかし、外国人はパスポートを提示することになりますので、窓口へ行かなければなりません。窓口では英語が通じる場合もありますが、面倒です。しかも、窓口には自販機の使い方が分からない田舎出の中国人も沢山並びます。時間が掛かります。その上、目的の列車をメモして窓口で渡しても『メイヨ(=無い)』の一言で何のフォローもありません。
ですから、個人旅行で鉄道に乗って見たいと思う方は、旅行社かホテルのコンシェルジェに、概略の出発時間と駅名を教えて手配してもらうことをお勧めします。1枚当たり20~40元くらいの手数料を請求されるかもしれませんが、日本語か英語が通じて間違いが少ないという点だけでもその価値はあります。この場合にもパスポート番号は必要ですが、パスポート本体を渡す必要はなく、コピーでも番号のメモのみでも構いません。
他のクチコミにある通り、市内の各所に切符売場があって5元の手数料で切符を販売してくれますが、英語が通じる率は極めて低いですので、メモは必須です。たとえば、『10月8日 10~11時 虹橋→蘇州 1等 1張』と書けばそれに近い切符を売ってくれるでしょう。1張というのは1枚のことで、2枚必要なら2張と。値段としては大差ありませんおで1等をお勧めしますが、1等が売り切れの場合もありますので、『メイヨ』と言われた場合には、1等を消して2等と書き直して見て下さい。なお、市内の販売所で買う場合も、もちろんパスポート番号は必要です。
どうしても『全てを自分でやらなければ気が済まない』という方には、写真付きの解説をそのうちにアップしたいと思います。
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投稿日:2013/10/07