いろんなことを考えてしまいます
- 4.0
- 旅行時期:2023/11(約1年前)
-
by たびたびさん(男性)
鹿児島市 クチコミ:212件
西南戦争の銃弾跡は、鶴丸城の御楼門を入った正面のところにもあるし、より分かりやすいのは道を挟んだ東の方かな。私学校跡の石垣の方にも無数に残っています。西南戦争の痕跡なのですが、これを見て何を感じたらいいのか。幕末から戊辰戦争まで多くの犠牲を払って明治政府ができるのですが、そこまで薩摩藩は常に勝者の立場。それが一転、西南戦争でそれまでにない規模での犠牲者を出すことになる。しかし、その大きな犠牲からも平和や非戦の思想は生まれませんでした。結局、日本は日清戦争、日露戦争、日中戦争から太平洋戦争まで突き進む。司馬遼太郎は、日清戦争、日露戦争をちょっと美化して、日中戦争や太平洋戦争と区別する姿勢がありますが、果たしてそういうことなのか。幕末の志士たちは、自らの死が新しい時代を開くのだという思想を持っていたのですが、明治の元老たち以降、もしかすると日本はその思想からずっと逃れることができなかったのではないか。人命を軽んじた戦争末期の将校たち。牟田口廉也なんかもそうした流れの中で生まれた怪物なのではないか。いろんなことを考えてしまいます。
- 施設の満足度
-
4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- バリアフリー:
- 3.5
- 見ごたえ:
- 3.5
クチコミ投稿日:2024/08/31
いいね!:2票