5月までの雪山はフル規格アイゼン必須
- 4.0
- 旅行時期:2018/05(約8年前)
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by しそまきりんごさん(男性)
増毛・雨竜 クチコミ:79件
日本有数の豪雪地帯を背後に控え、その前面で日本海に面し、春遅くまで雪が残り、その白い山容が美しい山である。
5月は日差しも明るいが、春山登山と言っても、一部の稜線などを除いて、まだ厚く雪が残ったままで、春スキーにも人気の山である。
もっとも、麓の専用スキー場は営業しておらず、登山道に沿って続く尾根のバックカントリーだ。
勿論、登山として楽しんでもよいが、スキーは無くても、スノーシューは必要である。
今回は、暑寒コースを行ったが、往々にして、ほとんどの道程でスキー、スノーシューで事足りるが、最後の山頂台地に上がる手前の急登だけは、前歯が付いた12歯以上のアイゼンが必要である。
スノーシュー&軽アイゼンで挑んだ先客は、ここでどうしても歯が立たず、山頂を諦めて引き返していた。
それでも登っている人は、皆、フル規格のアイゼンで直登していた。
傾斜は45°あまりあり、距離もそれなりにあるため、滑落したらタダでは済まないだろう。
ちなみにスノーシューのみで挑んだ自分の場合は、ハイマツなどが露出している登山道右手の方へとかなりトラバースし、急傾斜地を一つ一つ雪を削って足場を作りながら行ったところ、かなりの時間を要したが攻略することができた。
同区間をアイゼンで直登した場合の4、5倍はかかった感じだ。
夏山ではあまり気にならないだろうが、暑寒コースにおいては、急登が2ヶ所ある。
7合目手前とここ、頂上台地直前であるが、7合目の尾根の方は、積雪期の場合、左手に巻いて、やり越すことができる。
訪れた5月中旬は、雪が減ってきていて、稜線の一部が露出しているが、この登山コースの場合、登山道(尾根)の左手は雪が吹きだまっていて、積雪面が山頂台地直下から麓付近までずっと繋がっていた。
また、木も登山道左手の方が比較的少ない。
バックカントリーが楽しめるのは、台地直下から2合目、つづじヶ丘付近までのようである(山頂付近はかなり溶けていた)。
2合目より下では、樹林密度が少し濃くなり、傾斜もかなり緩やかになるためか、雪はかなり積もっていたが、シュプール跡は見つからなかった。
ちなみにキャンプ場のある暑寒荘から2合目までは、登山道目印のピンクのテープがかなり頻繁に下がっており、特に暑寒荘から一気に上がった後の緩やかな幅広の台地に至っては、樹林下で山頂が見えず、傾斜方向も分かりにくいので、かなり重宝した。
なお、2合目つつじヶ丘は尾根が細っており、この時期、雪の解けた登山道を靴で行くか、不安定になりつつある雪庇上を恐る恐る行くかという状態であったが、区間は短い。
この山の山開きは6月中旬であるが、5月上中旬の休日などは、2、30人ほどのスキー客が訪れていて、暑寒荘前の駐車場はすでに埋まりかける具合に混んでいた。
山開きシーズンになると、これが駐車場に入りきらず、道に飛び出すほどになるとのことである。
遅くまでスキーが楽しめる上、山頂からは周囲の樺戸山塊の南暑寒別岳や群別岳が美しく、留萌方面など、弧を描いて伸びる日本海を見下ろすことができた。
訪れた時は、残念ながら札幌方面や利尻山など、遠くの方はかすんでいて、よく見えなかった。
積雪期なので、思うようにスピードが上がらず、思わぬタイムロスも重なり、登りは4時間近くかかってしまったが、帰りは3時間ほどで下山できた。
なお、登山口と増毛の街との往復は、重い冬山用具を背負ったため、走ることができず、歩きで2時間ずつかかった。
登山中、水は2Lペットボトル1本を消費した。
暑寒荘のところには、飲料の自販機などは見当たらなかった。
また、この時期、トイレもまだ閉鎖されているので、注意である。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 2.0
- 景観:
- 4.5
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- バリアフリー:
- 1.0
クチコミ投稿日:2018/05/14
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