富岡製糸場

2017/01/04 - 2017/01/04

　横浜から北陸新幹線経由で福井への移動日で、途中下車の旅という事で群馬県の高崎まで鈍行で粘って途中下車して、以前から行きたかった富岡製糸場に行ってみました。

エリア 富岡・甘楽(群馬)

高崎駅にて上信電鉄に乗り換え。イメージキャラの「富岡しるく」。なんか最近こういうの多いです。

高崎駅 駅

今回はこちらの「富岡製糸場見学往復割引乗車券」を利用。

40分ほどで上州富岡駅に到着。

上州富岡駅 駅

そこから10分ほど歩くと富岡製糸場があります。

富岡製糸場 名所・史跡

　2014年に世界遺産に認定されたのですが、なんとまあそこで入場料を大幅値上げで1000円へ。結構します。一応収益は30年くらいかけて修復に使われるそうですが。

富岡製糸場 名所・史跡

　とりあえず、ガイドツアーに参加。明治五年に器械製糸の官営模範工場として作られたそう。日本は鎖国で技術が遅れていたため、フランスから技師を呼んだらしく、その月収が現在の価値で1700万円とか。すごい。当時の工女たちは、日曜完全休みの一日８時間労働、年末休暇、夏季休暇あり、全寮制、食事風呂付、医療費無料、当時としては画期的だったらしい。ここで腕を磨いて、日本各地の製糸工場で技術指導することが望まれていたという。

富岡製糸場 名所・史跡

検査人館。生糸の検査などを担当した技術者の住居として建設、現在は事務所となっています。

富岡製糸場 名所・史跡

繰糸所。繭から生糸をとる作業が行われていた場所。トラス構造という技法で建設されている。採光のために窓が多いです。

富岡製糸場 名所・史跡

繰糸所内部。

富岡製糸場 名所・史跡

昭和41年ころから導入されたニッサン製の自動繰糸機が保存されている。

富岡製糸場 名所・史跡

首長館（ブリュナ館）。指導者として雇われたフランス人ポール・ブリュナさんの住居。のちに夜学校として利用されたとの事。

富岡製糸場 名所・史跡

診療所

富岡製糸場 名所・史跡

女工館

富岡製糸場 名所・史跡

　やがて民間に払い下げられ、三井家、原合名会社を経て、片倉工業の経営になる。ちなみに原合名会社というのは原三渓さんの会社で、横浜の三渓園は、彼の個人的な庭園だったみたいです。金持ちですね。戦前は主力輸出品だった生糸ですが、戦後は苦戦したようです。昭和末期まで操業を続けていて、以降は民間企業ながら歴史的に価値ある建物だったので、設備の保全に力を入れていたらしいです。最終的に地元富岡市に寄贈したとの事。

富岡製糸場 名所・史跡

　生糸はカイコガというガの幼虫がひたすら桑の葉を食べて、成虫になるときに蛹になる時に生糸の原料を吐き出して繭を作って、その繭から作ります。カイコガが可哀そうかも。カイコガって自然界には存在しないらしくて、人間が数千年かけて家畜化した昆虫らしく、どうやって家畜化したかは不明だとか。いろいろと知れば知るほど奥が深いです。伊豆韮山の反射炉と一緒で、それなりの知識がないとその価値に触れられない系の世界遺産ですね。

富岡製糸場 名所・史跡

東置繭所内部。乾燥させた繭を保存していた。

富岡製糸場 名所・史跡

西置繭所、現在保存修理工事中。

富岡製糸場 名所・史跡

建物内部から俯瞰する富岡製糸場

富岡製糸場 名所・史跡

鉄水溜

富岡製糸場 名所・史跡

高崎駅から北陸新幹線に乗ります。

高崎駅 駅