歌川広重の浮世絵「東海道五拾三次」に魅せられて、<br />広重が愛した道を、自分の足で歩いてみたくなった。<br /><br />と書けば、なんとなく上質の旅行記のように感じるか。<br />本当のところは、２週間前に某テレビ番組に魅せられて、<br />ただ思いつきで始めてしまった企画でございます。

「東海道五拾三次」を歩く　　七、藤沢～平塚

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2014/05/24 - 2014/05/24

51位(同エリア1573件中)

#歴史・芸術

おま。さん

歌川広重の浮世絵「東海道五拾三次」に魅せられて、
広重が愛した道を、自分の足で歩いてみたくなった。

と書けば、なんとなく上質の旅行記のように感じるか。
本当のところは、２週間前に某テレビ番組に魅せられて、
ただ思いつきで始めてしまった企画でございます。

エリア

藤沢・江ノ島(神奈川)

旅行の満足度: 3.5

観光: 3.5

グルメ: 4.0

同行者: 一人旅

一人あたり費用: 1万円未満

交通手段: JRローカル徒歩

それにしても、おなかがすいた。
実のところ、１時間も前からおなかが鳴っている。

しかし、これまでの反省を活かして、
今回は事前にお店を調べておいた。

藤沢本町駅近くにある創業１５０年のうなぎ料理屋。
その名も・・・　「うなぎや」

ただ、とっくのとうに閉店した。
てとこまで調べたので、結局、アテはない。
お店はテキトーなとこに入るとして、
とりあえず、歩くしかない。

さすがに、宿場町に入ると、
急激に見どころが湧いて出てくる。

なんと、あの源義経の首を洗ったとされる井戸が！

本来なら読者の皆様に詳しく説明すべきところではあるが、
文が長くなるので、是非ググッてもらいたい。
イチオシ

で、そんなこともあってか、
義経さんのお兄ちゃんは近くに白旗神社を建立。

全国にある白旗神社の多くは、お兄ちゃんを祀ってるのに、
ここではお兄ちゃんではなく、ご祭神は義経ちゃん。

祟りを恐れたのか？
そしてまた、見どころがなくなる。
するとまた、おなかが鳴り出す。

ここら辺はなぜだか中華料理屋が多い。
しかし、先ほどテキトーに入るとは言ったものの、
なんとなく中華な気分ではない。

かと言って、マックでもない。

ラーメン屋なんて、とてもとても。

こんな感じだから、いっこうに食事にありつけない。
せっかく久しぶりに見つけたお店も
マック、すき家、リンガーハットの３巨頭。

一瞬でもすき家に心傾いたが、
町中にひっそりと佇むとある料理屋ののれんが、
ボクのハートを射抜いた。

「おばんざい　ふく助」

自宅を改装した料理屋さんで、
おかみさんの温もりを感じる、マザコン男子にはたまらない店である。
心の充電完了。
よしっ、旅を再開するぞ！

しかし、道はつまらなさを増していく。
つまらなさに耐え抜いて、ようやく茅ヶ崎駅近くだというのに、
ウォーカーの宿敵・ランナーが出現！！

こっちが「ゆっくり」「のんびり」を愉しんでるというのに、
セカセカとした態度で、その愉しみを踏みにじる。

昔、通知表に「落ち着きがない」と書かれたに違いない。
ランナーへの憤りは収まらないが、道はつづく。

相変わらずつまらない道を歩きつづけると、
やがて左富士の名所・鳥井戸橋に到着。

左富士とは、
東海道を日本橋から京都へ歩く場合、いつもは右手に見える富士山が、
左手に見える風景のこと。

あっ、説明しちゃった・・・

ん、まてよ？
今まで右手にも見ていない富士山を
都合よく、ここで左手に見えたりするか？！
しかも、今日に限って空にモヤが。

そう誰にでもなくボヤきながら橋を渡ろうすると、
まあ、ステキ♪
うっすらながらも、富士山さんがお見えでいらっしゃる。
富士山さんの興奮冷めやまぬまま、
つづいて、右手に大鳥居が出現。

