2016/09/19 - 2016/09/22
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hiroworldさん
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ミュンヘンを経由してインスブルックへ向かい15日間の山と音楽を楽しむ旅が始まる。
登山家ヘルマンブールの生まれ育ったインスブルックとその近郊の山々、最深部に氷河を抱えいくつものトレッキングルートのあるシュテューバイ渓谷、ウィーンと並ぶ音楽の都ザルツブルク、ここからザルツカンマーグートヘ入り、シャーフベルク鉄道のあるザンクトヴォルフガング、有名なハルシュタット、保養地バド・イッシュルから登るカトリン、そして最後の目的地ウィーン。シューベルトが生まれ育ち、ベートーベンが最後の弦楽四重奏を作曲し、モーツアルトの終焉の地ウィーン。
名前の知らない山でのトレッキングを楽しみ、いくつかの巡礼路を見つけ、お城の中でこの地にピッタリの音楽を聴き、クリムトやエゴンシーレの生きた街を散歩する。
写真はケーブルが止まっていて観光客のいないドレスナーヒュッテ
<****>夫の言葉
≪****≫妻の言葉
(****)二人以外の言葉
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
■9月19日ーノイシュティフト村に来てようやく晴れ間がやって来るー
インスブルック中央駅からバスに乗りシュテューバイ渓谷の中心地ノイシュティフト村をめざす。僕らはここのホテル、シュテューバイエルホフを3日間予約しており、シュテューバイカードを使ってあっちこっちへトレッキングをする予定でいる。
ホテルから連絡を受けていたミッテルシューレでバスを降りると20mくらい離れた場所にそのホテルは建っていた。チロルの写真でよく見る、窓にたくさんの花が掛けられている典型的なシャレーで僕らの部屋はその3階だ。
ホテルからのながめ。
右へ進むとその先がステューバイ氷河、左に見える谷間を奥へ進むと明日の目的地のアルムへ登ることができる。
明日、僕らは山を越えてアルムへ下るルートを歩く。 -
ーシュチューバイ・スーパー・カードー
渓谷内のホテルやペンションに泊まるともらえるこのカードがあれば、シュチューバイ渓谷の中の全ての交通機関を無料で利用することができる。帰りのバスもこのカードでインスブルック中央駅まで乗れるので渓谷の中では昼食を除いてお金を使う必要はない。
おまけに僕らの予約したホテル、シュチューバイエルホフは2食付きで、ホテル内にプールやスパがある。 -
ー4時ころKoppeneck山ー
チェックインをして今日から使えるカードをもらった時、まだ3時前であった。
今日は村の中を散策するだけの予定でいたが途中で見かけたケーブルのある村ミーダーズまでもどりその山を少し歩いてみよう。
<チロルの山の雰囲気がきっと少し分かるよ>
夕食に間に合うように少しのお菓子だけを持って15分くらいバスで戻り、バス停の近くのケーブル乗り場からKoppeneck山を目指す。 -
ーKoppeneck山と巡礼路ー
頂上近くはスキー場になっていて、ここからたくさんのトレッキングルートが伸びているようだ。
僕らは頂上付近を一周する道を30分ほど歩いてからホテルへ戻る。
後でわかったのだが、ここにはインスブルックから続く巡礼路、Quo Vadis(ラテン語、主よいずこに行きたもう)、が通っており、山頂から1時間さきのMaria Waldlast Monastryまで続いているようだ。
もう少し早く知っていたらこの先の予定を変えて行ってみたかったが残念なことをした。 -
ー巡礼路の終点の修道院ー
インスブルックから続く巡礼路”Quo Vadis”の終点、渓谷の真ん中に建つMaria Waldlast Monastry
1日でインスブルックから歩いてこれそうな距離なのでもう少し前に知っていれば、ここまで歩いてくる選択肢もあったのに。
写真はカードの案内書を使用 -
ーシュテューバイエルホフでのディナー
シャワーを浴びて着替えをしダイニングルームへ降りていくと僕らのテーブルがすでに用意されており、しばらくすると若い女性が英文の今夜のディナーメニューを持って注文を取りに来る。スープと主菜をそれぞれ3種類の中から選べられるようになっており、毎晩異なるメニューが提供される。
