2016/06/28 - 2016/06/28
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j-ryuさん
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☆梅雨の合間を縫って観光客とは無縁の地元の滝巡りをしてきました。
旅行記で紹介するのが恥ずかしいくらいの素々とした滝ばかりで
正直感動的とは言いがたいですが、日本の滝百選だろうが、豪快な滝だろうがリラクゼーション効果には大差ありません(^^ゞ。
それより他の観光客を全く気にする必要が無く、
涼風もマイナスイオンも癒し効果も独り占めできます。
でも寂しがりやの人や怖がりの人には向かないかもね(^^);。
オマケに地元の野の花もご覧ください。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
PR
-
☆勢至堂街道・釈迦堂川源流の滝めぐり ルートマップ
※地理院地図に加筆
http://maps.gsi.go.jp/?z=16#12/37.252467/140.216789
当初は茨城遠征を予定していましたが、当日は未明からシトシト雨。
とても撮影状況できる雨ではなかったので茨城はあきらめました。
午後には上がる予報だったので午前中に所用を済ませ
『勢至堂五滝』など近郷の滝巡りに変更。
どの滝も我が家から車で20分程度と楽チンなぶん
感動には程遠い滝なのはご愛嬌ってことで・・・・(^_^;)。 -
☆紫陽花彩る八流の滝
『勢至堂五滝』へ行く前々日、我が家から車で15分と、滝として2番目に近い紫陽花咲く八流の滝に行ってきました。
八流の滝(はちりゅうのたき)は阿武隈山地の宇津峰山を源とする塩田川と
小倉川の合流地点の近くの里山にあり、周囲は大いなる田園地帯です。
滝の上流域にも集落や田園が広がっているので
川そのものは清流とは言い難いです(^_^);。
撮影時は空梅雨気味だったので水量もかなりショボイです(ーー;)。 -
☆紫陽花彩る八流の滝
八流の滝はデコボコの江持岩を八條(やすじ)になって流れ落ちるところから「八流の滝」と呼ばれます。
落差は4m、滝幅は8m弱と里地にある小さな滝です。
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☆紫陽花彩る八流の滝
八流の滝の直ぐ近くには芭蕉の辻と呼ばれる十字路があり、『乙字ヶ滝』で一句詠んだ後はこの辺りを通って郡山の守山に向かったと思われます。
『奥の細道』にも曽良の『随行日記』にも記されいないので八流の滝は知らなかったのかも。
江戸時代の女流俳人、市原多代女は八流の滝を訪れ
『眼に散りて向かひかねけり滝の月』の句を残しています。
遠い旅などままならない時代、
こんな小さな滝ですが当時は手軽に行ける身近な名所だったのでしょう。
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☆紫陽花彩る八流の滝
滝の周囲のアジサイは植栽された園芸種です。
この地域でも山あいに行けば野生種も自生しますが
田園地帯の滝なので仕方ないですね。 -
☆紫陽花彩る八流の滝
滝の岩盤や側壁を形成している岩はこの地域特産で江持石(えもちいし)と呼ばれています。
福島県須賀川市一帯で採石される新生代新第三紀の安山岩や同質の凝灰岩の石材は
須賀川石と呼ばれ、灰色や淡紫色を呈し、白河石と並んで古くから採石されてきたた軟石の一つで、同市内の江持産の硬いものは江持石とよばれ
土木・建築用の他、硬質のものは墓石としても利用されてます。
磨いても光沢が出ないことから近年は石仏や石灯籠など素朴な味わいを表現する
石彫に重宝されています。
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☆勢至堂五滝ルートマップ。
※Google Mapに加筆。
https://www.google.com/maps/@37.3205027,140.1465156,11255m/data=!3m1!1e3
勢至堂五滝は国道294号線、勢至堂トンネルや勢至堂集落の手前(旧・長沼町内)に連なっています。
