近くにシャクシャインの古戦場

3.0
旅行時期：2020/06（約6年前）

長万部クチコミ：26件

噴火湾沿いの函館本線の駅で、昔は瀬棚線が分岐する主要駅だったのでしょうが、今では寂れた八雲~長万部間の途中駅に転落しています。
特急は通過、1日上下12本の普通列車が停車しますが、勿論、無人駅（2020年現在）。
別棟の小屋にトイレがありました。
駅舎がある単式ホームと、26、7段の跨線橋で渡る島式ホームがあります。
跨線橋は、味のある木製の階段でした。

駅を降りて右手に少し進むと、国縫小学校があり、その校庭の片隅にアイヌの古戦場の碑が立っていました。
校庭の広場で戦った訳ではなく、背後の木の茂みの奥に流れる国縫川で対峙し、松前藩とアイヌの長、シャクシャインが激戦を繰り広げたそうです。
松前藩の圧政に耐えかねて反乱を起こし、松前を襲うべく静内からここまで進軍してきたシャクシャイン軍ですが、ちょうどこの国縫川の辺りで松前藩本軍とぶつかったそうです。
しかし、ちょうどここが両軍の天王山となり、その後、シャクシャイン軍は後退を重ね、例の和睦だまし討ちへとつながっていきます。

訪れた日は視界もよく、国縫川の河口の噴火湾の向こうには駒ケ岳の姿が見えていました。
当時、両軍の兵士たちも見た光景でしょうか？　
シャクシャインの戦いは、駒ケ岳が山体崩壊して現在のような形になってしまってから間もなく勃発しました。