落語「崇徳院」ゆかりの高津宮
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- 旅行時期:2013/01(約13年前)
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by 河内温泉大学名誉教授さん(男性)
ミナミ(難波・天王寺) クチコミ:37件
高津宮(こうづぐう)は、大阪市中央区にある神社です。仁徳天皇の宮がおかれていたとも紹介されることがあるようで、この神社の高みで竈の煙りが立ち上がる様子から民の窮状を心配して政治をした・・とされます。しかし、歴史学者に言わせると、実際は四天王寺のやや南であったらしい。
さて、この神社は落語のネタ元として有名です。「高津の富くじ」「高倉狐」そして今回紹介する「崇徳院」です。五代目桂文枝がここを拠点に活動していたそうです。社内には桂文枝の石碑があり絵馬堂の横には、今も時より高座が開かれる高津の富亭があります。上町台地西端に位置し、西坂を下れば商都浪速の中心市街地であり、往時は大層賑わっていた故に「話」の花が咲いたのでしょう。
本題の「崇徳院」は、大店の若旦那が高津さんへお参りして茶店で休んでいると、水もしたたるうら若き女性が現れ一目惚れ。先方も気がある様子、分かれ際に料紙に崇徳院の和歌「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢わんとぞ思う」の上の句を書いて渡される。これを貰って帰った若旦那は恋の病に、しかも重篤で医者の見立てでは余命あと数日との緊急事態に。そこで現れるのが、出入りの男主(おとこし)。恋煩いの相手を探したら倉付きの借家五軒と三百両を貰えるとあって、大阪中をかけずり回って騒動を繰り広げて挙げ句の果てに探し出すという粗筋です。あまり有名では無いのですが、社の西端に相合坂という階段があります。三角地の両サイドから階段が作られていて、男女が別々に上がり同時に上で会えれば、良縁が成立するという。相合坂が作られたのが明治期ですので、若旦那のように周りを巻き込んだ騒動などせずに男女が出会えるようにと、仁徳様のご配慮かもしれません。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 5.0
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- バリアフリー:
- 1.0
- 斯様な言葉は神仏にはありません
- 見ごたえ:
- 5.0
クチコミ投稿日:2014/10/07
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