見ごたえのある襖絵と庭園、知名度が低いのが不思議
- 5.0
- 旅行時期:2015/02(約9年前)
-
by モッサンさん(男性)
東山・祇園・北白川 クチコミ:6件
智積院の見所には二種類の襖絵と名勝庭園がある。智積院の歴史は古く、また複雑で、現在の地は、3歳で亡くなった秀吉の愛児、鶴丸の菩提を弔うために建立された祥雲禅寺がベースになっている。この祥雲禅寺の客殿を飾っていたのが長谷川等伯一派の障壁画(桃山時代の傑作)で、拝観受付のすぐ横の宝物館(収蔵庫)に国宝指定されているそれらの実物を見ることが出来る。宝物館を出て建屋に入ると大書院とその奥に講堂がある。大書院には元々飾られていた等伯一派の障壁画のかわりにそのレプリカが飾られており、レプリカの飾られている部屋の前面には国指定の名勝庭園(山は中国の「盧山」、池は「長江」をモデル)が広がっていて、座して心ゆくまで鑑賞することが出来る。大書院の奥に講堂があり、この建物は1995年に再建されたもので、ここには田渕俊夫画伯によって描かれ、2008年10月に奉納された60点余りの襖絵が飾られている。この襖絵は四季墨絵と名付けられていて、墨だけで表現された枝垂れ桜、柳など素晴らしい作品群を見ることが出来る。なお智積院を巡ると桔梗紋が至る所で目につく。この桔梗紋が気になって後で確認にしたところ、秀吉に祥雲禅寺の建立を命じられたのが、かの築城の名手、加藤清正であり、その紋所であることが分かった。智積院は、三十三間堂、京都国立博物館からも近く(東大路通沿い)、拝観料500円でこれだけの歴史と文化遺産等を目にすることができるのにもかかわらず今一つ知名度が低いのが不思議に感じられた旅だった。
- 施設の満足度
-
5.0
- 利用した際の同行者:
- 家族旅行
- アクセス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 見ごたえ:
- 5.0
クチコミ投稿日:2015/02/13
いいね!:0票