どの滝も本流(江花川)ではなく本流に注ぐ支流(沢)の小さな滝です。 -
☆勢至堂五滝 銚子ヶ滝
『勢至堂五滝』とはは旧・長沼町(現・須賀川市)の勢至堂地区の江花川に流れ落ちる小さな滝5つの総称で上流から『銚子ヶ滝』『馬尾の滝』『大岩の滝』『姫子の滝』『鳴沢の滝』と連なります。
これらの五滝は小さな沢が江花川に流れおる滝で、いずれも落差10m前後です。
普段でも水量は少なく渇水期には下手すると水がほとんど流れいないこともあるガッカリ滝なので、写真的には梅雨や雪解け時期が狙い目です。 -
☆勢至堂五滝 銚子ヶ滝
『勢至堂五滝』で最上流に位置するのが『銚子ヶ滝』で落差12mほどの細い直瀑ですが交通量の多い国道294号を挟んだ川向こうにあり、夏〜秋は木々が鬱蒼としてあまり見えません。
以前は車1台も止めるスペースが無かったので下流の『馬尾の滝』前に置いて、7,8分勢至堂トンネル方面に歩いてきました。
今年の春頃からバイパス工事車両用に作られた空き地に1台分だけ止められるようになりました。
銚子ヶ滝より10mほど勢至堂トンネル側にある小さな橋の右たもとです。 -
☆勢至堂五滝 銚子ヶ滝
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☆勢至堂五滝 銚子ヶ滝
銚子ヶ滝は一般的には左岸(国道294側)から川越しに見ますが
江花川は水深が浅いので胴長着用なら楽に渡渉でき
滝の真横からも撮影できます。 -
☆勢至堂五滝 銚子ヶ滝
写真では分かりませんが撮影中ずっと細かい雨が降りっぱなし。
カメラやレンズが濡れないよう撮影するのは容易ではありません。
滝の水量はこれでもいつもよりは多めかな。
滝壺も若干濁り気味。 -
☆勢至堂五滝 銚子ヶ滝
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☆勢至堂五滝 銚子ヶ滝
泥岩質の滝壺は小さなプール状になっていて
そこから流れ出す水が土手を波状文に浸食しています。 -
☆勢至堂五滝 銚子ヶ滝
現在は単に細長い直瀑ですが、明治二十九年の山津波で、銚子の肩が壊れてなくなったそうです。
日本全国にあまたの“銚子ヶ滝”がありますがほとんどは徳利型の滝を銚子ヶ滝と呼んでいるようです。
本来、銚子とは取手の付いた酒器だそうで、いつしか徳利も酒器の一つとして銚子と呼ぶようになったそうです。
この勢至堂の銚子ヶ滝も昔は落下地点に岩が張り出し徳利型に水が流れ落ちていたのでしょう。
今でもわずかにその形跡が見られます。 -
☆勢至堂五滝 銚子ヶ滝
銚子ヶ滝が流れ込んでいる川が本流の江花川。
江花川はやがて釈迦堂川に合流し、さらに釈迦堂川は須賀川市で阿武隈川に合流します。 -
☆勢至堂五滝 馬尾の滝
銚子ヶ滝が流れ落ちる江花川の500mほど下流にあるのが馬尾の滝。
馬尾の滝は落差10m、滝幅5mほど。
国道294号からも見えるお手軽滝ですが、いつも簾ていどの水しか流れていません(^_^;)。
馬の尾に似るので付いた名前のようですが、私にはあまり馬の尾には見えませんが・・・・(^^);。
岩の出っ張りが馬の尻で、チョロチョロ滝が馬の尻尾に見えなくはないのかも?。 -
☆勢至堂五滝 馬尾の滝(まおのたき)
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☆勢至堂五滝 馬尾の滝
滝のまん前(国道294号沿い)に車3台ぶんくらい駐車できますが、
たいして見栄えする滝ではないので素通りする車が殆どです(^_^;)。
10mくらい下流の国道沿いには車10台分くらいの駐車場があります(無料)。
馬尾の滝は上段にも小さな滝がある段瀑なんですが角度的にわずかしか見えません。 -
☆勢至堂五滝 馬尾の滝
馬尾の滝は真正面より真横から撮った方が見栄えがします。
長靴なら浅瀬で真横から撮影できます。 -
☆勢至堂五滝 馬尾の滝
国道294号線は白河から会津若松に到る道で、昔は白河街道とも呼ばれていました。
豊臣秀吉の時代、伊達政宗に命じて開かさせたこの旧街道は豊臣秀吉も通ったそうで、江戸時代の参勤交代の折には会津の殿様ご一行もこの馬尾の滝の傍らで駕籠を止めて休息した場所でもあるそうです。 -
☆勢至堂五滝 馬尾の滝
