元国宝だったという歴史を踏まえながら巡ると良いお寺です
- 4.5
- 旅行時期:2018/12(約5年前)
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by ケロケロマニアさん(男性)
長崎市 クチコミ:89件
長崎のお寺といえば、やはり現代の観光客的視点からは、どうしても原爆の被害をまず想定して巡るべきなのだと思いますが、このお寺に関しては、特にその視点が重要だと思います。
と申しますのも、ここは戦前までは国宝に指定されていた名刹だったとのことで、その秀逸なお寺の歴史が、20世紀半ばの一発の原子爆弾によって、その殆どが瓦礫に付してしまった、という悲しい史実があります。
見方によっては、巨大な観音像や足元の亀像、入口の鎮魂の鐘など、少しやり過ぎかなと思えてしまう観光客としての視点もあるかと思いますが、その歴史を踏まえると、どうしても悲しさが募ってしまいます。
このお寺のもう一つの見所として、世界で二番目の規模を誇るフーコーの振り子、というのがあって、世界最大のはロシアにあるそうです。示唆的に見えたのは、米国DCのスミソニアンにあるフーコーよりは大きい、ということを示したフーコーの振り子規模順位表、みたいなので、さりげなく、原爆を投下した国に対する対抗意識なのかな、と感じました。
尚、このフーコーの振り子は地下にありますが、そこに続く通路の上部に、原爆で焼け残った、国宝時代の福済寺の片耳が焼け落ちた雲版、という貴重な展示も見られますので、こちらも是非お見逃しなく…。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 見ごたえ:
- 5.0
クチコミ投稿日:2018/12/26
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