2016/09/10 - 2016/09/13
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island_hopperさん
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沖縄~奄美大島の移動は、マルエーフェリーとマリックスラインが運航する那覇~鹿児島航路のフェリーに乗るか、那覇空港から琉球エアコミューターの飛行機に乗るのが一般的。
ですがもうひとつ「裏ワザ」的存在があって、マルエーフェリーの阪神航路「琉球エキスプレス」に乗ると、寝てる間に移動できるし宿代も浮くので便利です。
ところがこの航路、2017年11月に廃止されるそうです。今回はこの「琉球エキスプレス」に乗って、自宅がある沖縄・名護から奄美大島・名瀬まで行ってきました。
※2017.9.4追記:11月ではなく、2017年10月7日の阪神発便で客扱いを休止すると発表されています。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 船
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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まずは自宅がある名護から那覇へ向かいます。今回は「名護市役所前」バス停から「やんばる急行バス」の朝9時の便に乗りました。混んでて乗れないことも多い「やんばる急行バス」ですが、この便はすんなり乗れました。ラッキー!観光客の利用が、比較的、少ない時間帯だからねー。
不安定な観光需要にバス会社も苦労してるとは思いますが、利用者としては、他社の高速バスなど、乗れなかった時の他の交通手段も考えておきましょうね。乗れなくて後の予定に差し支えたらたいへんです。 -
名護市街を出る時はほぼ満席だった車内も、南下するにつれて空いてきました。乗車時に5分程度あった遅れも、沖縄自動車道を走行中に取り戻しました。
ほぼ定刻の10時15分に「泊高橋」バス停に到着。運賃は1500円です。とまりん 乗り物
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那覇市内で用事を済ませ、「泊高橋」バス停から琉球バス交通・沖縄バス共同運行の「101番・平和台~安謝線」に乗って、那覇港の新港ふ頭へ向かいます。以前は平日の朝夕1本ずつ程度しかなかった便数がずいぶん増えていて、土日にも運行されるようになっていました。
ただし、それでも1日に7本しかありません。利用の際は事前に時刻を確認するようにしましょう。また、那覇市内は渋滞が激しいので、余裕を持って乗りましょうね。
なお、「泊高橋」バス停は「国道58号線沿い」と「崇元寺通り沿い」の2か所に分かれているので要注意!この路線は「崇元寺通り沿い」のバス停を着発します。
また、那覇市内は渋滞が多く、時刻表通りにバスが来ないことも珍しくありません。ちなみにこの日は時刻表で14:41発の便に乗りましたが、5分くらい遅れていました。所要時間は15~20分で運賃は230円。乗車時に整理券を取って下車時に支払う「後払い」システムです。
バス停の目の前がコンビニ(ファミリーマート)です。船内で必要なものはここで調達しておきましょう。その理由はあとで書きますが、那覇新港のフェリー乗り場周辺に、コンビニやスーパーがないからです。
※2017.9.4追記:101番の路線バスは、日曜日は運休になっています。 -
「ふ頭入口」バス停で下車して前方へ歩くと、1分ほどで左側に「那覇港新港ふ頭船客待合所」が見えてきます。駐車場を突っ切って建物へ。
なお、「那覇港」は、市内3か所に分かれています。
鹿児島行きフェリーが使う「那覇ふ頭」、久米島や慶良間諸島など周辺離島へ向かうフェリーが使う「泊ふ頭」、そしてマルエーフェリーの阪神航路専用になってしまったここ「新港ふ頭」です。
バスではなくタクシーで向かう時、「那覇港」とだけ言うと、他の港に連れて行かれるかもしれません。「安謝(あじゃ)のフェリー乗り場」「新港のフェリー乗り場」と言いましょう。那覇港新港ふ頭 名所・史跡
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待合所に入って右を見ると、突き当りの左隅にマルエーフェリーの窓口があります。乗船名簿に記入して料金を支払い、乗船券を受け取ります。今回はウィラー・トラベル経由で「2等」をネット予約。料金は7570円でした。
なお、マルエーフェリーの阪神航路に就航している「琉球エキスプレス」の「2等」の船室は、きゅうくつな大部屋に全員が雑魚寝します。1人分の幅は50センチ程度しかありません。
しかも今回は子ども連れの家族が多い!奄美大島の名瀬到着は夜中の3時過ぎ。早寝早起きが必要なのに、これは安眠できないぞー!と思ったので、1030円を追加して、「2等(洋室)」に変更しました。運賃合計は8600円です。
ちなみにこのターミナル、建物の中も周辺も商店は全くありません(10分くらい歩けばコンビニやスーパーはありますが)。「琉球エキスプレス」には食堂や喫茶室がないので(冷凍食品やカップめん、パン、おつまみ、飲み物の自販機はありますが)、食べ物や飲み物はターミナルに来る前に買っておくことをお勧めします。那覇港新港ふ頭 名所・史跡
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待合所から海側に出ると、左手に「琉球エキスプレス」が停まっています。乗船口まで歩いても10分足らずだと思いますが、フォークリフトやトラックなど、作業中の車がバンバン走ってます。やめた方がいいと思います。