現在はトンネルになってしまいましたが、旧勢至堂峠には『殿様清水』があります。
長沼町の伝説によると
勢至堂峠の下の岩間より出る清水で、大雨が降ろうと日照 りが続こうと、少しも水の量が変らず、冷たい水が湧き出ている。ある時、参勤交代で通行中の会津の殿様が、その清水を飲 みたいと家来にいった。ここは峠の曲り坂になっているので、 清水の出る上の方が道路になっていた。家来どもは、百姓が 歩いた道の下から出る清水なので、殿様に飲ませることはで きないといって、つい殿様には飲ませなかったそな。
殿様が飲まなかった清水ですが、いつしか殿様清水と呼ぶようになったそうな。 -
☆勢至堂五滝 馬尾の滝
ふつう滝は谷筋や窪んだ地形を流れ落ちますが、なぜか馬尾の滝は出っ張った岩の上を流れ落ちる不思議な形態です。 -
☆勢至堂五滝 馬尾の滝
幕末の戊辰戦争の時、会津藩は官軍は日光口かこの勢至堂峠口から攻め入るだろと
この2ヶ所を重点に守りを固めたそうですが、実際はその裏をかかれ郡山の母成峠から一気に攻め込まれ窮地に陥ったそうです。
NHKの大河ドラマ『八重の桜』がどれだけ史実に基づいているか分かりませんが、
ドラマの中で猪苗代湖を舟で渡った様子があったので、会津から白河に出る際は勢至堂峠を越えたのでしょう。
だとすと山本八重(綾瀬はるか)や山本覚馬(西島秀俊)や藩主松平容保(綾野剛)もこの滝を眺めたはず。
滝は少々ショボイですが、歴史を鑑みるとまた感慨深いものがあります。 -
☆勢至堂五滝 馬尾の滝
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☆勢至堂五滝 大岩の滝
馬尾の滝沿いの駐車場から国道を挟んで10mほど斜め反対側(下流側)にも駐車場があり、その藪下の川向こうに見えるのが大岩の滝です。
夏場は少し藪漕ぎが必要ですが良く見ると踏み後があるので分かると思います。
落差は12m、滝幅は1mほどで、江花川に流れ落ちています。 -
☆勢至堂五滝 大岩の滝
滝の下の方に横たわる丸太。
昨年秋までは数年滝の真ん中に縦に立っていて
やたら目障りだったのですがようやく下に位置を変えました。
う〜ん、もう一息(^^ゞ。 -
☆勢至堂五滝 大岩の滝
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☆勢至堂五滝 姫子の滝
大岩の滝のある駐車場から国道294号を30mくらい須賀川方面に行くと橋があり、道が大きく右カーブします。
橋を渡りそのカーブする手前左手が旧街道の痕跡(現在は林状態)で川沿いに10mくらい藪漕ぎすると崖下に江花川があり、その川向こうに『姫子の滝』が見えてきます。 -
☆勢至堂五滝 姫子の滝
旧・長沼町の伝説によると『姫子の滝』は、昔、弘法大師がこの地に来て、
岩間を錫杖で突いたところ、噴出したといわれていたり、
この滝の上に平な原があって、ここにお姫様が住んでいたので、その名が付けられたともいわれるそうです。 -
☆勢至堂五滝 姫子の滝
『山姫の如何に居るらん勢至堂 岩瀬にさらす滝の白糸』と詠われたそうな。 -
☆勢至堂五滝 姫子の滝
姫子の滝は直瀑と渓流瀑を合わせると落差は30mほど。
落差も形も秀逸ですが
いかんせん水量がショボです(^_^;)。
写真を撮るなら長雨後がベストです。 -
☆勢至堂五滝 エゾアジサイ(蝦夷紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
勢至堂五滝周辺ではエゾアジサイが見頃を向かえていました。
エゾアジサイ(蝦夷紫陽花/アジサイ科アジサイ属)は主に北海道〜本州の
主に日本海側(京都以北)に分布し湿気のある山の斜面や沢沿いに生えます。
福島県では会津地方など日本海水系の地域はもとより
隣り村のように奥羽山系の分水嶺を越えた太平洋水系の山々にも自生しています。
しかし何故か県中央を流れる阿武隈川を境に
阿武隈山系〜太平洋側ではまだ見たことがありません。
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☆勢至堂五滝 エゾアジサイ(蝦夷紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