僕らの周りは同年輩の方々しかいないので、きっとリタイア後の人生を楽しんでいる方々なのだろう。
僕らと違うのはテーブルにワインボトルが置いてあることぐらいだろうか。
最後に供されるデザート、今夜はムースとアイスクリーム
≪なんて美味しいのかしら!!≫ -
■20日ー朝のテーブルに用意されているディナーメニュー
宿泊の間の僕らのテーブルはいつも決まっており、毎朝一言、英文の挨拶の書かれているカードが置かれている。
<楽しい1日を>とか<今日は1日中素敵な天気です>とか
それから、今晩のディナーの内容と昨日飲んだアルコール類の請求書とが添えられており、僕らにはその名前からでは想像することの難しいディナーがどんな風なのか少しは分かるようになっている。 -
ーエルファーヒュッテを越えて反対側のアルムへ歩くー
美味しい内容も豊かな朝食を終え、リンゴを2個持って、朝9時、歩いて10分ほどのケーブル乗り場へ向かう。このホテルにはトレッキングやスキーなどに出かけるための出入り口が地上階にあり、フロントが閉まっていてもルームカードで自由に出入りできる。
今朝もその出入り口を利用する。
≪今日の天気はどうかしら?≫
<予報では午前中は曇り、午後は晴れらしいよ>
ケーブルを降り、エルファーヒュッテを目指して歩き始める。 -
ーエルファーヒュッテの脇の小さな小屋ー
≪物置なのかしら??≫
きれいに花が飾られているが周りは雲で何も見えない。 -
ー霧の中にかすむエルファーヒュッテー
小屋の前に景色を見ながら休むためのテーブルと椅子がたくさん置かれているけれど、何も見えないので休んでいる人はいない。 -
ー右へ進むと急峻なエルファースピツエ、僕らはアルムへの道を選ぶー
途中で僕らを追い越していった同年輩の夫婦がしばらくして同じ道を登ってくるのに出会う。
≪どうしたんですか?≫
てっきり道が崩れているとか橋が渡れないとかそんな答えがかえってくると思ったが
(足の筋肉を鍛えているんだよ)とふくらはぎを指して登り返していった。 -
ー誰でも歩けるように必要な場所には道標が整備されているー
ヨーロッパの山は僕らにも簡単に山歩きができる。
(←PinnisAlm、↓IssenangerAlm、→Elffer Hutte)
こんな道標が分かれ道には必ず建てられているので山の中では迷うことはほとんどない。バスもバス通りに出てから1時間くらい待てばいいのだ。 -
ーアルムを目指して下るー
てっきりアルムの中を下る道があるのかと思って探したが、僕らの見つけた道は林の中を進む単調な道のみであった。
<どうしたの?>
Almの中を通る道を見つけようと右や左の山の斜面を見ながら歩く僕を見て妻が質問する。
<この道は僕の望んでいる道とは違うんだけど> -
ーきっと牛の水飲み場ー
沢の途中の所々で見かける木製の水飲み場。
形や高さから考えれば、人間用ではないことはすぐわかるが僕らの持ってきているリンゴはもう無くなってしまっている。
≪美味しそうな水だわね≫
アルムの脇の山小屋まで我慢しよう。 -
ーアルムに着きようやく太陽が顔を出したー
やがて下りきったところでアチコチに牛の寝転がっている広いアルムに着く。
<Issenangeralmだよ>
アルムの中を下れなかったのは残念だが、アルムの端の山小屋、晴れわった青空のもとでの素朴な食事、どれも僕らの空腹とアルムへの憧れとを十分に満たしてくれた。
<こんな場所に来てみたかったんだよね> -
ー食事を終わってアルムの脇の道を下るー
今日はもう雨の降る心配はしなくてよさそうだ。 -
ー下る途中の小屋を覗くー
人が住んでいるようには思えなかったがきれいに整備されている小屋を見つける。
≪誰も住んでいないのかしら?≫
<この先の村までは遠いし、ここは別荘かもしれないね>
勝手なことをしゃべりながら今日の僕らは誰もいない道を楽しく下る。
途中の斜面から湯気が出ているのを見つける。
≪あれは温泉かしら?登ってみようよ≫ -
ー今日はいい1日だったねー
アルムを越えて途中の村ネーダーへ下り、そこから草原の中をノイシュティフト村を目指して歩く。
すぐ先に見える緑の尾根とその先に見える黒っぽい尾根との間の谷間を僕らは下ってきた。
