三門特別公開（第50回京の冬の旅）。

5.0
旅行時期：2016/01（約10年前）

by azuraさん（非公開）

東山・祇園・北白川クチコミ：116件

禅宗寺院の三門としては日本一の大きさ。
（三門としては、知恩院の三門が大きい）
三門として最古、二層部の天井が最も高いと
３つも日本一を誇るそうです。

建物から大きくせり出した屋根が特徴ですが
その為、桃山時代に起きた地震の後
豊臣秀吉による修復が行われ、その際に
屋根を支える「太閤柱」が追加されたとの事。

建物は室町時代に創建された為
とても太い杉の一本柱が使われていますが
以降の時代では、この様な立派な木は
国内産では無理とのこと。奈良の大仏殿と
同じ建て方の構造はとても珍しいらしく
東福寺三門の公開時には、多くの建築家の方
が訪れるそうです。

極楽浄土を再現された二層部分には
宝冠釈迦如来（悟りを開いた瞬間のお釈迦様）
がおられ、頭に冠を頂き、手はいつもの位置
ではなく座禅スタイル（修業中の意）です。

天井や壁、柱に描かれた絵は、東福寺の修業僧
であった明兆によるものだそうです。
修復の際色を上書きする事は、明兆氏の絵では
無くなるという考えから、再色されず
600年前のままだそうです。

その為、絵を保護する意味でも本来は扉を
三枚しか開けないそうですが、この日は最終日
だった為、全ての扉を開けて頂け、内部の
隅々まで観せて頂きました。