エゾアジサイは福島南部以西に自生するヤマアジサイ(山紫陽花)の亜種(変種)とされ樹高は1〜2mくらいとヤマアジサイより大きくなり
葉は全体に大きく丸みがありますが園芸種のようなな光沢はありません。
花色(装飾花)は爽やかな青系が多く、稀に薄紅色もあります。
福島県民はあまり知らないようですが
当地はエゾアジサイの他にもヤマアジサイ、コアジサイ、タマアジサイ、クサアジサイなど北限のアジサイ属の宝庫なんですよ。 -
☆勢至堂五滝 鳴沢の滝 (写真は2015年3月撮影)
『勢至堂五滝』で一番下流に位置し場所が一番わかり辛いのが『鳴沢の滝』(泣き沢の滝)です。
落差は12m、滝幅は6mほど。
馬尾の滝からだと国道294号を須賀川方面に橋を3つ渡り、4つ目の橋の手前に車を止め、30mほど川沿いに藪漕ぎしなくてはなりません。
夏場は藪に覆われ、真冬は雪に閉ざされるので初冬か早春が一番行きやすいです。
江花川めざし藪漕ぎすると対岸の沢筋に鳴沢の滝が見えてきますが、手前川岸から滝までは20mくらい距離があるので滝を間近に撮る場合は渡川しなければなりません。
滝近くは川幅は狭いものの川が少し深く長靴では渡れないので、さらに10mくらい上流まで藪漕ぎし、写真の浅瀬を渡ります。
今回は小雨が降り続いていたのでスルーしました。 -
☆天栄村 竜生の滝(りゅういのたき)
勢至堂五滝の鳴沢の滝は藪掻き&川掻き(渡渉)しなければならなず
雨の日はコンデションが悪すぎるので、
馬尾の滝から車で15分ほど、天栄村の竜生の滝に向かいました。
龍生の滝へは天栄村八十内(やそうち)集落の十字路信号(国道118号&294号)を羽鳥湖方面に少し進み、集落内の村道を右折します。
右折して道なりに300m程進むと龍生集落で、集落内を右折し、道なりに少し進み左折すると龍生ダムへの林道になります。
道路標示などでは龍生(りゅうい)を竜生(りゅうい)とも表示していますが、同じです。 -
☆天栄村 竜生の滝(りゅういのたき)
林道は舗装から1車線ダートに変わり、
最初の橋を渡って200mほどで右手に竜生の滝が見えてきます。
滝の真ん前の林道が交互交通用のスペースになっているので
そこに駐車します。
滝は落差30m、滝幅5mと中々立派な滝なんですが
ここも普段は水量が少ないガッカリ滝系です。
この日は前夜から雨が少し降っていたのでまだましな方かも(^_^;)。 -
☆天栄村 竜生の滝(りゅういのたき)
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☆天栄村 竜生の滝(りゅういのたき)
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☆天栄村 竜生の滝(りゅういのたき)
この滝も沢も国土地理院の地図に名前はおろか記しもありません(^_^;)。
水源じたいが標高800mくらいしかないので
その時の雨量に左右される滝です。
村人じたい知っている人は少ないかも。 -
☆天栄村 竜生の滝(りゅういのたき)
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☆天栄村 竜生の滝(りゅういのたき)
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☆天栄村 竜生の滝(りゅういのたき)
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☆天栄村 竜生の滝(りゅういのたき)
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☆天栄村 竜生の滝(りゅういのたき)
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☆竜生の滝 エゾアジサイ(蝦夷紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
竜生の滝周辺でもエゾアジサイが見頃でした。
エゾアジサイは装飾花が青いのが特徴ですが、
その青も個体により微妙に変化があります。 -
