荒れる冬の日本海へ

3.0
旅行時期：2019/11（約6年前）

七飯・江差クチコミ：48件

冬期は1日1便、奥尻島までのフェリーが出ています。
奥尻島の島内事情が分からず、江差で食料などを予め調達しようと思いましたが、江差港フェリーターミナル内にはお店がありません。
港近くにはスーパーも無く、ようやく見つけたのは、フェリーターミナルから国道に出て、かもめ島方向に少しのところにあるローソン江差姥神店でした。
フェリーターミナルには、出港の1時間ほど前から開くきっぷ窓口と、トイレ、ロッカー、テレビの置かれた待合室があるのみです。
椅子に寝転がっている人や普段着姿の家族連れなど、特にこの時期、おおよそ地元民しか使わないフェリーターミナルのローカルな雰囲気が感じられました。
出港し、防波堤を抜けると、冬の日本海の洗礼が待っていました。
甲板に出ると、ビル3、4階はあろうかと思われる船体をすっぽり包み込むほどの白い波濤にぶつかり、波しぶきをかぶりました。
魚は降ってきませんでしたが、小さな海藻が体に付着しました。
手すりにつかまっていないと立っていられないほどの揺れに、鉛色の空から打ち付ける霰と、しばらく港の風景を眺めた後は船室へと退散しました。
塩っぽくベタベタして冷えた体を温めながら、奥尻島の島影に入るまで、揺れの影響が少ない寝転んだ姿勢で過ごしました。