神獣・恙(つつが)の存在理由/ 唐門
- 4.5
- 旅行時期:2014/10(約11年前)
-
-
by ウェンディさん(女性)
日光 クチコミ:49件
東照宮の唐門で有名なのは、紫檀や黒檀、寄木細工をこれでもかと云う程用いて作られた昇竜と降竜の象嵌細工。
でも、もう一つ、見て欲しいところがある。
それは、唐門の屋根の上。
屋根の上には昼を守る霊獣の竜と夜と守る霊獣の恙(つつが:唐獅子の一種)がいるのだが、恙の足元に注目してほしい。
恙の足元をよく見ると、その4本の足には金の嵌め輪が嵌められている(竜の足元には嵌め輪は無い)。
恙が虎よりも凶暴な生き物で、足を抑えておく必要があったそうだ。
恙ない(つつがない)、恙なく(つつがなく)→息災に…の語源ともなる、恙と云う名の霊獣は、ココ唐門の上で見ることが出来る。
唐門の上の恙は足環が必要なほど危険な神獣。
その恙をあえて、東照宮に配置する理由はなんなのか…。
ひとつの仮説を考えてみた。
【恙に関する考察】
日光東照宮は、金銀や高価な顔料を惜しみなく使った神社で、夜盗に狙われることも多かったのではないかと考えられる。
しかし公式な記録では、家光が東照宮を建立して以来、一度もモノが盗まれたことはないそうだ。
否、モノを盗みに忍び込んだ野党が、生きて外界の地を踏む事はなかったそうだ。
夜、夜盗が山の闇の中へ忍び込む。
黒い装束は闇に溶け込み、何人も夜盗の姿を目にすることはできない。
しかし、夜の闇の中には、夜盗以外にも生きているモノがいた。
ソレは、唐門の上に居る恙。
凶暴な恙は、昼間は頑丈な金の留め輪に足を押さえつけられ、動けないようにしてあるが、夜になるとその留め輪が外され、東照宮の中を自由気ままに餌を求めて徘徊する。
恙にとって、夜盗は飛んで火に入る夏の虫…。
だから、東照宮に盗みに入ったものは生きて外界へ出ることはできなかったのではないか…。
- 施設の満足度
-
4.5
- 利用した際の同行者:
- 友人
- アクセス:
- 4.0
- 東照宮 有料区域 内
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- 混んでいる
- 見ごたえ:
- 4.0
- よく見ると、様々な考えが浮かび上がってくる
クチコミ投稿日:2014/11/01
いいね!:1票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する