鳥居の先にある鶴嶺神社には、
義経の手植えのイチョウがあるらしいので、是非行きたい。
しかも、
神社までの道は、江戸を彷彿させる松並木がつづく。

が、５分ほど歩いたのに、松並木しか見えない。

更に歩くこと５分、ようやく神社に到着。
こんなに遠かったとはっ

更に更に、真実とは時に残酷である。

「境内にある大イチョウは、源義家のお手植えで・・・」

えっ？！
義経の手植えじゃね〜！！
当然、旧東海道へ戻るのにも１０分。
無駄足を踏んでしまった。

と先を急ごうと思ったとき、
「国指定天然記念物」の文字を見つけた。

それは、旧相模川橋脚。
どうせ「ここに柱があった」的なモノと思い、
完全にスルーするつもりが・・・

鎌倉時代に架けた橋の一部が残っているとは！！

旧相模川橋脚名所・史跡

 国指定天然記念物 by おま。さん
そして、この相模川を越えれば・・・
そこは、平塚宿。

時刻は１６時０分。
戸塚を出発してから６時間４１分。

平塚宿名所・史跡

 観光客慣れしない宿場町 by おま。さん
ここで終わらないのが、この旅行記。
せっかくの湘南エリアなので、海へ行く。

さすが、平塚。
駅前でも観光客に媚びないのが、平塚スタイル。
だけど、
サッカーファンに媚びるのも、平塚スタイル。
住宅と防砂松しかない道を１５分も歩いて
なんとか海に到着。

あれ？

ビールでも飲んで、旅の疲れを癒そうかと思ったのに、
海沿いにレストランがない！！

コンビニもない！！

自販機すらない！！

ない！ない！ない！　・・・ああ、現実逃避。
砂浜に咲く花に、生命力を感じた。
遠く見える伊豆半島に、希望を感じた。
優雅に舞う鳥に、自由を感じた。
波にさらわれそうな砦に、儚さを感じた。

イチオシ

・・・自分らしくない。

こんな詩的な文を書いたって、
ビールが湧いて出てくるわけでもあるまい。

帰ろ、帰ろっと。
お地蔵さん。

なので、帰ろ、帰ろっと。
イチオシ

帰り道。
行きとは違う道を歩いていたら、
前方に立ちはだかる見事な松。

こっちが正解！
住宅と防砂松だけの道とは大違い。
● 本日の反省 ●

ぴんぽんぱんぽぉ〜ん。

今回は道を間違えなかったおまさんに連絡します。
次のことについて、反省してください。

(1) 今回旅に出たキッカケは、１００％自分の意思ですか？
　　誰かに「東海道に行けば？」と言われたからではないですよね？

(2) そのため、ウォーキングシューズを買わないまま旅立って、
　　足にマメまで作ってしまいましたよね？

(3) ラストはビールにこだわりすぎですよね？

以上のことを反省し、次回の旅に活かしてください。

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この旅行記へのコメント（4）

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前日光さん 2014/08/08 23:48:46

他の旅行記は、まだきちんと読んでいないのですが。。。

おま。さん、こんばんは。

台風くんの行方が気になる今日この頃です。

私、おま。さんの旅行記って、考えてみたらこの「東海道〜」シリーズと「行田市民の一生」しか、きちんと読んでないのかもしれませんが、個人的にとても好きな態度、生き方でして。

ホントは、こんな旅行記を書いてみたいんですよ〜
なのに文章が長くなってしまうので、まだまだ修行が足りないと(_ _ )/ハンセイです。

目指せ、「おま。ワールド」と、心に誓うのですが、キャラクターの違いって如何ともし難い？
ゴーイング・マイウェイしかないのかな？

まぁ、いずれにしても、読後に感じるまったり感とでもいうのか、と〜ってもチャーミング！
この線で、これからもお願いしますよ。

前日光

おま。さんからの返信 2014/08/11 09:48:15

RE: 他の旅行記は、まだきちんと読んでいないのですが。。。

そんなことを言われると、
ついつい「天狗」になっちゃうのですが。。。

とにかくゴーイング・マイ・ウェイがイチバン！

書き手が楽しければ、その楽しさが読み手に伝わる。
と勝手に思い込みつつ。

さて、週末、台風が接近する中、
苦渋の決断で千葉県を旅してきましたので、
近日中に旅行記をアップしますね。

おま。

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mistralさん 2014/05/29 14:23:01

思わず笑いが・・・

おま。さん

mistralと申します。
旅行記への投票をありがとうございました。

平塚の旅行記にお邪魔しました。
コメントに思わず笑いがこぼれてしまいます。
おま。さんがあちこちで出会われる景色に
意味づけをして、コメントをつけられて、
最後のあたりも・・・楽しかったです。
これからもよろしくお願いします。

　　　　mistral

おま。さんからの返信 2014/05/29 16:23:15

あのようなモノですが、

mistralさん！
コメント、ありがとうございます。

「だれかの旅の参考に」を目指して旅行記を書いておりますが、
イマイチその才能がなく、
どうしもあのようなモノになってしまいます。

あのようなモノですが、これからもよろしくお願いします。

おま。

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