進取の気風
- 4.0
- 旅行時期:2018/11(約7年前)
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by はちのすけさん(男性)
下鴨・宝ヶ池・平安神宮 クチコミ:85件
明治維新後、東京遷都で京都は衰退していった。そんな古都を救う一手として繰り出されたのが、琵琶湖疏水計画だ。琵琶湖の水を約20キロ離れた京都に水路で導くことで、水と物資運搬という産業の基盤を強固にしようというものだ。逢坂の関を越えて湖水を都にもたらすという計画は、時の権力者にとって蠱惑的なものだったらしい。豊臣秀吉などあまたの権力者がプランを立てたが、あまりの難工事に挫折を繰り返した。その難工事の指揮を執り、やり遂げたのが当時21歳の若者だったから驚きだ。かくして出来上がったのが、この水路閣である。古代の首都を巡ってみると、その衰退に驚かされる。明日香、奈良、鎌倉。これらのまちと異なり遷都後も京都が隆盛を保ったのは、奇抜な水路やこうした若者の出現に代表される進取の気風があったからだろう。そんなことを感じ取れるレンガの遺構でもある。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- アクセス:
- 3.0
- 人混みの少なさ:
- 3.5
- 見ごたえ:
- 4.0
クチコミ投稿日:2019/09/23
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