芭蕉が宿泊した現存する唯一の家 「坂の上の雲」秋山好古も乗った小国駒の生産の歴史 事実上最上町周辺観光案内所
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- 旅行時期:2015/08(約10年前)
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by kirstiNorgeさん(非公開)
最上・舟形 クチコミ:5件
1.最上町周辺への観光には最初に封人の家を訪問することを推奨
推奨する理由
a 管理人が観光案内
日曜日以外勤務する中鉢氏が最上町周辺の観光案内書、地図などを集めており、単に最上町だけでなく最上町周辺の観光についても相談に乗ってくれる。
中鉢氏に推奨されて訪問した観光地は以下の通りである。
松尾芭蕉が奥の細道関連の場所として、尿前の関、山刀伐峠(なたぎりとうげ)、芭蕉乗船の地「本合海船つき場」(芭蕉像あり)と最上川下り。
最上町が馬の生産が盛んであったことを示す「富山馬頭観音(とみやまばとうかんのん)」
b NHK新日本風土記で度々紹介された有名な場所
最近では、2012年8月15日放送の新日本風土記「奥の細道」を2015年7月10日再放送している。新日本風土記 日めくり奥の細道を2013年と2014年に放映している。
夫々の「封人の家」の紹介では必ず管理人の中鉢氏が出演しているので再放送されたら見ることを推奨する。
c 封人の家の英文案内書を準備 周辺は日本の原風景
毎年9月になると世界各国からこの封人の家を起点とするハイキングコースを楽しむ欧米人が訪れるそうである。この欧米人に説明するために、「封人の家」の英文説明書が準備されている。
この旅に持参した英文日本観光案内書、Lonely Planet(テレビ番組「YOUは何しに日本へ」で紹介)では山形県の立石寺(山寺)は紹介されているが「封人の家」は紹介されていない。
ここ「封人の家」は東北の雪国の暮らしを理解するために又「封人の家」周辺は最上町が道を整備し。東北地方というよりは日本の原風景を楽しむために日本人及び欧米人にとって最適の場所である。
d 封人の家は江戸時代の民家の構造、雪国ならでは道具と馬との暮らしを展示
厩が何故民家の中にあるのか、なかったとしたら、芭蕉の句「蚤しらみ馬の尿する枕もと」は生まれなかったこととなる。
芭蕉の句「蚤しらみ馬の尿する枕もと」の「尿する」を「シトする」と読むのか、「バリする」と読むのか中鉢氏と私の間で議論となった。私は山寺の芭蕉記念館のビデオで何度も「シトする」と聞いていた。中鉢氏の説明では近年芭蕉が「バリする」とフリ仮名をふった文書が発見されたことから、「バリする」が定説となったとのことである。ではと私は「尿前の関」は「シト前の関」ではなく「バリ前の関」と読むのかと聞いてみた。中鉢氏の意見では、「シトマエ」とはアイヌ語ではないかという説があるとのことである。
では、芭蕉は厩のすぐ隣の土間で寝ていたのであろうか。いくらなんでも高名な俳人松尾芭蕉を土間に寝かせるわけはない。厩から離れた座敷で寝ていた芭蕉には静かな家の中で、馬が尿し、バリバリバリと大きな音をたてるので、あたかも馬がまくらもとで「尿する」ように聞こえたのではないだろうか。
展示物の中に、興味深いものがあった。人と牛と馬、夫々の雪道滑り止め靴である。人用は「じんべ」、牛用は「べこぐつ」、馬用は「まんぐつ」と呼ぶ。
e 小国駒の歴史は日本の馬生産の歴史 小国駒の栄枯盛衰
厩に小国駒を模った等身大の像がある。競走馬サラブレッドに比べると小柄である。領主が馬産を奨励した結果この地方では馬産が盛んとなり、ここ最上町は第二次世界対戦前には、日本一の馬生産を誇っていた。
戦後は、農業機械の普及に小国駒の生産は絶えてしまった。
f 明治維新後日清、日露、満州事変、日中戦争に出征した小国駒
松山市にある「秋山兄弟の生誕地」には「坂の上の雲」の秋山好古の乗馬像がある。馬は小国駒を模った等身大の像のように小柄である。この馬はどこから連れてきたのだろうかと疑問を持っていた。
日露戦争中秋山好古などの日本騎兵は、満州の厳冬の荒野で、雪国最上町で育った小国駒に乗ってこそ活躍できたのであろう。ここ最上町の人々は優秀な小国駒を育てることにより、日露戦争の勝利に貢献したのである。
ここ最上町「富山馬頭観音(とみやまばとうかんのん)」には出征して帰れなかった小国駒の慰霊碑がある。同じ屋根の下で家族同様に過ごした馬が出征して戻ってこなかった悲しみは理解できる。
2.訪問の経緯
テレビ東京の番組「YOUは何しに日本へ」で紹介された外国人向け日本観光案内書を旅に持参して。それを見ながらどこを観光しようか、又は車のナビゲーションで周辺観光地を検索し、又は宿泊した宿でどこに行ったらよいかを聞いて、旅をした。
蔵王温泉から鳴子温泉に向かう途中の道路で。山寺との行く先表示がでたので何故かその方向に曲がってしまった。後で考えると、外国人向け日本観光案内書には山形県の観光には山寺の記載があった「封人の家」の記載は、外国人向け日本観光案内書には記載がなかったが、冷房が良く効いた芭蕉記念館で居眠りしながら、約一時間、奥の細道のビデオを3-4回見たので、何故か山寺芭蕉記念館を出るときには、「封人の家」とここで芭蕉が歌った「蚤虱馬の尿する枕もと」が頭に強くインプットされた。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 5.0
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 見ごたえ:
- 5.0
クチコミ投稿日:2015/08/21
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