今回は16時出航でしたが、30分前にはフェリー会社がマイクロバスを出してくれます。
ただし、これは普通のマイクロバスです。乗車口や通路は狭いし段差だらけだし、荷物置き場やトランクもありません。今回は珍しくお客さんが多く、バスがピストンしてました。那覇港新港ふ頭 名所・史跡
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船内エントランス。
混み混みのマイクロバスを下りて長い外階段をえっちらおっちら登り、ビルの3階くらいの高さの入口から船内に入ってエスカレーターでさらにもう1階上ると、ココ。船員さんが乗船券の行き先と等級を確認して、入るべき船室を案内してくれます。
ちなみにここまで、バリアフリーの設備は全くありません。介助が必要な方は、事前にマルエーフェリーに相談しましょう。車いすが乗れる介護用車両の用意はあるようです。マルエーフェリー 乗り物
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船内エントランス右側の通路の奥が船首(へさき)方向です。
上等級の船室を利用するお客さんは、この通路に案内されます。
手前から奥にむかって、「2等(洋室)」「2等寝台」「1等」とだんだん等級が上がります。エンジンから遠い場所の方が静かなんだそうですが、海が荒れている時は、上等級の船室の方がよく揺れます。
オレはいちばん手前の船室を案内されました。マルエーフェリー 乗り物
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船内上等級通路。
いちばん手前の「E‐6」号室に入ります。マルエーフェリー 乗り物
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「2等(洋室)」の「E-6」号室。ドア側から見たところです。
ドアを開けて入ると、2段ベッドが4組並んだ8人部屋。ベッドも指定されるので、ちゃんとそのベッドを使いましょう。マルエーフェリー 乗り物
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「2等(洋室)」の「E-6」号室。こんどは窓側から見たところです。オレは手前左下のベッドが指定されました。ベッドの間に、細長いロッカーがあります。
出来るだけ相部屋にならないように配慮してくれます。
おかげで8時には熟睡できましたし(小学生以来!)、一つしかないコンセントも自由に使えました。
マルエーフェリーさん、ありがとう!マルエーフェリー 乗り物
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「2等(洋室)」のベッド。
狭い!とはいえ、雑魚寝の「2等」よりは広いですし、何より静かでした。ありがたやー。マルエーフェリー 乗り物
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「2等(洋室)」のベッド。
備品は硬めのマット、毛布、箱枕、ベッドランプ(?)。
もうちょっと掃除してほしいなあ。マットは抜け毛だらけでした。
セルフサービスでいいからシーツと枕カバーがあるとよかったなあ。
買ってきたおにぎりを食べて、とっとと寝ます。マルエーフェリー 乗り物
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乗船券。下船時に回収されます。なくさないように!
マルエーフェリー 乗り物
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夜8時過ぎには寝てしまって、深夜2時ごろに目が覚めました。下船まであと1時間半。さて船内をうろついてみましょう。
廊下に出てエントランスに戻ります。
長いソファーとカウンターが並ぶフリースペースがあります。
客室では一応、飲食禁止になっているので、食事や談笑はここでお願いします!というわけですな。
実際はみなさん、それぞれの客室で思い思いにくつろいでいますが。
あと、左の青いソファーのあるところは、この船がデビューした当時、灰皿が置かれて喫煙コーナーになってました。分煙が厳しくなって、今はソファーも禁煙です。マルエーフェリー 乗り物
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カウンターはこんな感じ。
コンセントはありません。マルエーフェリー 乗り物
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カウンターのあるフリースペースから船尾方向に進むと、左側(右舷側)にまずゲームコーナーがあります。スロット等のゲーム機が置かれているのですが、同じ部屋が喫煙コーナーにもなっています。
分煙に厳しい今のご時世、なんだか不思議な造りですね。マルエーフェリー 乗り物
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喫煙コーナーからゲーム機越しにフリースペースを見ています。
ね。不思議な造りですよね。
灰皿の掃除をしに入ってきた船員さんから、ここで「琉球エキスプレス」引退のニュースを聞きました。来年11月のドック入りまで使った後、引退するそうです。
※2017.9.4追記:実際には10月7日に阪神を出る便を最後に、客扱いを休止することになりましたね。マルエーフェリー 乗り物
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喫煙コーナーを出て左、船尾方向に進むと、同じ側にこれ。