☆竜生の滝 エゾアジサイ(蝦夷紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
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☆アカショウマ(赤升麻/ユキノシタ科チダケサシ属)
ピンクの花はサイハイラン。 -
☆アカショウマ(赤升麻/ユキノシタ科チダケサシ属)
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☆ウメガサソウ(梅笠草/イチヤクソウ科ウメガサソウ属)
隣り村の里山でウメガサソウの群生が見頃になりました。
ウメガサソウ((梅笠草/イチヤクソウ科ウメガサソウ属)は北海道〜九州の
山あいのやや乾き気味の林床に広く分布しますが、数はそう多くないようです。
私の町の里山にも自生していますが、群生はせずポツポツと咲いています。
樹高は5〜8cmと小さく、梅の花に似て笠のように下向きにさくので
梅笠草と呼ばれます。 -
☆ウメガサソウ(梅笠草/イチヤクソウ科ウメガサソウ属)
樹高5〜8cm?これって野草じゃないの?と思いでしょう。
でも、これでも立派な常緑の小低木なんです。
根毛が発達せず、菌類と共生して栄養を得ているので
人的栽培は困難なようで
関西や九州では絶滅危惧種に指定している県が多いようです。 -
☆ノハナショウブ(野花菖蒲/アヤメ科アヤメ属)
ノハナショウブ(野花菖蒲/アヤメ科アヤメ属)は北海道〜九州まで
湿地やジメ地に広く分布しますが、低層湿地の減少などで生育数を減らし
26都府県で何らかの指定がされ、
うち10都府県で絶滅危惧?類、8府県では絶滅危惧?類に指定されています。
私の町では田んぼの土手などでポツポツは咲いていますが
群生しているのはこの谷地だけかも知れません。 -
☆ノハナショウブ(野花菖蒲/アヤメ科アヤメ属)
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☆ノハナショウブ(野花菖蒲/アヤメ科アヤメ属)
『いずれが菖蒲(アヤメ)か杜若(カキツバタ)』と称されるように
遠目は似ているアヤメ科ですが
特徴を把握すれば案外見分けは容易です。ハナビラの色が
カキツバタは青紫、アヤメは紺紫、ノハナショウブはやや赤みががった紫です。
ハナビラの付け根部分がアヤメは正に黄色い綾目模様、カキツバタは白
ノハナショウブは黄色です。
またノハナショウブの葉は縦にくっきりした中脈が見えるので区別できます。
ノハナショウブは見かけによらず有毒植物だそうで
家畜などの餌にしないよう注意が必要だそうです。
ハナショウブはノハナショウブを改良した園芸種です。 -
☆ハナショウブ(花菖蒲/アヤメ科アヤメ属)
園芸植物は品種改良され美しいのが当然なので
私の旅行記ではあまり紹介しないのですが
ノハナショウブついでに町の鳥見山公園で第13回鏡石あやめ祭りが開催されたときに撮影したナハショウブもご覧ください。 -
☆ハナショウブ(花菖蒲/アヤメ科アヤメ属)
祭りの名称は“あやめ”ですが、ほとんどは“ハナショウブ”です(^^);。
でも、ハナショウブも分類上はアヤメ科なので間違いではないんですよ。
『いずれがアヤメかカキツバタ』の通り、ぱっと見は難しい仲間です。
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☆ハナショウブ(花菖蒲/アヤメ科アヤメ属)
会場となる鳥見山公園は敷地面積約20ヘクタール。
公園内では毎年6月中旬〜下旬に70種類約4万本の花が咲き誇ります。
なお、鳥見山公園の“あやめ(ハナショウブ)はお祭りの期間も期間外も
通年無料で鑑賞することができます。
今年はすでに花は終わりましたが機会があればぜひどうぞ。 -
☆ハナショウブ(花菖蒲/アヤメ科アヤメ属)
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☆ヤマブキショウマ(山吹升麻/バラ科ヤマブキショウマ属)
隣り村の羽鳥湖高原のヤマブキショウマが見頃です。
ヤマブキショウマ(山吹升麻/バラ科ヤマブキショウマ属)は葉がヤマブキに
花がショウマ(升麻)の仲間に似ているのでヤマブキショウマで
ほぼ全国の山地〜高山帯の林縁や草地に自生し、雌雄異株です。
