京都の奥座敷の名泉
- 3.5
- 旅行時期:2010/10(約15年前)
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by 鳥阿絵図さん(非公開)
下鴨・宝ヶ池・平安神宮 クチコミ:23件
京都市内から比叡山方面へ、山中越えを滋賀県方面へ上っていく途中にこの湯はある。
京都市内でありながら、携帯電話はまったく通じないという奥座敷、というか中途半端な山奥である。
北白川ラジウム温泉という施設も隣接しているが、私はこの不動温泉のほうが好きであり、入浴した感じもこちらのほうが効能があるように感じる。
ここは不動院というお寺の、寺湯的な施設である。
まず、若女将の丁寧な出迎えを受けて中に入ると、座敷に通される。
内装は昭和のかほりがプンプンする、良質の座敷であり、ここで昼間からトドのようにくつろいだりできるのだ。
そして無料で出されるのは源泉で入れた番茶、これはとても有難い。あっさりとおいしくて何杯も飲んでしまった。
ここの源泉はおそらく放射能を含む冷鉱泉のはず。北白川という庭園資材ではとても重要な「白川砂」の産地でもある花崗岩の、岩盤を通って染み出してきた弱放射能を含む水である。
浴室は共同浴場風でこじんまりとしている。天上はあまり低くなく、窓は締め切ったまま、これはラジウム泉の使い方として理想的。なぜならば、ラジウムは気化するとラドンとなる。このラドンを吸入することにより、体質を改善させる働きもあるからだ。
源泉は湧出量もあまりないだろう。当然のことながら、循環ろ過消毒であるが、きつい塩素臭はしない。
入っているとすぐに汗が噴出してくる。そして、体はやたらと温まる。私は放射能泉との愛称が意外と悪いのであるが、ここの湯は体に合う。入ると少し体が楽になるような気がするのだ。
ここは1200円、決して安いとは言えないのだが、座敷で昼間からゴロゴロしてお茶を飲み、何回も入浴するとすれば、これは高くはない。携帯電話の通じないこの空間において、日常そのものを忘れることはある意味で真の湯治とも言える。
外に出ると不動院の脇に、大きな手水鉢が置かれ源泉が溜められている。飲むと本当に美味しい水で、汲んで帰って酒を飲んだ後にこの水を飲むと二日酔いがマシになるようだ。
- 施設の満足度
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3.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 3.0
- 泉質:
- 3.0
- 雰囲気:
- 3.5
クチコミ投稿日:2012/11/14
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