マレーシアの有名な観光地、マラッカへは、普通、KLからバスで行くのだが、オプションツアーに、列車で行くプランがあったので...
続きを読む、申し込んでみた。
2001年頃に新設されたKLセントラル駅を朝7時半、シンガポール行き急行列車に乗る。今回はツアーガイドがホテルから同行、切符などもすべて手配されていた。
KTM(マレー鉄道)は、KL周辺のコミュータ(通勤電車)と、KLを基点にした長距離列車(KTMインターシティ)の2つがある。最近電車特急(ETS)が、KL郊外のイポー‐スェレンバン間を走り出したが、長距離列車は基DL牽引の客車で、主要区間は、KL-シンガポール間だ(それでも日に3往復前後しかない)。
隣にはシンガポールからの夜行が到着している横を列車は出発、急行列車に相当し、二等車と一等車、軽食のみ販売の食堂車、電源車を連結、冷房付、座席は全席リクライニングシート、客車は韓国製で、機関車は日本製だ。扉は自動ドアではなく走行中も開け放し、夏のバカンスには外客がかなり利用するが、そうじゃない季節の平日は、乗客も少ない。
クアラルンプール郊外で複線電化の終端スェレンバンに到着すると、次はマラッカ最寄のタンピン駅までの50kmは無停車(というか、この間、旅客用のまともな駅がない)。
しかし列車は一向に出発しない。ガイドが言うに、線路が高温で曲がり、保線中のため1時間出発が遅れるという。これが日常で、列車が遅れないほうが珍しいあたりが南国らしくおおらか。乗客は全く動じない。そもそも東南アジアの鉄道に乗客は(私も含め)スピードを求めていない。そういう人は、もうこのころから安かった飛行機を使うか、バスを使うのだ。食堂車で時間をつぶせるうえ、各車ビデオ放映まで行っている。
列車は、1時間遅れで、昼前、タンピンというこれまたのどかな駅に着いた。内陸の駅、海峡の名のとおりマラッカは海沿いの街、ここからマラッカまでは38kmだ。
ただし、既にツアー用の車が駅で待っていた。マレーシア自慢のプロトン車で楽々港町を貸切旅行、世界遺産になってる港町に着いた時には、モスクからコーランの大音響が鳴り響いていた。
なお、高速道路でKLからマラッカまで行くと150km足らず、2時間で行ける。金を費やして時間まで浪費するところが南国旅行の醍醐味なのだ。
話はそれるが、マレー鉄道の夜行列車は、日本で使ってた寝台客車、14系や24系を貰い、JR時代のまま寝台列車として使われているが、もともとマレーの2等寝台は、わが国のA寝台に匹敵する設備で、一等寝台は個室である。
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投稿日:2012/10/02