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☆ヤマブキショウマ(山吹升麻/バラ科ヤマブキショウマ属)
草丈は1mほどあり(花序を含めれば2m)、他のショウマ類よりかなり大型の株です。
しかし、他のショウマ類の多くがユキノシタ科なのに対し、ヤマブキショウマは
バラ科であるのが決定的な違いです。
間近で見れば他のショウマ類と間違うことは無いと思いますが花期や自生地が重なるトリアシショウマとよく似た個体があり
道路端で咲いている花を走っている車から見分けるのは見慣れないと中々難儀です。 -
☆シロバナホタルブクロ(白花蛍袋/キキョウ科ホタルブクロ属)
里山のホタルブクロやヤマホタルブクロが花盛りになりました。
ホタルブクロ(蛍袋/キキョウ科ホタルブクロ属』は北海道西南部〜九州、東アジアに分布し主に山野の林縁や土手など明るい場所に自生します。
ホタルブクロの名前の由来はまさに蛍が飛びかう季節に咲き蛍を捕まえた時、閉じ込めるのに利用したので蛍袋(ホタルブクロ)と呼ばれるようになった説や
ホタルという漢字は『蛍』を当てますが『火垂る』と書いてもホタルと読みます。
日常語としては『火垂る』は『提燈』のことで
ホタルブクロの花の形が提燈に似ているので、”火垂る袋”と呼んだ。
という説もあるそうです。 -
☆ホタルブクロ(蛍袋/キキョウ科ホタルブクロ属)
西日本では白花のホタルブクロが多いようですが
当地で赤紫が主で白花は稀です。 -
☆ホタルブクロ(蛍袋/キキョウ科ホタルブクロ属)
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☆ヤマホタルブクロ(山蛍袋/キキョウ科ホタルブクロ属)
当町近郊の山野にはホタルブクロもヤマホタルブクロも自生するので
近づいて確認しないと見極めは難しいです。
ホタルブクロとヤマホタルブクロ、両者の大きな違いは
ヤマホタルブクロは萼(ガク)の付け根は膨らみがあるだけで反り返る付属片がない。
ホタルブクロは萼(ガク)の付け根に反り返る付属片がある。
わずかな違いなので一般的にはどうでもいいかも(^_^;)。
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☆ミヤマカラマツ(深山唐松/キンポウゲ科カラマツソウ属)
花がカラマツに似るところによります。 -
☆キリンソウ(麒麟草/ベンケイソウ科キリンソウ属)
今は漢字で麒麟草と表記しますが、黄輪草が由来とうい説もあります。 -
☆ヤマアジサイ(山紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
隣り村の川沿いの林縁で北限のヤマアジサイが見頃になってきました。
ヤマアジサイ(山紫陽花/アジサイ科orユキノシタ科アジサイ属)は
主に福島県以西、本州・四国・九州に分布する落葉低木で
落葉広葉樹林の谷筋など湿度の高い場所に自生しサワアジサイとも呼ばれます。
樹高は1〜2m、葉はやや細め小ぶりで対性し園芸種のような光沢はありません。花期は6月〜7月、中心部に多数の細かい両性花を咲かせ
周囲に3〜4枚の花弁状の装飾花をもちます。 -
☆ヤマアジサイ(山紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
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☆ヤマアジサイ(山紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
西日本のヤマアジサイの花色(装飾花)は薄紅色から白色、紫色を帯びるもの
青色のものなど多様なようですが
私の地域で見られるヤマアジサイの装飾花はほぼ白花でかなり地味ですが
中心部に咲く実際の小花は微妙な色彩変化があります。
特に蕾の頃はオレンジ色や水色、青、青紫など様々で興味深いですよ。 -
☆ヤマアジサイ(山紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
