2016/04/13 - 2016/04/16
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tono202さん
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「湯治宿の雰囲気を残す温泉宿」というコンセプトで選んだ南阿蘇の地獄温泉。2016年4月13日から本館二階の「角部屋」に連泊し、ゆっくりと温泉を堪能するという目論見でした。
しかし、2日目の14日夜に震度5弱の強い揺れ。
そして、宿を離れた15日深夜には再度の揺れに襲われた清風荘。
連絡道路が通交できなくなり、宿泊客がヘリで救出される様子をTVで見守りました。
その後、大雨による土石流により、宿泊施設は埋まり営業が出来ない状況が続いていると聞きます。ただ、雀の湯は無傷であるとのこと。
営業再開に向けた歩みが関係者と支援者の努力で続いていると聞いています。
震災から1年半を経て、地震前日の地獄谷温泉の様子をお伝えし、一日も早い営業再開を祈念します。
- 旅行の満足度
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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-
本館2Fの角部屋。廊下に囲まれ眺め良し。昭和の雰囲気が色濃く漂います。
ここで2泊してすずめの湯に通って湯治の真似事をしようと考えていました。 -
本館は確かに古く、痛みも感じられますが、手入れはきちんとされていて廊下は磨き上げられてピカピカ。気持ちよさが伝わってきます。
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本館の下が「すずめの湯」
ピチュピチュとわき上がってくる気泡の音がすずめのさえずりに聞こえるので、こうよばれるそうです。 -
早朝に行くと誰もいません。独り占めです。
湯はぬるめ。いくらでも入っていられます。
湯船は太い自然木で区切られています。底は土。そこから気泡がわき出してきます。
でも、後で思うと前日に比べると気泡の大きさがゴボゴボと音を立てて大きかった気がします。
予兆だったのかな? -
雀の湯は混浴。
内湯は男女別でこんな感じ。
シンプルで私が期待していた通りの湯治宿の雰囲気。 -
効能もこの通り、多様。
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焼き杉の壁板の黒とトウモロコシがマッチしています。
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地獄温泉の広さは半端ではありません。
その中に7つの温泉が点在。 -
湯治客用の建物も建ち並びます。
湯治に来ている人に、部屋を見せてもらいましたが、8畳+台所に冷蔵庫・TVもついて一日3300円とのこと。
毎年、この時期に半月近くやってきては温泉三昧の生活を送っているそうです。 -
敷地内にはいくつもの外湯があります。
早朝のだれもいない露天風呂のはしごを楽しみました。
再開すれば、今度は湯治客として何日もここで過ごしたいと思っています。
そんな日が、早く来ますように 祈念。 -
こちらは元湯
しかし、ここも土石流の被害を受けています。
目覚めてから朝飯前に入り、食事後に別の温泉に行き、またちがう露天風呂へとまさに「湯治気分」でした。 -
山の上の清風荘から下りてきたのは午後近くになってから。
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ここにやって来たのはもちろん南阿蘇鉄道に乗るため
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これに乗って、白水高原駅から終点の立野まで行きました。
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一両編成のかわいい汽車が、高原を走ってやって来る姿は牧歌的です。
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整理券をとって乗車。
車内は、下りは空いていましたが、上りはアジア系の団体客で一杯になりました。 -
一番前の席で運転台を後からのぞき込みます。
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鉄橋の上から渓谷をのぞきこみます。
新緑があでやかでした。
南阿蘇鉄道は震災で、線路を引き裂かれました。
この風景を今は、みることができません。 -
汽車から降りて向かったのは清流わき出すところ。
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松の木にある塩井社神社境内にある水源です。
角力の盛んな土地柄らしく、どこの神社を訪ねても土俵があります。 -
夜峰山を通りこんもりした神社の森から湧き出す水は、毎分5トン、日量7200トンと言われていました。
地底の砂をコンコンと吹き上げているのが見えました。 -
この湧水は不老長寿、諸病退散の神水とされているそうです。
水の質も軟らかく別名女水ともいわれています。
さっそく清水で身と心を清めました。 -
そして青いメッシュの袋に入れられ水に浸されているのは???
種籾のようです。
田植えを前に、芽吹きを良くするために霊泉に浸されているようです。
しかし、この種籾が芽吹き、田に植えられることはなかったのです。
そして、この湧水も今は枯れていると聞いています。 -
次に向かったのは、月回り公園。
ここから見える阿蘇の山脈を見にやってきました。 -
広大な芝公園広場から望む根子岳の雄姿は見事なものです。
これを短時間のみ見て去って行くのは野暮です。 -
連れ添いは車からクッションとシュラフを出して、この様です。
約一時間、ここで読書(漫画)していました。 -
わたしは熊のようにウロウロしながら山々に視線をおくり、飽かず眺めていました。
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熊本県人の誇りという訳が分かります。
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この日、最後にやって来たのはここ。
何があるかはお楽しみ。 -
靴底を洗浄し、森に続く小道を登ると・・
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姿を見せるのがこれ。
幹周りが10mを超える1対の杉の大木は、樹齢400年を越えているそうです。
幹から幾つも枝分かれした異様な姿に圧倒されます。 -
眺めていると、力こぶの枝のように見えてきました。
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南阿蘇の女性的なたおやかな山容を堪能して、ふたたび地獄谷温泉に帰ります。
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2日目は、清風荘の下にある山口旅館にもらい湯に行きました。
滝のそばの露天風呂はもみじの新緑に覆われていました。
それを独り占め。 -
そして、4月14日(木)21:26 強い揺れが清風荘本館を襲いました。
強い揺れが何秒か繰り返し続き、ミシミシと柱がきしみ、布団の上にも土壁が落ちてきました。
余震の度に、布団に潜り込んで頭を隠します。
この後、余震は数え切れないほど続きました。
古い木造本館から新館に部屋を移るように指示がありました。
停電は短期間で、時間が経つとTVや携帯も使用できるようになりました。
しかし、湯治場の宿泊客は裏山へ石が落ちてくる音がすると伝え、玄関広間で夜を明かしたと聞いています。
その後、私たちは阿蘇神社を経て、黒川温泉に宿を取っていました。
そして、2日目の強い揺れに遭遇したのです。
余震はだんだん収まるという流通概念をひっくり返される体験でした。
そして地獄谷温泉を含む南阿蘇は、2度目の揺れによる被害の方が大きかったようです。 -
もう一度、雀の湯に入りたいと思います。
南阿蘇鉄道にまた乗りたいです。
被災地の復興を祈念します。
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