琉球王家のピラミッド
- 4.5
- 旅行時期:2012/08(約12年前)
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by TaxNaXさん(男性)
那覇 クチコミ:13件
琉球王国は1429年がその始まりとされるが、成立の僅か40年後にクーデターが起こり政権が交代している。
クーデターを起こした張本人は農家の出自である尚円王。
尚円王以降の統治を第二尚氏王統と言うが、玉陵は第二尚氏王統の陵墓である。
尚円王の子である尚真王により1501年に築かれた。
早い話、玉陵は琉球王家のピラミッドと言えよう。
玉陵入口の建屋は資料館となっており、ここで玉陵の事を簡単に頭に入れる。
理解度を増した上で見学した方がより楽しめると思うので、先ずは資料館を見学されたい。
綺麗に整備された通路を石壁に沿って歩くと石壁の途中に門がある。
この『前門』を潜るとそこは前後が石壁で挟まれた一面珊瑚砂の殺風景な空間。
奥の石壁に設けられた『後門』を潜ると陵墓に達する。
前門より向こうは生者の世界、後門より向こうは死者の世界。
差し詰め三途の川と言った処で、えも言われぬ緊張感があり凛とした静けさで包まれる。
後門を潜ると、要塞にも似た重厚な陵墓が眼前にそびえる。
国指定重要文化財であり、国指定史跡であり、琉球王国のグスク及び関連遺産群として識名園などと共に世界遺産に指定されている。
建造物の素晴らしさにもだが、辺り一帯に漂う独特の雰囲気に圧倒される。
決してそれが不快ではないのだが、訪れる者に静寂を求める力がある。
珊瑚砂を踏みしめる足音と溜息が聴こえる中、その場に佇み、過去の権力者が見た死後の世界を想像した。
観覧量:大人\300/中学生以下\150
※ゆいレール48(24)時間券の提示で20%OFF
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- 家族旅行
- アクセス:
- 4.5
- 首里城近く
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- それ程の人混みはない
- 見ごたえ:
- 5.0
クチコミ投稿日:2012/10/01
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