長崎に投下された原子爆弾に関する資料を扱っています。
- 5.0
- 旅行時期:2017/09(約7年前)
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by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん(非公開)
長崎市 クチコミ:57件
昭和30(1955)年に開館した長崎文化会館原爆資料センターを前身とし、展示スペースが手狭になったことと建物の老朽化により、被爆50周年事業として同会館は取り壊され、代わって現在長崎原爆資料館が平成8(1996)年に開館しました。
入場料は一般200円となっており、券売機での購入となっています。長崎の原爆投下である昭和20(1945)年8月9日午前11時2分にちなむものの展示が多いのは広島と同様です。爆風によって折り曲がった鉄骨や破壊された煉瓦造りの建物など、祈りの街長崎ゆえ多かった瓦礫は、ふたつの都市の違いを粟らしているように思えます。
ただ『原爆の開発』とそれに繋がる『核兵器廃絶運動』に関する展示には力を入れており、解説をよく読まないとわからない内容が多い中で『視覚的』に直感的にわかるようになっているものが多くあり、原爆投下の『その後』に重きを置いている『想い』みたいなものを感じました。
また被爆50周年という年に対し長崎市は特に重きを置いているところがあり、ラッセル=アインシュタイン宣言の当事者である二人を取り上げたり、核兵器開発の歴史が五角錐となり、長崎を指すなど、見ただけでわかるか若しくは『なぜこんな風になっているか』という疑問を投げかけるにはすごくわかりやすいものになっていると思います。
なにかにつけて広島とは比較されますが、やはり新しい分だけ観覧者の低年齢化に対応している努力を感じます。また国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館との間に連絡通路が設けられているのも、観覧者に見学を促す姿勢を感じます。勿論ハードの面とソフトの面は全く違うものであり、通路で繋がっていてもそれぞれの施設を訪れる観覧者が100%行き来をしている訳ではありません。
あまり良い言い方ではありませんが、近年『平和教育』の一環として、修学旅行で原爆記念館を訪れる学生達が多く見受けられます。勿論学校行事にケチをつける訳ではありませんが、一般団体を含め記念館を訪れる大勢の観覧者がほぼ同時刻に訪れていることがわかります。個人客と違っていくつの観光地を巡る『ツアー』の場合仕方がないところもあるのでしょうが、せっかくの来訪を『人の波』を見るだけで帰らなければいけないシーズン中の現状を変えることができないものかと思います。
私も高校の修学旅行で長崎は訪れている『はず』です。しかし『平和記念像』と『旧浦上天主堂鐘楼』しか覚えていません。その頃近代・現代史に興味がなかったと言えば確かにそうなのですが、覚えていない理由は『人』しか見ていないからだと思えて仕方がありません。長崎市の運営であり開館時間の延長は市議会の採択なしではできないことかも知れません。しかし形だけの『資料館』とするのか真の『資料館』とするのかはちょうど過渡期になっているようにも思えます。
多くの原爆を語る施設が被爆50周年と前後して大きく変わったという事実。ということはそれ以前に長崎を訪れた者にとっては初訪問となる事実を踏まえてそのように感じました。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 5.0
- 浜口町電停から徒歩8分。
- コストパフォーマンス:
- 5.0
- 入場料200円は安いと思います。
- 人混みの少なさ:
- 1.0
- 団体と修学旅行でまともに歩けませんでした。
- 展示内容:
- 5.0
- 着眼点が素晴らしいと思います。
- バリアフリー:
- 5.0
- スロープは切ってありましたが良くわかりませんでした。
クチコミ投稿日:2017/10/07
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