<食べ物も飲み物ももう無いよ>
≪気にすることはないわね≫ -
ー夕暮れの近いノイシュティフト村に戻るー
広い草原の中央にハンググライダの着陸する場所があり、小さな子供たちの教室が開かれていた。空には数台のグライダが気持ちよさそうに舞っている。
<僕らが若ければ明日申し込んでもいいのにね>
話をしながら、これまで雨で周りを見る余裕のなかった景色を十分に楽しむ。
ホテルまではあと15分くらいで着くだろう。 -
■21日ー朝9時のバスに乗ってシュテューバイ氷河を目指すー
僕らよりも少し小さいザックとストックを持った同じ年代の方々が乗り込んできてノイシュティフトでは空席のあったバスはかなり一杯になる。
彼らはほとんどが氷河へ上るケーブル駅の手前にある大きな滝の場所で降りてしまう。
終点のケーブル駅まで来たのは僕らを含めて10人くらいだ。
僕らがケーブル駅へ入ろうとするとどの扉も閉まっていて開けることができない。
ケーブルカーも止まっているようだ。お爺さんが近づいてきて僕らに告げる。
(ケーブルはクローズだよ。25日までは動かないぞ。)
選択肢は二つ、歩いてケーブルの終着駅を目指すか(2時間)、下り道として考えていたムッターブルガーゼー(3時間)へ向かうかいずれかだ。ムッターブルガーゼーへの道は山小屋がないので食事はお預け。
氷河手前のケーブル駅には大きな山小屋ドレスナーヒュッテがあり食事もできる。案内板に書いてあった。
(geeffonete、営業中)
決まりだ!僕らはこの看板を信用してケーブ駅を目指す。
もう1組の二人づれが僕らの前を登っていった。 -
ー昨日の太陽はどこへいってしまったのー
ジグザクの道がどこまでも続いている登山道を1時間くらい登ったあたりから雲に包まれてしまい先が見えなくなってしまう。
≪これでは上へ登っても何も見えそうもないわ≫
<今日は時間もあるのだし先へ行こうよ> -
ー雲の晴れ間の岩峰ー
今は僕よりも強い妻が先にたって登ぼり始める。
道標通り2時間ほどでケーブルの終点の少し上に着いた時、雲の切れ間から氷河に向かって左側の岩峰が顔を出す。見えている岩峰と今は雲の中の右側の岩峰の間の谷間を越えた先にシュテューバイ氷河があるはずだがそこは雲の中で何も見えない。
<ここまでの登りで時間を使っちゃたから、僕らはここまで>
≪仕方ないわ。山小屋でなにか食べましょ≫
2種類の温かいスープ、今は定番のズッペグラッシュ(肉と野菜の煮込みスープ)とカルトッフェルズッペ(ポテトスープ)とパンを頼んで昼食 -
ーようやく青空が顔を出すー
僕らが食べ終わって小屋を出るとき二人の同年代のカップルが入って来る。
<ハロー、どこから来たの?>
(アメリカから、あなた方は?)
≪日本からよ、よい1日を≫
(Have a good day)
雲の隙間からようやく、透きとおった待ち焦がれていた青空が顔を出す。 -
ームッターブルガー・アルムへの下りー
岩峰は見えなくなってきてしまったが谷のほうは上ってきた時よりも晴れてきているので周りを見ながらゆっくりと下る。今日で僕らのステューバイ渓谷の旅が終る。
≪ちょっと短か過ぎるわね≫
明日はインスブルックへ戻り、午後の電車でウィーンと並ぶ音楽の都ザルツブルクを目指す。 -
■22日ーバスの行先を間違えてフルプメスのケーブル乗り場に来てしまうー
チェックアウトの時に娘さんが小瓶に入ったハーブティーを僕らにプレゼントしてくれる。優しい心遣いがうれしい。ハイムガルテルでも自家製のジャムの小瓶をプレゼントしてくれた。
<今日もこのカード使えるの?インスブルックまで行ける?>
(もちろん使えるわ)
シュテューバイ渓谷にいる間中、昼食以外でお金を使うことはまるでなかった。
昼食はいずれも二人分12~13ユーロ位で僕らの考えていた予想よりズーット少なくて済んでいる。しかもカードでインスブルックまで戻れるのだ。
10時にチェックアウトし、10時15分のバスに乗りインスブルックへ向かう予定であったが間違えて1台前のフルプメス行きへ乗ってしまう。
バスを間違えたが12時過ぎインスブルックに戻り、この駅が始発の予定していたウィーン行きの電車に乗り込む。
写真はようやく長い晴れ間が訪れた朝のフルプメス。
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