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☆ヤマアジサイ(山紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
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☆トモエソウ(巴草/オトギリソウ科オトギリソウ属)
隣り村の山あいでトモエソウが咲き出しました。
トモエソウ(巴草/オトギリソウ科オトギリソウ属)は全国の山や野原に広く分布し明るくやや湿った場所に自生します。
草丈は50〜100cm、花は4〜5cmと大振りで金色に輝くシベがとても美しい花です。
同じ仲間で中国原産のキンシバイ(金糸梅)やビョウヤナギ(未央柳)などと良く似ますがキンシバイやビョウヤナギが潅木であるのに対し
トモエソウは草本で花ビラがやや巴型にねじれるのでトモエソウの名があります。
一つの花は2日くらいしか咲かず、蕾が順繰り開花します。
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☆トモエソウ(巴草/オトギリソウ科オトギリソウ属)
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☆トモエソウ(巴草/オトギリソウ科オトギリソウ属)
福島県ではそう珍しい山野草ではありませんが
西日本や日本海側では数が少ないようで25都府県で危惧種に指定され
東京では絶滅し、富山、石川、京都、大阪、香川、山口、福岡、佐賀、熊本、鹿児島では絶滅危惧種?類(最も危機的状況)に指定されています -
☆クサレダマ(草連玉/サクラソウ科オカトラノオ属)
近くの田んぼの土手でクサレダマ(草連玉/サクラソウ科オカトラノオ属)が見頃になりました。
決して『腐れ玉』ではありませんからね、『草・連玉』ですよ (^_^);。
地中海原産のマメ科の植物でエニシダに似た[http://www.botanic.jp/plants-ra/redama.htm レダマ]というのがあり
それに似ていると言うので付けられた名ですが
花色が黄色というだけで全然似ていません(-"-)。
何も発音が『腐れ玉』に聞こえる変な名前にしなくてもね〜。
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☆クサレダマ(草連玉/サクラソウ科オカトラノオ属)
レダマは江戸時代初期に渡来たそうですが
寒さと湿度に弱く全国的にはあまり定着はしなかったようです。
クサレダマの別名はイオウソウ(硫黄草)で腐れ玉よりはいいかも(^^);。
クサレダマに混じって咲いている白い花はオカトラノオ(岡虎の尾/サクラソウ科オカトラノオ属)
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☆クサレダマ(草連玉/サクラソウ科オカトラノオ属)
クサレダマは主に四国以外の北海道〜九州の湿地やジメ地に自生します。
私の町は標高280mほど、田んぼ沿いの土手などでけっこう見られますが
関東以西に行くほど山間の湿地に行かないと見られないようで
首都圏や西日本では絶滅危惧種にしている都府県も多いようです。 -
☆ウツボグサ(靫草/シソ科ウツボグサ属)
林道脇の草むらでウツボグサが見頃になりました。
ウツボグサ(靫草/シソ科ウツボグサ属)は
花穂の形が弓矢を入れる円筒状の容器ウツボ(靫)に似ているので付けられた名前で、
花が咲き終わると葉は緑色なのに花穂だけが
茶色くカサカサに枯れることから夏枯草(カコソウ)の別名があります。
漢方薬として リンパ腺炎や甲状腺腫、結膜炎、乳腺炎など
抗腫瘍の治療に利用するそうです
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☆ウツボグサ(靫草/シソ科ウツボグサ属)
私が今まで見た野生種の花色はみな紫色ですが
我が家の庭では白花がたくさん咲きます。
この白花は頂き物が増えたものですが元々が野生種かどうかはは不明で
草丈はやや短く。6月中旬頃が見頃なのも野生種と違います。 -
☆ノギラン(芒蘭/ユリ科ノギラン属orキンコウカ科ソクシラン属)
隣り村の山中で今年もノギランを見頃になりました。
