大混乱の欠航時の対応

今回は11月末の大雪の日にソウル経由でネパールに行くこととなり、その混乱ぶりと対応のまずさを参考までに記述します。
朝からソウルは大雪で、まず、福岡発ソウル行きの飛行機が1時間程度遅れました。仁川での乗り継ぎ時間が1時間少々しかなかったので、乗り継ぎできないのではと心配していましたが、カトマンズ行の飛行機も遅れていました。カトマンズ便の出発を待つ間、地上係員は乗客からどうなっているのかと何度も詰め寄られていましたが、「私たちもわからないので、もどかしい」と言っていました。結局、遅れること５時間ほどで搭乗できたのですが、機内で１時間待たされた午後６時過ぎ、「カトマンズ空港が午後１０時に閉まるがその時間には到着できないので欠航する」という機長のアナウンスの後、降ろされました。しかし、その後、どうすればいいのかの明確な案内はなく、他の人がどうしたらいいかと地上係員に英語や韓国語で聞いているものを総合して、トランスファーデスクの場所を知りました。急いでトランスファーデスクのある場所に行ったものの、窓口は３つしかなく、そこに数百人の人がひしめき合って並ぼうとしていました。途中から係員がメモ用紙を破りながら手書きで番号札を作っていましたが、それを配付するという明確なアナウンスもなく、大混乱でした。私たちは１時間ほど並んだあと、３つの窓口のうち１つがビジネスクラスの優先レーンだとわかり、同行メンバーの１人がビジネスクラスだったのでそちらに並び直しました。しかし、そもそも振替便を予約するために１人の乗客に３０分程度の時間を要することもあり、列は遅々としてすすみませんでした。私たちも結局４時間ほど並んで、シンガポール経由の振替便を予約できました。エコノミークラスの人の中には結局６時間以上待って、22時に窓口が閉まってしまい、翌朝来るようにと言われた人もたくさんいました。トランスファーデスクの数の少なさとその対応の貧弱さには驚きでした。
振替便を予約できたものの、結局、23時発だったその振替便も午前2時にキャンセルになり、待っていると外に出る通路に行くように案内されました。どうしていいか明確な指示がなかったので、外に出された皆はウロウロしていましたが、深夜で空港内に係員はおらず聞くこともできませんでした。私たちは、歩いているとイミグレーションがあったので、とりあえず入国することにしました。どうやらそれは正解だったようで、荷物の回転テーブルにはすべての欠航になった飛行機の荷物が出てきており、大混乱になっていました。私たちはなんとか自分たちの荷物を見つけ、ロビーに出た時には午前6時くらいになっていました。どうしていいのかわかりませんでしたが、とりあえず出発ロビーに行ってみると、既に航空券販売のカウンターの前には200人程度の列ができていて、きっとこの列に並ぶのだろうと思い、私たちも慌ててその列に並びました。並ぶこと4時間午前10時すぎにカウンターに到達し、経緯を説明して振替便を探してもらいましたが、すべて満席で3日先まで空席はないと言われました。そこで、一端旅行はキャンセルして日本に戻ることにしましたが、日本行の空きも3日後までないと言われました。仕方がないので、3日後の朝の福岡便を予約し、ネットでソウルのホテルを2泊分確保しました（もちろん自腹です）。カウンターで対応してくれた係員は、英語があまり堪能ではなく、私もハングルは初級レベルなので、会話が思うように進みませんでしたが、英語で日本に戻ったら日本のスタッフからソウルｰカトマンズ間の払い戻しについて私の携帯電話に連絡があるとの説明がありました。そこで、日本に戻ってきてから連絡を待っていましたが、3週間ほどたっても連絡がなかったので、こちらから大韓航空に電話をしました。すると、現地の係員の方が説明した「日本スタッフ連絡する」というような内容は日本では受け取っていないことがわかり、「電話していただいてよかったです」と言われた次第です。
まあ、大韓航空側も突然の降雪で大混乱だったのは理解できますが、あまりの説明の貧弱さに、旅慣れていない人であれば途方に暮れただろうと思った対応でした。
以前、オーストリア航空に搭乗していてミュンヘン空港に緊急着陸した時やエールフランスがストライキで深夜に搭乗便がキャンセルになった時には係員からの説明はそれなりにあったので、迷うことなく対応できましたが、今回の経験で大韓航空は緊急時の対応に不安要素が多いと思いました。