たぶん乗客が置いて行った古本を並べた図書コーナー。マルエーフェリー 乗り物
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さらに船尾方向へ進むと、行く先別に雑魚寝の2等客室が並んでいます。通路の左右に大部屋が2つあります。
2つの大部屋にはそれぞれドアが2つあって、ドアの数は合計4つ。そのうち3つにそれぞれ「大阪」「神戸」「名瀬」という札が下がっています。「名瀬」で下船するお客さんは左の大部屋に入り、「大阪」と「神戸」に行くお客さんは右の大部屋に入るわけです。ただし、「大阪」と「神戸」に行くお客さんは、部屋に入るドアが違うだけで、けっきょく同じ大部屋に収まるんですが。
この写真は奄美大島・名瀬に到着する前に撮影したのですが、閉鎖されている階段を上ると、「展望ルーム」という名前の大部屋がもうひとつあって、途中、寄港する与論島・沖永良部島・徳之島で下船するお客さんは、、そちらに案内されていました。上階の部屋が使われるのは、極めて珍しいです。もう10回以上、乗っているのですが、初めてです。マルエーフェリー 乗り物
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2等大部屋に向かう通路の入口から右を見ると、飲み物や食べ物の自販機が並んでいます。写真右側の自販機の裏にも、もう一列、自販機が並んでいます。
「琉球エキスプレス」では船内に売店や食堂がないかわりに、これらの自販機でパンやお菓子類、カップめんや冷凍食品を売っています。高速道路のPA、SAによくある販売機が並んでいました。マルエーフェリー 乗り物
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自販機の間を通り抜けて左舷側に出ると、給湯機が並んでいます。
その向こうには、海を眺められるカウンターが設けられています。
カウンターには一応、コンセントもありますよ。マルエーフェリー 乗り物
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そのカウンターの向かいには電子レンジがずらり。
自販機で買った冷凍食品の加熱はこちらでどうぞ。
とはいえ、那覇~名瀬間ではあまり使われていませんでした。マルエーフェリー 乗り物
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電子レンジとカウンターの間を抜けた正面の壁には、航路や運航状況を掲示するホワイトボードが。なんでしょう。「現場!」って感じです。
なんともアナログですが、このフェリーが本質的に「貨物船」であり、乗客は「おまけ」であることをよく示しています。マルエーフェリー 乗り物
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船内には公衆電話がありますが、使われているところを見たことがありません。那覇~名瀬の間は基本的に島々に沿って航行しますから、携帯電話の電波が十分に届きます。たまに電波状況が悪い時がありますが、そんな時は島が見える側に移動すればOK。公衆電話は、ほぼ、不要です。
マルエーフェリー 乗り物
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公衆電話やホワイトボードの横には、船首側の上等級の客室に向かう通路があります。コの字型の通路をぐるっと回りこむと、オレの部屋に戻れるわけですね。
マルエーフェリー 乗り物
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船内のパブリックスペース中央には、なんとも無骨な「案内所」が。
しげしげ見てると、あらためてこの船が「貨物船」なんだなー、と思いますね。
ここではたまに、船員さんの食事の余りで作ったらしい弁当やおにぎりが売られています。しかし紙コップを10円で売る貧乏臭さ…。マルエーフェリー 乗り物
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「案内所」の正面が共用のカウンター。
こちら側にも電子レンジが並んでいます。
電子レンジの数、多すぎるよねえ…。マルエーフェリー 乗り物
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客室の配置はこんな感じ。
どうでもいいけど、「C-1」客室に備え付けの救命胴衣の中に「巨躯対応 1個」というのがありますね(笑)。マルエーフェリー 乗り物
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そろそろ名瀬に到着!
てか、みなさん、ちょっと飲みすぎじゃない? -
夜遅く?早朝?
真っ暗な名瀬新港に到着です。 -
名瀬新港のフェリーターミナルには乗下船用のボーディングブリッジ(搭乗橋)があるのですが、「琉球エキスプレス」は左舷の長いながいタラップで乗り降りします。
もしかしたらこれが見おさめ、乗りおさめかなー、と、ちょっと寂しくなって、しばらく眺めていました。 -
いかがでした?
引退するらしいマルエーフェリー「琉球エキスプレス」の船旅。
船内の設備は、今回、この暗証番号式ロッカーや自販機、電子レンジ、給湯機など、壊れちゃったものが目立ちました。
もう直してまで使う気はないんですかねえ。
寝ながら行ける便利な夜行便がなくなるのは残念ですが、せめて引退前にもう一度、機会を作って乗りたいと思います。
長々と読んでいただいて、ありがとうございました。マルエーフェリー 乗り物
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