図鑑等ではノギラン(芒蘭/ユリ科ノギラン属orキンコウカ科ソクシラン属)は
全国の里地〜亜高山のジメ地や裸地化した崖状の場所などに自生するとありますが
隣り村の自生地は山道脇であまり水分が多い場所ではなく
それよりロゼット状の葉が下草に隠れないような条件を好むようです。
けして珍しい植物ではないようですが、地味目な花色なので
見落としていたのか、近辺では数が少ないのか周辺で見つけられたのはこの山だけです。 -
☆ノギラン(芒蘭/ユリ科ノギラン属orキンコウカ科ソクシラン属)
ショウジョウバカマに良く似たロゼット状の草丈は5cmほどですが
そこから10〜30cmの花茎を伸ばし小さな星型の花を穂状に咲かせます。
ハナビラは薄緑や薄橙色が主流ですが、今年はオレンジ色っぽいのもありました。
ハナビラやメシベの色は個体差がありますが花粉を入れる葯(やく)はほぼ
オレンジ色で全体に地味な花にわずかな彩を与えています。
芒(ノギ)とはススキや稲などイネ科の植物のことで
花がススキ(薄、芒)やオギ(荻)に似るところによります。
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☆フジウツギ(藤空木/フジウツギ科フジウツギ属)
八溝山麓でフジウツギが見頃になりました。
フジウツギ(藤空木/フジウツギ科フジウツギ属)は東北〜兵庫県の太平洋側や四国の渓流沿いや崖、荒地に自生します。
初めて見たとき何をキーワードに花名を検索すれば良いのかとても悩ましい花でした。
ユキノシタ科?スイカズラ科?クマツズラ科?
見たことがあるようでないような花だし
花色も紫と白が混じっているし・・・・(^_^);。
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☆フジウツギ(藤空木/フジウツギ科フジウツギ属)
それもそのはず、フジウツギ属は世界に100種くらいあるそうですが日本にある自生種はフジウツギ とウラジロフジウツギのわずか2種しかありません。
一つの花序で2色混じりのキレイな花ですが
サポニンを多く含む全草が有毒で昔は魚獲り利用したそうです。
旅行記なんだか、山野草図鑑なんだか分からない、まとまりの無い構成になってしまいましたが、最後までご覧下さりありがとうございました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 琉球熱さん 2016/07/10 00:21:56
- 私も行ってみたい
- j-ryuさん、こんにちは
地味? 決してそんなことはないですよ。非常に美しい滝の数々。
j-ryuさんの「腕」に因るところ大だとは思いますが、ひっそりとした佇まいが素敵です。
人が少ないなら、私も行ってみたい。本当に静かに過ごせそう。
夏場などはひんやり気持ち良いのでしょうね。
背筋がひんやりする思いは遠慮したいですが(笑)
- j-ryuさん からの返信 2016/07/10 05:25:10
- RE: 私も行ってみたい
- 琉球熱さん、おはようございます。
いつもコメントや投票ありがとうございます。
私が紹介する滝の多くはガイドブックに載るような滝ではないので
迫力も感動もイマイチですが間違いなく独り占めできます。
かといって、もの凄い山奥でもないので軟弱者の私にぴったし(笑)
地形的な危険はないんですが、どこも人がいないので
いかにも熊がでそうな雰囲気でかなり不気味です。
TVニュースにのらないよう気をつけたいと思います(^_^;)。
j-ryu
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> j-ryuさん、こんにちは
>
> 地味? 決してそんなことはないですよ。非常に美しい滝の数々。
> j-ryuさんの「腕」に因るところ大だとは思いますが、ひっそりとした佇まいが素敵です。
>
> 人が少ないなら、私も行ってみたい。本当に静かに過ごせそう。
> 夏場などはひんやり気持ち良いのでしょうね。
> 背筋がひんやりする思いは遠慮したいですが(笑)
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