「戦争を忘れない」展を観て
- 4.0
- 旅行時期:2015/10(約10年前)
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by S.Y.さん(女性)
松本 クチコミ:16件
美術館は二度目のはずですが、ずいぶん前から知っていたかの様に感じ、ほっと致しました。
展示について考えさせられると同時に、人間という存在について、少し哀しくも覚えました。共存というのは夢の又夢なのかもしれません。(旧満州から)生還した方々の証言のなかに、立場が逆であったなら(日本で捕虜となったなら)生きて帰ってこれなかっただろうとありました。その言葉に私もそうだろうと、人目をとても気にするこの国で意見や行動をおこすことはきっとできないだろうと、妙に納得し印象に残りました。
潔癖すぎる日本を少し怖いと思うこの頃、東京にいるせいでしょうか、「正義」も同様に少し怖さを感じます。証言を読んで、これが戦いの現実、追い込まれた時、人はユーモアを持って笑うことを忘れ、集団真理のなかですべきでない事をした方が良いと信じてしまう。哀しい話でした。絵本の軍馬の物語も人間の都合によって、、、切ないの一言。もう二度とどこの地域でも戦争はしてはいけないと本当に思うけれど、歴史はいつも繰り返される。そんなことを自問したところで、、、とは思うのですが、何かのきっかけで考えを伝え合うことができればとも思うのです。
(観覧の)最後に手に取ったのは、2階にあった『氷海のクロ』という絵本でした。ラストシーンに命があること、生きていること、生きていること、つながっていることに希望を感じて階下に降りました。救われた気がしました。田園風景のしめくくりで、「今」を大事にと伝えられたように。
展示を拝見できたのは良い機会でした。生の声は心に残り、やっぱり未来を大切にするには、「負」も大切なことだと解りました。あの日は快晴でしたので、青空の中、自転車をこぎ出した時、この自由に幸せを感じたこともお伝えしておきます。ありがとうございました。 2015年10月X日 M. K.
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 3.0
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 展示内容:
- 4.0
- バリアフリー:
- 3.0
クチコミ投稿日:2015/10/22
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